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大学・研究所にある論文を検索できる 「Deep learning reconstruction of drip-infusion cholangiography acquired with ultra-high-resolution computed tomography」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Deep learning reconstruction of drip-infusion cholangiography acquired with ultra-high-resolution computed tomography

成田 圭吾 広島大学

2021.03.23

概要















超高精細 CT で撮影された点滴静注胆道造影 CT 画像
における深層学習を使用した画質改善の検討

主指導教員:粟井
(医系科学研究科

和夫

教授

放射線診断学)

副指導教員:田代



(原爆放射線医科学研究所

教授

細胞修復制御学)

副指導教員:大段 秀樹 教授
(医系科学研究科 消化器・移植外科学)

成田

圭吾

(医歯薬保健学研究科

医歯薬学専攻)

【目的】肝切除術等では、術後の胆道合併症を回避するため、術前に画像で胆道の解剖を詳細に
把握しておくことが臨床的に重要である。点滴静注胆道造影 CT(Drip-infusion
cholangiography acquired with computed tomography: DIC-CT)は末梢の胆管の評価に優れ
ているが、従来の CT よりも空間分解能の高い超高精細 CT を用いれば、さらに末梢胆管の描出
を向上させることができる可能性がある。しかしながら、超高精細 CT は従来の CT と比べて相
対的に X 線線量が不足するため、画像ノイズが増加し画質が劣化することが問題である。我々
の研究室で開発した深層学習を応用した画像再構成法(Deep learning reconstruction:DLR)
では超高精細 CT で撮影された腹部 CT の画質を改善できることが報告されており、DLR を用
いることにより超高精細 CT で撮影された DIC-CT 画像の画質を改善できる可能性がある。そ
こで我々は超高精細 CT で撮影された DIC-CT 画像における DLR の有用性を検討した。
【方法】対象は、当院で超高精細 CT を使用して DIC-CT を撮影された 30 症例である。CT 画
像を、1)従来法であるハイブリッド型逐次近似画像再構成法(hybrid type iterative
reconstruction: Hybrid-IR)、2)理論的には最も正確な画像再構成法であるモデルベース逐次近
似画像再構成法(Model-based iterative reconstruction: MBIR)、3)DLR で、それぞれ画像再
構成を行った。総胆管と脊柱起立筋に関心領域を設定し、平均 CT 値を計測した。脊柱起立筋は
標準偏差も併せて測定し、これを画像ノイズと定義した。次に総胆管のコントラストノイズ比
(CNR:contrast-noise ratio)を算出した。また、定性的な評価として胆管の見え方(2-4 次分
枝)を 5 段階スコアにて評価し、胆管の全体的な画質についても 5 段階スコアで評価した(胆
管の見え方:1=描出不良、5=明瞭に描出されている、全体的な画質:1=診断不可能な画質、
5 =良好な画質)。統計学的な差の検定には Wilcoxon signed rank test を用い、Bonferroni 補正
で統計学的多重性の補正を行った。
【結果】画像ノイズは DLR で最も低く、Hybrid-IR で最も高かった(p<0.01)。CNR は DLR
で最も高く、Hybrid-IR で最も低かった(p<0.01)。胆管の全体的な画質は DLR で最もスコア
が高くなっており(p<0.01)、Hybrid-IR と MBIR はほぼ同程度であった(p=0.77)。一方で、
胆管の見え方に関しては第 2 次分枝では hybrid-IR が最もスコアが低く、DLR と MBIR はほぼ
同様、第 3・4 分枝では MBIR が最もスコアが高く、Hybrid-IR が最もスコアが低くなっていた。
【考察】DLR は Hybrid-IR や MBIR と比べて画像ノイズが低く、CNR は高かった。また全体
的な画質も高いスコアが得られた。DLR は画像ノイズを低減することで MBIR よりも腹部超高
精細 CT の画質を改善することができると報告されており、我々の結果もこの報告に矛盾ないも
のであった。一方で、胆管の見え方に関しては第 2 分枝では DLR と MBIR でほぼ同様であった
が、第 3-4 分枝ではその差は小さいものの MBIR のほうが DLR よりもスコアが高くなっていた。
MBIR はコントラストや分解能を保ちながら画像ノイズを低減でき、特にコントラストが強い
血管の評価に優れていると報告されている。血管と同様に DIC-CT における末梢胆管はコント
ラストが強いため、その描出には DLR よりも MBIR のほうが優れていると考えられた。結論と
して、DLR は超高精細 CT で撮影した DIC-CT 画像を定量・定性的に改善することができると
考えられた。

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