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特定のタンパク質を認識する人工化学抗体の開発

日髙, 拓也 京都大学

2023.03

概要

令和 4 年度

京都大学化学研究所 スーパーコンピュータシステム 利用報告書
特定のタンパク質を認識する人工化学抗体の開発
Development of chemical antibody recognizing specific proteins

京都大学 高等研究院 物質-細胞統合システム拠点 谷口グループ

日髙 拓也

研究成果概要
本研究では、京都大学化学研究所スーパーコンピュータシステムを利用し、特定のタンパク
質に結合可能な化合物(ペプチドや小分子化合物など)を設計することを目指している。従来、
特定のタンパク質を認識する研究ツールとしては生物由来の抗体が一般的であり、ウェスタン
ブロッティングや顕微鏡イメージング、次世代シーケンシング等のさまざまな生化学実験に用
いられてきた。
抗体は非常に有用な研究ツールである一方、以下のような問題点も存在する。
・生物由来のため、同一の抗原を標的としても、その性能は製品間・ロット間でばらつきがあり、
再現性に影響を及ぼす。また高価である。
・分子量が大きく生細胞内への導入が難しいため、生細胞イメージング等への応用が難しい。
そのため、特定のタンパク質を認識可能なペプチドや小分子化合物を設計できれば、その小
さい分子量と合成の容易さから、安定した品質とより多様な応用可能性を秘めた“人工化学抗
体”の開発につながると期待される。
令和 4 年度は特に、米国ワシントン大学の研究グループから報告された、標的タンパク質表
面の情報から標的結合タンパク質の de novo 設計を行うパイプライン(Nature 2022, 605,
551-560.)に着目し、このパイプラインを標的結合ペプチドの設計に転用することを試みた。公
開されているパイプラインがスーパーコンピューターシステムおよび研究室のローカル環境に
て実行できることを確認した一方、ある程度硬い構造をもつタンパク質と比較してペプチドはフ
レキシブルな構造を持つため、このパイプラインを転用することは難しいと判断した。また
AlphaFold2 にさまざまなアミノ酸配列のペプチドと標的タンパク質の複合体構造予測をさせ、
予測構造の confidency をもとに標的結合能の推定を試みた。しかし現在のところ既知のペプ
チドリガンドを使った評価では実験結果と相関のある結果は得られていない。
令和 5 年度は引き続き、人工化学抗体の de novo 設計に向けた研究を行う。特にドッキング
シミュレーションや MD 計算を中心とした手法に着目し、標的タンパク質に結合するペプチド
や小分子化合物の設計を目指す。 ...

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