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大学・研究所にある論文を検索できる 「2D-3D reconstruction of distal forearm bone from actual X-ray images of the wrist using convolutional neural networks」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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2D-3D reconstruction of distal forearm bone from actual X-ray images of the wrist using convolutional neural networks

塩出, 亮哉 大阪大学

2022.03.24

概要

〔目 的(Purpose)〕
高精度の3次元(以下3D>コンピュータ骨モデル(以下3D骨モデル)は、Computer navigation systemsを使用する手術や患者適合型ガイドを用いる手術、Computer simulationによる動態解祈など、術中支援や術前計画などに幅広く使用されている。こうした高精度の3D津モデルの生成にはCT画像(以下CT)が必須であるが、医療コストや放射線被曝の問題がある。これらの問題を解決するために、2次元画像である単純X線画像(以下Xp)から3D骨モデルを構築する方法(以下2D3D reconstruction)が研究されてきた。従来の方法は、多数のCTから生成した統計学的平均形状モデルをXpに重ね合わせて、最適な3D形状になるように変形させる手法であったが、初期位置合わせや計算に莫大な時間がかかり、実用的とは言えなかった。そこで、我々は人工知能(以下AI)を用いて、CTを用いず、Xpから直接高精度の 3D骨モデルを推定する手法の開発を目的とした。

〔方法ならびに成績(Methods/Results)〕
方法:AIの学習に用いるデータとして、過去に我々が集積した前腕速位部の健常のCT (173例)と対応する手関節Xp正画像(105例)のデータセットを用意した。推定は2段階で行い、2D3D reconstructionを行うネットワークと画像変換を行うネットワークを組み合わせた。2D3D reconstructionにおいては家具の写真から家具の3次元モデルを推定する研究で開発されたconvolutional neural networksの一種であるTL-netを用いた。学習に使用する2次元データとして、3DCTから作成した2D擬似X線画像(以下DRR)を使用した。DRRを用いることで、任意にデータ拡張が可能となる。
173のCTデータから、3DCTと対応するDRRの6, 920のデータセットを構築し学習を行い、DRRから3D骨モデルを推定可能とした。次に画像変換のネットワークにおいてはGenerative Adversarial Networkの1種であるpix2pixを用いた。33のCTとXpにデータセットから、手関節Xpと対応するDRRの3,300のデータセットを構築し学習を行い、手関節XpからDKR様画像への画像変換を行った。2つのネットワークを用いて手関節XpからDRR様画像への画像変換を行い、DRR様画像から3D骨モデルが推定可能となった。2D3D reconstructionの精度検証にはground truthを3DCTとして、Average symmetric Surface Distance (以下ASD)法を用いた。

結果:手関節Xp正面像から推定した3D骨モデルは、橈骨、尺骨それぞれASD 1,05±0. 36mm、1.45 ± 0.41mmの精度であった。

〔総 括(Conclusion)〕
AIを使用することで、Xpから直接高精度の3D骨モデルが推定可能となった。今後ネットワークの改良により、さらなる精度向上を目指すとともに、疾患例や、別の骨に適応を広げることで実臨床への応用を目指す予定である。本研究はCT撮影を不要とすることで、社会全体として放射線被曝量および医療費の低減に大きく貢献する可能性がある。

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