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大学・研究所にある論文を検索できる 「Spot urine-based formulas for 24-hour urinary excretions of nitrogen and potassium: development and validation」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Spot urine-based formulas for 24-hour urinary excretions of nitrogen and potassium: development and validation

苑, 曉藝 東京大学 DOI:10.15083/0002007091

2023.03.24

概要

[課程-2]
審査の結果の要旨
氏名 苑 暁藝
本研究では、たんぱく質およびカリウムの摂取量を推定するために、客観的な推定方
法として従来用いられてきた窒素およびカリウムの 24 時間尿中排泄量の代替手段として、
24 時間蓄尿よりも簡便に採取可能な随時尿の利用可能性を検討している。本研究は随時
尿データをもとに窒素およびカリウムの 24 時間尿中排泄量を推定するための計算式を開
発し、その妥当性を検証したものであり、下記の結果を得ている。
1. 随時尿データをもとに 24 時間尿中排泄量を推定するための計算式について、その開
発方法および妥当性の検証方法を中心として先行研究を系統的に整理した。その結
果、窒素とカリウムに関しては、24 時間尿中排泄量を推定するための随時尿の有用
性を検討した研究は乏しいことが明らかになった。また、随時尿に基づいて 24 時間
尿中排泄量を推定するための計算式の開発と妥当性の検証をする際には、複数回の
随時尿および 24 時間蓄尿検体を使用すること、および、随時尿の採取時間と性別を
考慮することが必要であると示唆された。
2. 日本 47 都道府県に在住の 20~69 歳の男女 369 名(男性 193 名、女性 176 名)から得
られた 3 回の午後の随時尿および 2 回の 24 時間蓄尿検体を用いて、随時尿をもとに、
窒素およびカリウムの 24 時間尿中窒素排泄量を推定する計算式を開発し、その妥当
性の検証を行った。計算式に含む独立変数は、先行研究をもとに、尿素窒素および
カリウムの 3 回の随時尿中のクレアチニン調整済み濃度の平均値のほか、年齢、身
長、体重を計算式の候補因子として選んだ。男女別に候補因子と目的変数の間の二
次関係、および各候補となる独立変数の間の相互作用を検討した上で、線形重回帰
分析から計算式を導き出した(決定係数:0.37~0.46)。窒素とカリウムのいずれに
おいても、男女とも個々人における推定誤差の程度は大きかった(≥50%の参加者の
相対誤差は±10%以上であった)が、集団平均値に有意な差は認められず、比較的良
好な相関関係が男女ともで示された(スピアマン相関係数:0.52~0.59)。よって、
本研究で開発された計算式は、個人レベルで窒素およびカリウムの 24 時間尿中排泄
量を正確に推定することは難しいものの、集団平均値の推定や個人の順位付けに利
用できる可能性が示唆された。
以上、本研究では随時尿のデータから、窒素およびカリウムの 24 時間尿中排泄量を推

定するための計算式を開発し、それらの妥当性を検証した。本研究で開発された窒素の
24 時間尿中排泄量の計算式は、一般成人における随時尿データに基づいて開発された初
の式であり、カリウムの計算式は複数回の随時尿検体を用いて開発された初のものであ
る。日本人集団において、本研究で開発された式は、蓄尿による 24 時間尿中排泄量の代
替手段として、たんぱく質およびカリウム摂取量の集団平均値(または平均摂取量の経
時的な傾向)を推定するために、簡便なツールとして利用できると考えられる。また、
たんぱく質およびはカリウムの摂取量と関心のある要因との関連を評価する際に用いる
可能性がある。
よって本論文は博士( 保健学 )の学位請求論文として合格と認められる。

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