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海洋シアノバクテリア由来抗トリパノソーマ物質およびカルシウムポンプ阻害剤の構造と生物活性 (本文)

栗澤, 尚瑛 慶應義塾大学

2022.09.05

概要

第1節 天然物の探索研究における歴史と発展
 天然物は、生物が長きに渡る生存競争と進化の過程で獲得してきた高機能分子である。タンパク質をはじめとする生体分子に特異的に結合し、さまざまな生命現象を誘起する。限られたアミノ酸の集合体であるタンパク質と比べ、天然物の構造要素は圧倒的に多彩であり、その複雑な化学構造や特異な生物活性は今日まで人々を魅了し、様々な角度から研究が発展してきた。
 天然物を用いる研究において全てのスタートとなるのは、天然物の発見である。近代科学の勃興に伴い、動植物の色や香りの成分、生物現象が何に由来するのかという純粋な知的好奇心や、民間伝承で伝えられる動植物の薬理成分の本体がどのようなものかなど、基礎および応用の観点から天然物の探索研究が行われた。アヘンからmorphineが単離され、アヘンの薬理作用の本体が化学物質であることが明らかとなったのを端緒に1、黎明期は植物を中心として、次いで陸上の微生物を対象として多くの薬理成分が単離され、その構造や生物活性が明らかにされた。
 天然物は、医薬への応用をはじめ人類の発展に大きく寄与した。最も代表的なものとして、アオカビより発見されたpenicillin G2や、放線菌より発見されたstreptomycin3などの抗生物質が挙げられる。これらは1900年代前半まで人類の死亡主因であった結核をはじめとする細菌感染症に劇的な効果を発揮し、大幅な平均寿命の上昇に貢献した。また、マラリアやオンコセルカ症などの寄生虫症に対しては、クソニンジンより単離されたartemisinin4や、放線菌より単離されたavermectin5が著しい治療効果を示し、感染者や重病者を大幅に減少させた。
 平均寿命の上昇に伴い顕在化した生活習慣病においても、天然物は同様の活躍を見せている。糸状菌より発見されたmevastatinをはじめとするスタチン類6は、血中コレステロール値を低下させる脂質降下薬として心筋梗塞、脳卒中などの発症予防に大きく貢献した。また、taxol7やmitomycinC8をはじめとした多くの天然物が、抗がん剤として使用されている。このように、天然物は医薬のリソースとして極めて大きな役割を果たしてきた。また、複雑な構造を人の手で構造決定・合成するための方法論の確立と、それらを用いた全合成研究が盛んに行われることで有機化学分野の爆発的な発展を促した。
 近年では、従来型の探索・合成研究に加えて、天然物の特性を生かした境界領域研究が活発に進行しており、以下に示す領域で天然物が積極的に利用されている。

① ケミカルバイオロジー
 天然物の高い生体親和性や標的特異性を利用して、それらの標的分子や作用機序を分子レベルで理解し、新たな創薬標的や生命現象を発見するケミカルバイオロジー研究が盛んに行われている。Schreiberらは強力な免疫抑制剤であるFK5069について、作製した分子プローブを用いて本化合物とFK506b inding proteinの複合体が脱リン酸化酵素calcineurinのはたらきを強力に阻害することを発見し、免疫反応に関与するシグナル伝達を網羅的に明らかにした10。吉田、別府らは白血球細胞分化誘導物質としてtrichostatin A11を再発見し、その標的分子がヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)であることを突き止め、低分子でエピジェネティクスを制御できること、HDACが種々の疾病に対する創薬標的として有望であることを発見した12。これらの研究は、生化学的な研究では機能や存在が明らかにされなかったタンパク質を見出した点や、低分子が任意のタンパク質の機能を特異的に調節できることを実証した点で高く評価されている。

② シンセティックバイオロジー
 三次元的に複雑な天然物を人工的に合成するには、多段階の反応と数多くの試行錯誤を必要とする。一方で、生物はアミノ酸や脂肪酸といった単純な一次代謝産物を出発原料として天然物をいとも容易く生合成する。近年の分子生物学やゲノム解析の発展に伴い、天然物の設計図である生合成遺伝子の異種発現による天然物生産や、天然物の生合成酵素を用いて複雑天然物を合成する試みが行われている。Smolkeらは出芽酵母にオピオイド生合成遺伝子を導入し、砂糖を原料としてmorphineの生合成中間体であるthebaineやhydrocodoneを生合成させることに成功している13。谷藤、大栗、及川らはsaframycin類の生合成酵素であるSfmCに対し、酵素に受容される非天然型基質を与えることでsaframycin類の複雑な五環性母骨格を1日で合成している14。これらの研究は、酵素の機能や基質の構造を改変することで多様な類縁体を効率的に創出できる点や、限りある生物資源・化学資源を必要以上に消費しない環境面で優れている。

 関連分野が発展する一方で、従来の探索研究を取り巻く環境は大きく変化している。世界中で天然物の探索研究が行われた結果、構造・生物活性の新規性が高い天然物を取得する確率が大幅に低下し、研究の意義が問われている。加えて、創薬の場においては物質同定に至るまでの煩雑さや、抽出物の擬陽性などに由来するハイスループット性の低さがネックとなり、多くの製薬企業が創薬を志向した天然物探索研究から撤退していることも、新規天然物の発見数の低下に拍車をかけている。
 しかし、新規の化学構造や生物活性をもつ天然物を発見する重要性は、現在においても揺るがない。Tanらの報告15によると、天然物そのもの、あるいは天然物の構造を基盤とした医薬品と、合成化合物由来の医薬品のケミカルスペース(分子量や極性、不斉炭素数、結合の回転自由度などの物理化学的特性を座標軸とした多次元空間)を比較すると、前者の方がより幅広い空間をカバーし、現代創薬においても天然物のもつ構造多様性が医薬リードとして重要であることが示されている。また、Liningtonらは1941-2015年の約70年間で発見された天然物を対象として、新規化合物の報告数や新規性について解析している16。その結果、直近の20年で新規性の高い化合物が発見される割合はやはり低下しているものの、分析技術の進歩に伴い、その絶対数は維持されていると述べている。また、化合物の構造的な特徴は、生物資源により大きく異なることを報告している。すなわち、放線菌や糸状菌、バクテリアからそれぞれ発見される化合物の構造は、種ごとにそれぞれ固有の特徴を持つ。以上の報告から、現代の天然物探索には以下の要素が重要であることが述べられている。

(1)新規化合物の取得確率の低下に惑わされず、継続的な探索研究を行うこと
(2)既知化合物を探索初期の段階で迅速に同定し、排除すること
(3)生物活性の評価系に工夫を加えること
(4)未知の生物資源を探索対象とすること

 (1)を信条とし、天然物の可能性を求めて世界中の研究者が新たな視点から探索研究に臨んでいる。(2)については、人工知能やビッグデータを活用した天然物探索の方法論開発が進んでおり、天然物の粗精製画分をLC-MS/MSで解析し、質量情報からLC上の各ピークに対応する化合物を網羅的に同定・クラスタリングする手法(Global natural products social molecular networking: GNPS)17や、単離した化合物のHMQCデータを入力し、ビッグデータとの比較から人工知能に類似性の高い既知の天然物をピックアップさせる手法(Small molecule accuratere cognition technology: SMART)18が開発されている。(3)については世界中で様々な評価系が構築され、新規生物活性物質が取得されている。関水、浜本らは、カイコの細菌感染in vivoモデルが治療に必要な薬剤の投与量や薬物動態が哺乳動物のモデルをよく再現することに着目し、簡便なin vivo抗菌物質アッセイとして天然物のスクリーニングを行うことで新規の構造と作用点を有するlysocin Eを発見した19。(4)については、これまで探索対象とされてこなかった難培養性の微生物が大きな注目を集めている。Lewisらは難培養性の微生物を土壌中で培養できるiChipを作製し、得られた菌体の抽出物をスクリーニングすることで、非常にユニークな作用機序をもつ強力な抗生物質taixobactinを見出した20。以上の例のように、未だ多くの魅力的な新規天然物が自然界に眠っていることは自明である。それらを発見し有効活用するためには、ルーチンワーク的な探索研究から脱却し、研究者の創意工夫やパラダイムシフトが求められる時代に突入している。

第2節 海洋天然物とその起源
 植物や陸上微生物に続き、天然物の探索対象として脚光を浴びたのは海洋生物である。フグ毒や貝毒、シガテラ毒などの食中毒は発生地域において古来より知られるところであり、特異な生物活性を示す天然物が水圏に存在することは、近代天然物化学が発展する以前より示唆されていた。その後、海洋天然物の中には高度なハロゲン化を受けたものや、巨大なポリエーテル化合物など、陸上生物が産生する天然物とは大きく異なる化学構造を有するものがあるため未開の探索資源として注目され、世界中の研究者によって次々と新規天然物が発見され、その構造や生物活性が明らかにされた。
 主な海洋天然物のリソースは、カイメンやホヤ、アメフラシなどの無脊椎動物、あるいは海藻である。クロイソカイメンHalichondria okadaiから単離されたokadaic acid21はタンパク質脱リン酸化酵素protein phosphatase 2Aの強力な阻害剤であり22、生化学試薬として使用されている。同じくクロイソカイメンより単離されたhalichondrin B23は、チューブリンの重合阻害に由来する強力な抗がん活性を基に、構造を簡略化したeribulinが難治性乳がんに対する抗がん剤として臨床で利用されている24。ホヤからも特徴的な生物活性物質が多数発見されており、Ecteinascidia turbinateからは強力なDNAアルキル化剤としてecteinascidin 74325が発見され、抗がん剤として実用化されている。アメフラシAplysia kurodaiから単離されたaplyronine A26は、細胞骨格タンパク質であるアクチンとチューブリンのタンパク質間相互作用を安定化するユニークな機序27により強力な抗がん活性を示す。Palythoa属のイワスナギンチャクからはこれまで構造決定されてきた中でも最大級のポリオール天然物としてpalytoxinが単離されており、Na+/K+-ATPaseを極めて強力に阻害することで顕著な毒性を発揮する28。以上のように、海洋天然物もまた創薬や分子生物学の発展における有望なケミカルツールとして、多くの探索研究や微量な天然物の量的供給を目的とした全合成研究が盛んに行われてきた。
 これら海洋天然物、特に軟体生物より単離されるものについては、天然物の「真の生産者」について長い議論が行われてきた。同種の生物を採集して含有成分を分析しても、採集時期や地域によってそのプロファイルが大きく異なることや、陸上微生物と同一、あるいは類縁体がカイメンやホヤから単離されることなどを状況証拠として、海洋天然物の起源は共生あるいは食物連鎖によって高等生物の体内に取り込まれた微生物であると予想されてきた。近年のメタゲノム解析技術の発展により、多数の微生物を体内に共生させるカイメンであっても網羅的なゲノム解析が行えるようになり、海洋天然物における真の生産者の多くは次に示すような微細藻類であることが直接的に明らかとなってきている。

① 渦鞭毛藻
 渦鞭毛藻は植物性プランクトンの一種であり、環境の変化に応じて有毒物質を産生する。海中で大繁殖することで赤潮の発生原因となるほか、貝類や魚類が食物連鎖を通じて渦鞭毛藻を体内に蓄積し、これらが貝毒やシガテラ毒の原因となっている。渦鞭毛藻は、梯子状ポリエーテル類に代表されるような他の生物種がつくる天然物とは大きくかけ離れた巨大なポリオール天然物を産生することが特徴である。前述のpalytoxinやokadaica cidなども渦鞭毛藻が真の生産者であり、天然物そのものや類縁体が単離されている29。渦鞭毛藻が産生する毒成分は、その強力な毒性や人々に与える健康被害の観点から大きく注目されたほか、巨大かつ多数の不斉点を有する繰り返し構造はJ-based configuration analysis(JBCA)法30やユニバーサルNMRデータベース法31といった構造決定の方法論開発に多大な影響を与えている。
 ドクウツボからシガテラ毒の原因物質の一つであるciguatoxin32が発見されており、これは渦鞭毛藻Gambierdiscus toxicus由来の成分が、食物連鎖の過程でドクウツボの体内に蓄積されたと推定されている。実際に、本種がいくつかのciguatoxin類縁体を産生することが確かめられている33。また、一部の渦鞭毛藻については人工的に培養が可能であり、Amphidinium klebsiiの培養株からは強力な抗真菌活性や溶血活性をもつamphidinol 334が発見されている。ヒラムシの体内から分離したAmphidinium属渦鞭毛藻からは、顕著な細胞毒性物質としてamphidinolide H35などの複数のマクロライド群が単離された。

② 海洋細菌
 様々な天然物を含有するカイメンの中でも、Theonellas winhoeiは際立って多様な二次代謝産物を含有することが知られている。近年、本カイメンから発見された強力な細胞毒性物質であるonnamide A36やpolytheonamide B37をはじめとする天然物のほとんどが、共生しているEntotheonella属細菌によって生合成されることに加え、本種が現時点で単離されていない未知のペプチド生合成遺伝子を有していることが判明した38。また、カイメンDiscodermia calyxから単離されたcalyculin A39もまたEntotheonella属細菌によって産生されており、本種は宿主であるカイメンに対する毒性を軽減するためにcalyculin Aを過剰にリン酸化し、不活性前駆体として蓄積していることが明らかとなっている40。これらEntotheonella属は高い二次代謝産物産生能を持つだけでなく、独自の生合成マシナリーを有することから新たな創薬資源として注目されており、本種のメタゲノム解析や培養条件の検討が活発に試みられている。

③ 海洋シアノバクテリア
 シアノバクテリアは光合成を行う原核生物であり、約30億年前から地球に生息すると推定されている原始的な生物である。環境を問わず様々な地域に生息しており、長い進化と生存競争の過程で高い二次代謝産物の産生能を獲得している。とりわけ亜熱帯-熱帯のサンゴ礁に生息する海洋シアノバクテリアからは多彩な天然物が見出されるが、これはサンゴ礁の豊かな生態系に由来する多様な外敵に抵抗するためと考えられる。実際に、カリブ海のキュラソーで採集された海洋シアノバクテリアLyngbyam ajusculaからcuracin A41、antillatoxin 42、barbamide 43がそれぞれ甲殻類、魚類、軟体動物と異なる生物種に対する毒性を指標に単離されている。
 海洋環境において、海洋シアノバクテリアは海藻、カイメン、ホヤなどに共生していることが多く、食物連鎖を介してアメフラシやウミウシなどに海洋シアノバクテリア由来の物質が蓄積している。上述した生物から単離された天然物の一部は、後に海洋シアノバクテリアからも単離されている。Dolastatin 10は当初、タツナミガイから単離された強力な抗がん活性を示す鎖状ペプチドであるが44、その後Moore、LueschらによりSymploca属の海洋シアノバクテリアから再発見され、真の生産者が海洋シアノバクテリアであることが判明した45。同様の例として、軟体生物からaplysiatoxin 46やaurilide 47などの海洋天然物が単離され、後にこれらの類縁体が海洋シアノバクテリアから再発見されている48,49。

第3節 海洋シアノバクテリア由来生物活性物質の探索研究
 海洋シアノバクテリア由来の物質探索における年間の報告数は、海洋天然物のうちわずか3-4%を占めるのみでる50。これは、海洋シアノバクテリアが一般に難培養性であることや、二次代謝産物産生能の高い種は、亜熱帯から熱帯にかけての限られた地域にしか生息しないためだと考えられる。一方で、天然物の探索資源としては比較的マイナーであるため、新規生物活性物質の探索源として有望である。また、海洋天然物の直接の生産者を採集することで大幅な収率の向上が見込めることや45、共生・捕食生物が忌避するような新規生物活性物質を産生する可能性もおおいに考えられるため、海洋シアノバクテリアを対象とした物質探索研究は有効である。

これまでの探索研究の動向
 国外においてはハワイ・カリブ海地域に生息する海洋シアノバクテリアの物質探索研究が活発に行われている。その多くはブラインシュリンプや各種哺乳類細胞に対する毒性を指標として単離されており、いくつかの分子について作用機序や標的分子が明らかにされている。
 前述したdolastatin 1044, 45やcuracin A41、gatorbulin-151はチューブリンと結合して重合を阻害する。微小管ダイナミクスを制御する薬剤は抗がん剤として有望であり、前節で述べたtaxol7やeribulin24が抗がん剤として利用されている。Dolastatin 10の誘導体は臨床試験で強い毒性が認められたために臨床薬の開発は断念されたが、これをがん特異的な抗原であるCD30モノクローナル抗体と結合し、腫瘍選択性を向上させたbrentuximab vedotinが現在抗がん剤として上市されている52。
 Scytophycin類53やlyngbyastatin 154、lyngbyabellin A55は細胞骨格の主要成分であるアクチンと結合することで前者は重合、後者2つは脱重合を阻害する。アクチンの重合を制御する天然物は海洋シアノバクテリアから頻繁に発見されており、上記の化合物の炭素骨格を中心として種々の類縁体が報告されている。
 Antillatoxin42は強力な電位依存性Na+チャネルの開口剤、kalkitoxin56やhoiamide A57は阻害剤としてはたらき、神経細胞に対する強力な細胞毒性や魚毒性を示す。
 Apratoxin A58およびcoibamide A59は、リボソームで合成されたタンパク質を小胞体内へ輸送するチャネルSec61αを標的とし、タンパク質のフォールディングや翻訳後修飾を阻害することで非常に強い細胞毒性を示す60,61。これらは作用のユニークさから複数のグループで構造活性相関研究が行われており62, 63、新しいタイプの抗がん剤として注目されている。
Lyngbyastatin 464は、セリンプロテアーゼであるキモトリプシンおよびエラスターゼを選択的に阻害する。また、grassystatin A65をはじめとしたstatine unitを分子内に有するペプチド群が、アスパラギン酸プロテアーゼであるカテプシンEの強力な阻害剤として多数発見されている。
 海洋シアノバクテリアから単離される生物活性物質の特徴として、上述した細胞骨格タンパク質やチャネル、プロテアーゼに作用を示すものが比較的多い。一方で、それ以外にも多くの興味深い生物活性を有する天然物が発見されている。LargazoleはHDACの強力な阻害剤であり、良好な抗がん活性を示す66,67。前述したaurilide47はプロヒビチンの機能を阻害することでミトコンドリアの断片化を誘導し、アポトーシスを引き起こす68。この他にも、構造・生物活性ともに興味深い分子が次々と報告されており、探索研究だけでなく量的供給や構造活性相関を志向した合成研究、作用機序解析が盛んに行われている。

著者の所属研究室におけるこれまでの探索研究
 大西洋や南太平洋に生息する海洋シアノバクテリアの探索研究は盛んに行われてきたものの、日本近海に生息する海洋シアノバクテリアは比較的未開拓の探索資源であった。著者の所属する研究室はこの点に着目し、サンゴ礁を中心とした多様な生態系を育んでいる沖縄・奄美大島に生息する海洋シアノバクテリアの成分研究に取り組んできた。その結果、以下に示すような興味深い新規生物活性物質を複数取得し、その機能を明らかにしている。

Biselyngbyaside類
 Biselyngbyaside69は照屋、佐々木らにより2009年に報告された18員環マクロライド配糖体である。いくつかの類縁体やアグリコンであるbiselyngbyolide類が数多く単離されており70、佐藤や田辺ら、また他グループによってこれらの全合成が達成されている71。本化合物群は森田らにより、小胞体膜上のカルシウムポンプであるSERCAに結合し、機能を阻害することで小胞体ストレスを誘導してアポトーシスを導くことが判明した72。また、その際に既存のSERCA阻害剤とは異なる位置に結合することを共結晶X線構造解析により明らかにしている。

Bisebromoamide
 Bisebromoamide73は照屋、佐々木らにより2009年に報告された、分子内に複数の異常アミノ酸を含む鎖状ペプチドである。2010年にYeらによる全合成が報告され、その際に立体配置が訂正されている74。上杉らにより、本化合物は細胞骨格の主要成分であるアクチンと結合し、重合を促進することでアポトーシスを誘導することが判明している75。

Caldorazole
 Caldorazoleは大野、佐名らにより2022年に報告された分子内にアクリルアミドを有するポリケチドである76。本化合物はミトコンドリア電子伝達系複合体Ⅰを阻害することで強力な細胞毒性を示すほか、細胞密度依存的な細胞毒性を示す。

Kurahyne
 Kurahyneは岩﨑らにより2014年に報告された末端アルキンを有するペプチド-ポリケチドハイブリッド化合物である77。本化合物はbiselyngbyaside類と同様に、SERCAを阻害することで小胞体ストレスを誘導し、がん細胞に対し細胞毒性を示す78。2015年に当研究室の岡本らにより全合成が達成されている79。

Jahanyne
 Jahanyneは岩﨑らにより2015年に報告された、末端アルキンを有するペプチド-ポリケチドハイブリッド化合物である80。2018年に当研究室の岡本ら、また複数のグループにより全合成が達成されている81。本化合物はがん細胞に対し細胞毒性を示すが、類似した構造のkurahyneとは異なる作用メカニズムを介することが示唆されている。最近、Chandrasekharらのモデル化合物を用いた実験でBcl-2を標的分子とし、機能を阻害することでアポトーシスを誘導する機序が提案されている82。

Minnamide A
 Minnamide Aは澄本らにより2019年に報告されたペプチド-ポリケチドハイブリッド化合物であり、水酸基とβ-branch型のメチル基が交互に並ぶ特徴的な繰り返し構造をもつ83。がん細胞に対し、銅イオンが関与する脂質過酸化を介してネクローシス様の細胞死を誘導する。最近、所属研究室との共同研究において、Namanらのグループが海洋シアノバクテリアから同様の繰り返し構造を有するwenchangamide類を単離しており84、産生種の起源や生合成について興味がもたれる。

海洋シアノバクテリアの産生する天然物の多様性の由来
 海洋シアノバクテリアは、なぜこれほどまでに構造・生物活性ともに多彩な天然物を産生するのだろうか。Gerwickらは、地理的に大きく離れた3種の海洋シアノバクテリアMoorea producens(アメリカ、ジャマイカ、キュラソー)および1種のMoorea bouillonii(パプアニューギニア)についてゲノム解析を行い、以下の興味深い結果を報告している85。

(1)全遺伝子のうち、平均して約20%が二次代謝産物の生合成に関わる。
(2)生合成遺伝子クラスターにおいて、休眠遺伝子やどのような天然物を生合成するか不明なクリプティック遺伝子が多数存在する。
(3) (2)のクリプティック遺伝子の一部が、各株に特異的な遺伝子である。

 Moorea属の海洋シアノバクテリアに限った研究であるものの、(1)および(2)は海洋シアノバクテリアが二次代謝産物の産生者として極めて優秀である理由をよく説明している。また、(3)の結果は、同種であってもそれぞれの生息地で各株固有のオリジナルな生合成遺伝子を保有していることを示している。これは、それぞれの生息地の固有の海洋環境に応じて海洋シアノバクテリアが生存・繁殖に有利な天然物を生産するようになり、遺伝子の多様化が進んでいることに起因すると考えられる。
 これらの結果をふまえると、未踏の地に生息する海洋シアノバクテリアは、新規化合物を産生している可能性が高い。筆者はこの点に着目し、国内の沖縄・奄美大島の亜熱帯において、所属研究室がこれまで採集活動を行わなかった地域を中心に海洋シアノバクテリアの採集を行い、含まれる二次代謝産物の探索研究を行った。その結果、下に示す5種類の新規天然物を単離し、その構造と生物活性を明らかにした。それぞれの化合物について、第2章、第3章、および第4章で詳細に説明する。

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参考文献

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