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大学・研究所にある論文を検索できる 「Activated leukocyte cell adhesion molecule expression correlates with the WNT subgroup in medulloblastoma and is involved in regulating tumor cell proliferation and invasion」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Activated leukocyte cell adhesion molecule expression correlates with the WNT subgroup in medulloblastoma and is involved in regulating tumor cell proliferation and invasion

阿知波, 孝宗 大阪大学

2021.02.28

概要

〔目的(Purpose)〕
膜貫通型蛋白質で細胞接着因子の一つであるActivated Leukocyte Cell Adhesion Molecule (ALCAM)は、様々ながんで予後マーカーとしての可能性や、細胞の幹細胞性や増殖性、浸潤性との関与が報告されている。我々は先行研究で成人悪性脳腫瘍である膠芽腫において、ALCAM発現が腫瘍細胞の幹細胞性、浸潤性に関与することを報告した(Kijima et al., 2012)。一方、代表的な小児悪性脳腫瘍である髄芽腫ではALCAMに関しての検討は未だなされていない。本研究では、髄芽腫におけるALCAMの発現の意義と機能的役割を明らかにすることを目的とした。

〔方法ならびに成績(Methods/Results)〕
髄芽腫のALCAM発現を明らかにするために、FFPE標本に対する免疫染色及び、公開データベース(R2)の遺伝子発現の解析を行い、病理組織型や分子亜群分類(WNT, SHH, Group 3, Group 4)との相関性を検討した。髄芽腫FFPE標本45症例に対するALCAM免疫染色では、8例がALCAM陽性(腫瘍細胞陽性率:>25%)、7例がALCAM部分陽性(1–25%)、30例がALCAM陰性(

次に、髄芽腫のALCAM機能を明らかにするために、髄芽腫細胞株を用いてALCAM発現制御を行いin vitro/vivoで細胞動態解析を行った。髄芽腫細胞株(Daoy, ONS-76, D341)において、ALCAM高発現であるDaoy,ONS-76に対してはshRNA導入によるALCAM knockdown (KD)を、ALCAM低発現であったD341にはcDNA導入によるALCAM強制発現を行い、作成した株をinvitro/vivoの解析に用いた。Invitroでの細胞増殖性に関する検討では、細胞株Daoy,ONS76でのALCAMKDにより増殖性は抑制され、D341でのALCAM強制発現により増殖性は亢進した。In vivoの検討として細胞株Daoyのcontrol株とALCAMKD株をマウスの小脳に移植したモデルで、生存期間と髄膜播種頻度、髄膜播種部浸潤頻度を評価した。生存期間と髄膜播種頻度は両群に有意な差は認めなかったが、髄膜播種部浸潤頻度はALCAMKD群で高頻度に観察され、ALCAMKDにより髄膜播種部での細胞浸潤性が亢進することが示された。

〔総括(Conclusion)〕
髄芽腫におけるALCAM発現は、分子亜群分類WNT sub groupで特に高発現であることが免疫染色および遺伝子発現解析により示された。また、髄芽腫細胞株によるALCAM機能解析で、invitroにおいてALCAM発現と細胞増殖性は正の相関性を示す一方、細胞株移植マウスモデルでのin vivoにおいてはALCAMKDにより髄膜播種部での細胞浸潤性が亢進し、ALCAM発現と細胞浸潤性は負の相関性を示した。本研究により、髄芽腫においてALCAM発現は分子亜群分類WNT sub groupに関連し、腫瘍細胞の増殖性と浸潤性を制御していることが明らかとなった。

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