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大学・研究所にある論文を検索できる 「Joint hemorrhage accelerates cartilage degeneration in a rat immobilized knee model」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Joint hemorrhage accelerates cartilage degeneration in a rat immobilized knee model

曽木 靖仁 東北大学

2020.03.25

概要

【背景】
一般外傷の中で頻発する、関節内の骨折や靭帯損傷は適切な治療および手術手技が行われた場合でも、関節症を発症することが知られており、外傷後関節症として関節炎のような病態として考えられているが、その原因は不明である。またこのような外傷では関節血腫を伴うが、血友病や血液凝固障害で生じる繰り返される関節血症は、ヘモジデリン沈着による滑膜炎によって関節軟骨の変性、関節症を発症する。単回の関節血腫でも関節軟骨に悪影響を与えると言われているが、48 時間以内に 5%以下に関節内の血液が消失するため、その影響は限定的と考えられている。しかし関節血腫を引き起こす外傷では、治療および術後安静目的に外固定が一般的に行われ、単回の血腫でも外固定によって効果が遷延する可能性が高い。本研究の目的はラット膝関節不動化モデルを用いて、固定化された関節において関節血腫が軟骨変性に与える影響を調査することである。

【方法】
SD ラット片側膝関節をプラスチックプレートとスクリューにより屈曲 150 度で固定した。尾静脈から採取した血液 50μl を 1 回関節内注射した血腫群と生食 50μl を 1 回関節内注射した生食群を作成し、膝関節内側の矢状断切片で大腿骨と脛骨の荷重部、非荷重部において、以下の項目の調査を行った。術後 1、3日、2、4、8 週で Modified Mankins score、軟骨細胞の数、関節軟骨の厚さを測定した(8 匹/群)。また 2、4、 8 週で Perls’ Prussian blue 染色で関節内のヘモジデリン沈着の有無、またCD68 抗体による関節内の炎症を評価した。術後2 週、4 週、8 週でのリアルタイムPCR によるMMP(matrix metalloproteinase)-8、MMP-13、 interleukin (IL) -1β、TNF(tumor necrosis factor)-α、HIF(hypoxia inducible factor)-1 の軟骨での遺伝子発現(6 匹/群)を評価した。

【結果】
Modified Mankins score は血腫群で荷重部では 4 週、8 週で有意に上昇が見られたが、非荷重部では上昇はみられなかかった。また軟骨細胞の数は血腫群で荷重部、非荷重部とも 3 日、1 週、8 週で有意に減少がみられた。関節軟骨の厚さは血腫によって荷重部、非荷重部とも変化はなかった。ヘモジデリン沈着および、CD68 陽性細胞は 2 週から 8 週まで継続して観察された。遺伝子発現は血種群で MMP-8、MMP-13 が 2週または 4 週、TNF-αが 2 週、4 週、8 週、HIF-1 が 4 週で有意に増加がみられた。

【結論】
単回の関節血腫は外固定によって関節血腫が遷延し、ヘモジデリン沈着滑膜炎が引き起こされ、関節軟骨の分解や炎症を引き起こすタンパクの発現がみられた。特に荷重部では長期の固定によって軟骨変性の増悪が見られた。外固定を要する関節血腫を起こす病態では、血腫の吸引または免荷が有用である可能性がある。

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