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大学・研究所にある論文を検索できる 「非線形光学物質による集積光デバイスと高速光シグナル生成」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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非線形光学物質による集積光デバイスと高速光シグナル生成

毛, 家瑋 MAO, JIAWEI モウ, ジャウェイ 九州大学

2022.09.22

概要

近年、インターネットやクラウドサービスの多様化、さらにはデータセンタの大規模化などに伴って情報通信量の大幅な増加が続いている。このような急速な情報通信量の増加を支えている技術が高速・大容量の光ネットワークである。最先端の光通信技術の中で、光送信デバイスは最も重要な基盤デバイスの一つである。スマートフォンやタブレット型端末の普及、IoT技術、および多様なセンシング技術の展開によって、今後、通信技術はますます高機能化することが予測される。情報通信量は大幅に増加しており、超高速化と大容量化に加えて低消費電力の光送信デバイスの開発は、通信の高性能化でも鍵となる。光変調器の高性能化では、既存の技術を凌駕した材料・デバイス技術の開発が強く求められている。また、デバイスの低消費電力化や小型化に対応する集積技術への対応も必要な状況である。本研究では、高性能な電気光学材料を応用して光導波路と電気光学変調器に関する研究を行った。

第1章では、電気光学などの非線形光学現象と物質に見いだされる非線形光学効果について述べている。特に二次非線形光学効果の発現について物質に必要な要素を、具体的な導波路応用などを例示して説明している。また、光導波路デバイス中の光伝搬と物質と光の相互作用などの理論的な説明、および電気光学特性を評価する光学手法について述べている。さらに本章では本論文の目的についても述べている。

第2章では、電気光学ポリマーを用いた光変調器の高性能化について、コプレナー型光導波路を応用した光変調器の作製と光学性能について述べている。コプレナー型光導波路は、導波路と電極が同一平面上に集積したデバイ構造を持っており、光変調の高効率化には最適化した導波路幅や電極幅の設計が必要となる。本章では、光伝搬計算法を用いた設計の最適化を進め、作製実験に応用している。その結果、1.9Vcmの高い利得を得ることに成功し、さらに最高で104Gbit/sの信号伝送を実証している。

第3章では、薄膜化したニオブ酸リチウム導波路を応用した光変調の高効率化と高速変調について検討を行っている。光モード計算の結果から薄膜化ニオブ酸リチウム導波路は、光電場が強く集中しており変調の効率化が実現可能であることを予測している。得られたモード計算結果をもとに光導波路変調器を作製した。その結果、1.9Vcmの変調利得を得ることができ、汎用的なニオブ酸リチウム変調器の10分の1以下の変調効率化に成功した。

第4章では、強誘電性薄膜を使った光変調器の応用について検討を行っている。特に光導波路への応用として必須となる熱酸化膜基板上への強誘電性薄膜の結晶成長について詳細な検討を行い、高い電気光学定数を持つ薄膜の調整を可能にした。得られた薄膜を光導波路変調器として応用するため、光モード計算や電場計算をおこなうことで光デバイス構造を決定している。設計に基づいて作製実験を進めることで、0.88Vcmの変調利得を持つ高性能光変調器の作製に成功している。さらに高速光伝送実験では最高で200Gbit/sの信号生成にも成功している。

第5章では、各章で得られた結果をまとめ、本論文の総括とした。

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