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大学・研究所にある論文を検索できる 「単純ヘルペスウイルス2型における新規Us3基質の生物学的および進化学的解析」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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単純ヘルペスウイルス2型における新規Us3基質の生物学的および進化学的解析

柴﨑, 美里 東京大学 DOI:10.15083/0002004980

2022.06.22

概要

単純ヘルペスウイルス(HSV)は、ヘルペスウイルス亜科に属し、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)と2型(HSV-2)の、2つの血清型に分類される。Us3はウイルス特異的なセリン/スレオニンプロテインキナーゼであり、ヘルペスウイルス亜科に属するウイルスに保存される。Us3の解析は、主にHSV-1において先行しており、複数のHSV-1Us3基質が同定されている。興味深いことに、既報のHSV-1のウイルス因子におけるUs3リン酸化部位の大部分は、近縁種であるHSV-2にさえ保存されてない。

本知見より、「ヘルペスウイルスはUs3を獲得後、Us3のリン酸化を取捨選択し、進化してきた」という仮説を立て、Us3リン酸化部位の種差に着目した。本仮説に基づくと、各ウイルス種によって異なるリン酸化現象が存在する為、現在までに同定されたHSV-1Us3の基質とは逆に、HSV-1に保存されないHSV-2Us3基質も存在すると考えられる。そこで、本研究において著者はHSV-1に保存されない、HSV-2Us3の生理学的な新規基質を見出し、本基質のリン酸化とウイルスの進化の関与を検証した。

著者は、HSV-1に保存されないHSV-2Us3の生理学的な新規基質としてHSVテグメント蛋白質を同定し、本リン酸化が、性器ヘルペスのモデルである、マウス膣内接種モデルにおけるウイルス増殖および病態発現に寄与することを示唆する知見を得た。さらに、祖先ウイルスが本リン酸化部位を獲得して進化した可能性を示す知見を得た。本研究は、性器ヘルペスモデルでの病態発現に寄与する、HSV-2Us3リン酸化基質を明らかにし、さらにヘルペスウイルスの進化とUs3リン酸化制御機構の関係を示唆する初めての報告である。

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