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書き出し

マクロファージと癌細胞との相互作用により発現誘導されるIL-7Rの食道扁平上皮癌の進展における役割

北村, 優 神戸大学

2023.03.25

概要

Kobe University Repository : Kernel
PDF issue: 2024-05-02

Roles of IL-7R Induced by Interactions between
Cancer Cells and Macrophages in the Progression
of Esophageal Squamous Cell Carcinoma

北村, 優
(Degree)
博士(医学)

(Date of Degree)
2023-03-25

(Resource Type)
doctoral thesis

(Report Number)
甲第8606号

(URL)
https://hdl.handle.net/20.500.14094/0100482354
※ 当コンテンツは神戸大学の学術成果です。無断複製・不正使用等を禁じます。著作権法で認められている範囲内で、適切にご利用ください。

(課程博士関係)

学位論文の内容要旨

Roles of IL-7R Induced by Interactions between Cancer Cells and Macrophages
in the Progression of Esophageal Squamous Cell Carcinoma

マクロファージと癌細胞との相互作用により発現誘導される IL-7R の
食道扁平上皮癌の進展における役割

神戸大学大学院医学研究科医科学専攻
食道胃腸外科学
(指導教員:横崎 宏 教授, 掛地 吉弘 教授)
北村 優

【背景・目的】
食道癌は悪性度が高く、2020 年の世界統計ではがんによる死亡率の第 6 位で死亡数は 54
万人を超える。食道癌の組織型は扁平上皮癌(ESCC)と腺癌に分けられるが、本邦において
は ESCC が大半を占めている。ESCC の治療は外科治療、化学療法、放射線療法などを含む集
学的治療が行われるが、進行も早く 5 年生存率はおよそ 20%で一般的に予後は極めて不良
である。
癌組織において癌細胞と間質細胞は相互に作用しており、癌細胞を取り巻く環境はがん
微小環境と呼ばれている。中でもがん微小環境に存在するマクロファージは腫瘍関連マク
ロファージ(tumor-associated macrophage、TAM)と呼ばれ、M2 様マクロファージの形質
を示し、様々な因子を介して癌細胞の生存能・増殖能・運動能・浸潤能の亢進に寄与する。
当研究室でも ESCC 組織において CD204 陽性 TAM の浸潤数が予後不良と相関することを報告
した。さらに ESCC とマクロファージとの間接共培養系によって TAM による ESCC の悪性形
質の亢進に液性因子が関与する分子機構を明らかにしてきた。一方で実際の癌組織では癌
細胞とマクロファージが接着する像も観察されており、直接接触による相互作用の解析も
重要であると考え、末梢血単球由来マクロファージと ESCC の直接共培養系を確立した。本
研究では直接共培養によって癌細胞で発現誘導された interleukin-7 receptor(IL-7R)に
着目し、食道癌の進展における IL-7R の役割を検討した。
【材料と方法】
ESCC 細胞(TE-9、TE-10、TE-11)は理研バイオリソースセンターから購入した。マクロ
ファージの作成および ESCC との直接共培養実験は過去のプロトコルに準じて行った。マク
ロファージはヒト末梢血から CD14 に対する抗体で標識した単球を自動磁気細胞分離装置
(autoMACS®)の positive selection により回収した後に M-CSF を 6 日間作用させて作製し
た。このマクロファージの上に ESCC 細胞を播種し、直接共培養を 2 日間行い癌特異的抗原
(EpCAM)に対する抗体で標識した後に、再度 autoMACS®の positive selection により癌細
胞のみを分離した。なお、ESCC 細胞を 2 日間単独培養し、同様に autoMACS®で回収したもの
を対照細胞として用いた。次にマクロファージと直接共培養後の TE-11 と単独培養後の TE11 との間で cDNA マイクロアレイ解析(3D-Gene®、東レ株式会社)を行い、interleukin 関
連遺伝子の中でも単独培養と比較して直接共培養後の TE-11 で最も高発現していた IL7R に
着目した。癌細胞における RNA レベルでの発現は RT-PCR、qRT-PCR で確認し、タンパク質レ
ベルでの発現は Western blot で確認した。
癌細胞における生存能および増殖能は MTS assay、
運動能は Transwell migration assay や Wound healing assay、細胞内シグナルは Western
blot で評価した。また IL-7R の過剰発現は pCMV6-IL7R(Origene Technologies) を ESCC 細
胞株に導入し、限界希釈法によって IL-7R 過剰発現 ESCC 細胞を作成した。一方で IL-7R の
knockdown は、IL-7R に対する siRNA (siIL-7R; SantaCruz Biotechnology)と Lipofectamine
RNAiMAX(Invitrogen)を用いて行った。さらに recombinant human IL-7(rhIL-7)
、中和
抗体として anti-IL-7R antibody、PI3K 阻害剤や MEK1/2 阻害剤を用いて運動能への影響や

シグナル伝達の変化を上記の各種 assay で検討した。最後に ESCC 切除標本(69 例)での
IL-7R の免疫組織化学は Leica Bond-Max automation と Leica Refine Detection kit(Leica
Biosystems)を用いて行った。癌胞巣における IL-7R の染色強度により低/高発現の 2 群に
分け、臨床病理学的因子との関連や Kaplan-Meier 法により生存期間との関連を評価した。
【結果】
癌細胞の生存能はマクロファージと共培養後の全ての ESCC 細胞で、増殖能は共培養後の
TE-10、TE-11 において各々の単独培養と比較して有意に亢進していた。また Akt および
Erk1/2 のリン酸化も共培養後の全ての ESCC 細胞で亢進していた。これらの悪性形質の亢進
に先述の IL-7R の発現がどのように関与しているかを調べるために、まず IL-7R の mRNA お
よびタンパク質レベルの発現を確認した。共培養後の全ての ESCC 細胞において、各々の単
独培養と比較して RNA レベルで IL7R の発現が有意に亢進していることを確認した。タンパ
ク質レベルでは共培養後の TE-10、TE-11 において、各々の単独培養と比較して IL-7R の発
現が亢進した。次に IL-7R 発現ベクターを TE-9、TE-11 に導入し作成した IL-7R 過剰発現
細胞を用いて生存能や増殖能の評価を行うと、IL-7R 過剰発現 ESCC 細胞ではコントロール
ESCC 細胞と比較して生存能や増殖能が有意に亢進した。次に全ての ESCC 細胞において
siIL-7R を作用させて IL-7R を knockdown すると、生存能および増殖能が著明に低下した。
さらに外因性の IL-7 を添加することによる ESCC 細胞の悪性形質への影響を検討した。全
ての ESCC 細胞において rhIL-7 を添加しても生存能や増殖能に影響はみられなかったが、
運動能は rhIL-7 を添加することで著明に亢進した。また rhIL-7 を作用させた状態で IL-7R
の中和抗体である anti-IL-7R antibody を添加すると、rhIL-7 によってもたらされた運動
能の亢進が抑制された。また rhIL-7 の刺激は Akt や Erk1/2 のリン酸化を亢進させ、これ
らの経路の阻害剤である PI3K 阻害剤や MEK1/2 阻害剤を加えると、rhIL-7 による運動能の
亢進が著明に抑制された。最後に ESCC 切除標本における IL-7R の発現を免疫組織化学によ
り検討した。癌胞巣における IL-7R の発現強度により低発現と高発現の 2 群に分けて予後
との関連を Kaplan-Meier 法によって検討した。IL-7R の高発現群は低発現群と比較して
ESCC 患者の無病生存期間において予後不良な傾向がみられた(P = 0.055)
。また臨床病理
学的因子との関連を検討すると、IL-7R の発現強度が組織学的グレード(P = 0.088)
、腫瘍
の深達度(P = 0.075)
、リンパ管侵襲(P = 0.081)、血管侵襲(P = 0.053)
、リンパ節転移
(P = 0.053)と相関する傾向が見られた。さらに IL-7R の高発現は、CD163(P = 0.028)
および CD204(P = 0.006)陽性マクロファージの浸潤数と有意な相関があり、また cancerassociated fibroblast (CAF)マーカーとして知られるαSMA(P = 0.015)と FAP(P =
0.048)の発現量にも有意に相関していた。
【考察】
先行研究により ESCC 細胞とマクロファージの直接共培養系を確立し、
共培養後の ESCC 細
胞では運動能や浸潤能の亢進、Akt や p38 MAPK のリン酸化が亢進されることを報告した。
今回新たに直接共培養を行うことで ESCC 細胞の生存能や増殖能が亢進し、Erk1/2 のリン酸

化レベルも亢進することを見出した。今回着目した因子の IL-7R は細胞膜に局在する受容
体であり、生体内では T 細胞に発現し IL-7 のシグナル伝達を介して T 細胞の生存に関わっ
ており、癌の進展に関与する報告も見られる。検索の限りにおいて ESCC における IL-7R の
生物学的な役割を解析した報告はなく、本研究は ESCC の進展における IL-7R の役割を検討
した最初の報告である。
さらに直接共培養によって増殖能の亢進が見られなかった TE-9 細胞および cDNA マイク
ロアレイ解析を施行した TE-11 細胞に IL-7R 発現ベクターを導入し過剰発現を行うと、IL7 を添加しなくても増殖能が亢進した。
また全ての ESCC 細胞株において IL-7R の knockdown
は著明な生存能や増殖能の低下を誘導し、肺癌や肝細胞癌でも同様の報告がなされている。
この現象に関与する機序としてはアポトーシスや細胞周期を調節する cyclin D1 との関連
が示唆されているが、特定の機序を同定するまでには至らなかった。よって IL-7R は癌細胞
の生存や増殖に関わる重要な因子であると考えられるが、外因性 IL-7 の添加は生存能や増
殖能に影響を与えず、内因性の IL-7 やオートクラインにより別のリガンドが IL-7R に作用
した可能性が考えられた。その一方で IL-7/IL-7R 経路は Akt や Erk1/2 の経路の活性化を
介して ESCC の運動能の亢進に寄与し、これらは前立腺癌や膀胱癌における報告もあり、IL7/IL-7R 経路において Akt や Erk1/2 の活性化は重要なシグナル伝達経路と考えられた。最
後に ESCC 組織の癌胞巣において IL-7R の発現が ESCC 患者の無病生存期間を短縮させる傾
向があることを示した。加えて ESCC 組織において IL-7R の発現強度と M2 様マクロファー
ジの浸潤数は有意な正の相関を認めたことから、M2 様マクロファージが ESCC と接触するこ
とにより IL-7R の発現を誘導し ESCC の生存能や増殖能を亢進させることが示唆され、in

vitro により得られた結果を支持した。さらに IL-7R の発現は CAF マーカーであるαSMA や
FAP とも正の相関がみられた。この点に関しては乳癌や ESCC において CAF から IL-7 が分泌
される可能性が示唆されており、CAF 由来の IL-7 が ESCC の IL-7R に作用し Akt や Erk1/2
の活性化を介して運動能の亢進をもたらした可能性が考えられた。
本研究の limitation として、in vitro で得られた結果をマウスモデルなどの in vivo で
確認できていないこと、免疫染色の症例数が 69 症例と少なかったこと、および IL-7R の発
現による生存能や増殖能への影響が強く、運動能の評価が正確にできなかったことが挙げ
られる。
【結論】
本研究では、マクロファージとの直接接触により ESCC において発現誘導される IL-7R が
癌細胞の生存能や増殖能を亢進させ、さらには IL-7/IL-7R 経路の活性化は Akt および
Erk1/2 経路を介して運動能を亢進させた。癌胞巣における IL-7R の高発現は無病生存期間
において予後が不良な傾向を示した。以上から IL-7R が ESCC の予後因子や新規治療標的分
子となりうる可能性が示唆された。

神戸大学大学院医学(
系)
研究科(論文博士)

言合i
三と 苓旨芝査EOJ糸吉 長艮 ク> 哀巨 旨示
甲 第 3271号





受付番号

北村 優

R
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fIL・7RInduc
edbyI
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論文題目 │
Carcinoma
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nI
マクロファージと癌細胞との相互作用により発現誘導される I
L・
7R
の食道扁平上皮癌の進展における役割

主 査

C
h
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fExaminer
審査委員

Examiner

副 査

v
1
ce・
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xam1ner
副 査

v
1
c
e
・e
xam1ner

算ん責易

I
t
t
森五
滉/
と、かな乙

(要旨は 1, 000字∼ 2
, 000字程度)

がん組織において癌細胞と 間質細胞は相互に作用し 、がん微小環境を形成している 。がん微

t
u
m
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小環境中に存在するマ クロファージは腫瘍関連マクロファージ (
macrophag
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,TAM) と呼ばれ、様々な因子を介して癌の進展に寄与する。先行研究により
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h
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g
e
a
lsquamou
sc
e
l
lcarcinoma,
ESCC)組織において TAMの浸潤
食道扁平上皮癌 (
数が多い症例ほど不良な予後を示す ことを報告 し
、 ESCC細胞とマクロファージとの間接共
培養系から TAMによる ESCCの悪性形質の充進に液性因子が関与する分子機構を明らかに
してきた。しかし 、実際の癌組織では TAMと癌細胞が接する像も見られることから、直接
接触による細胞間相互作用の解析も重要と考えられた。本研究では、 ESCC細胞と末梢血由
n
t
e
r
l
e
ukin?
来マクロファージとの直接共培養を行い、そこで癌細胞に発現誘導された i
r
e
c
e
p
t
o
r(
IL
7R)に着目し、食道癌の進展における役割を検討した。
用いた材料と方法は以下の通りである。マクロファージはヒト末梢血から CD14抗体で標識
した単球を自動磁気細胞分離装置により選択的に回収した後に M-CSFを 6日間作用させて
TE-9,TE-10,TE1
1)を播種し、直接
作製した。このマクロファージの上に ESCC細胞 (
共培養を 2日間行った後、 EpCAM抗体を用いて自動磁気細胞分離装置で癌細胞のみを分離
した。 なお ESCC細胞を 2日間単独培養し、 同様に回収したものを対照細胞として用いた。
PCRおよび r
ea
l
t
i
m
ePCRで、タンパク発現は We
s
t
e
r
n
癌細胞における RNA発現は RT
b
l
o
tで確認した。生存能および増殖能は MTSa
s
s
a
y、運動能は 乃
書a
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e
l
lmi
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r
a
t
i
o
na
s
s
a
y
や woundhe
a
l
i
ngas
s
ay、細胞内シグナルは Wes
t
e
r
nb
l
o
tt
'
評価した。I
L-7R過剰発現細胞
L7Rの
は IL7R発現ベクタ ー を ESCC細胞株に導入し、限界希釈法によって作製した。 I
kno
c
kdown は
、 IL
7R に対する s
iRNA(
s
i
I
L7
R
)を用いて行った。 さらに r
e
c
o
mbin
an
t
humanI
L
7(
r
h
I
L
7)
、I
L-7R中和抗体、 PI3K阻害剤や MEKl/2阻害剤を用いて運動能へ
9例に IL-7Rの免疫組織
の影響やシグナル伝達の変化 を解析した。最後に ESCC切除標本 6
L-7Rの染色強度で低/
高発現の 2群に分け 、臨床病理学的因
化学を行い 、癌胞巣における I
子や生存期間との関連を評価した。

C 細胞で、
得られた結果は以下のごとくである 。癌細胞の生存能は共培養後の全ての ESC
、T
E-11において各々の単独培養と比較して有意に充進し 、Akt
増殖能は共培養後の TE-10
および E
r
k
l
/
2のリン酸化が共培養後の全ての ESCC細胞で充進していた。共培養後の全て
の ESCC細胞において 、各々の単独培養と比較して IL7RmRNA発現が有意に充進してお

E-11 において、各々の単独培養と比較し て
り、タンパクレベルでは共培養後の TE-10、T
IL-7R発現が充進 していることを確認した。次に、 I
L7R発現ベクターを TE-9、TE-11に導
L-7R過剰発現細胞では生存能や増殖能が著明に充進 した。一方。 I
L
-7Rを
入し作成した I
knockdownすると全ての ESCC細胞で生存能および増殖能が著明に低下した。r
hIL7添加
は ESCC細胞の生存能や増殖能に影需しなかったが、運動能を著明に 充進した。さら に
r
h
I
L
7を作用下に IL7R中和抗体を添加すると、 rhIL
7によ って冗進した運動能が抑制 さ

れた。

r
h
I
L
7刺激は Aktや E
r
k
l
/
2のリン酸化を充進させ、PI3K阻害剤や MEKl/2阻害剤添加
により r
h
I
L
7による運動能の充進が著明に抑制された。以上より、 ESCCにおける IL-7R
の発現は癌細胞の生存や増殖に関わる重要な因子であることが示唆された。また外因性

I
L
7の添加は生存能や増殖能に影響を与えなかったが 、I
L
7
/
IL-7R系は Aktや E
r
k
l
/
2の
活性化を介して ESCCの運動能の充進に寄与 していることが示された。最後に ES
CC切
除標本における I
L-7Rの発現を免疫組織化学により検討すると、癌胞巣における IL-7Rの
発現強度は ESCC患者の無病生存期間において予後不良な傾向がみられた。 また、 I
L
・7
R
の高発現は、 CD163および CD204陽性マクロファージの浸潤数や癌関連線維芽細胞マー
カー aSMAと FAPの発現量と正の相関を示した。
以上、本研究ではマクロファージとの直接接触により ESCC において発現誘導される
IL-7Rが癌細胞の生存能や増殖能を著明に充進させ、ざらには I
L
7
/
IL-7R系が Ak
tおよ
び E
r
k
l
/
2経路の活性化を介して運動能を充進させる ことを明らかにした。また癌胞巣に
L-7Rの高発現は無病生存期間において不良な予後を示す傾向があり、 IL-7Rが
おける I
ESCCの予後因子や新規治療標的分子となりうる可能性が示唆された。
本研究は、食道癌の進展における TAMの役割について検討した研究であるが、 TAMとの
直接接触により ESCCにおいて発現誘導される I
L-7Rが癌細胞の生存能や増殖能を著明に
冗進させることを明らかにした価値ある業績であると認める。よって、本研究者は、博士
(医学)の学位を得る資格があるものと認める。

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