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大学・研究所にある論文を検索できる 「Hyperhomocysteinemia Increases Alveolar Epithelial Cell Death Caused by Cigarette Smoke Exposure Through Endoplasmic Reticulum Stress-Induced Apoptosis and Enhances Lung Emphysematous Changes」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Hyperhomocysteinemia Increases Alveolar Epithelial Cell Death Caused by Cigarette Smoke Exposure Through Endoplasmic Reticulum Stress-Induced Apoptosis and Enhances Lung Emphysematous Changes

中野 寛之 山形大学

2020.03.31

概要

【背景】慢性閉塞性肺疾患(Chronic obstructive pulmonary disease; COPD)は全世界における死因の第 3 位を占める。COPD の主な原因は喫煙であるが、COPD を発症するのは喫煙者の一部である。そのため、COPDの発症には喫煙感受性が関与していることが想定されるが、喫煙感受性の危険因子は明らかになっていない。当教室における疫学研究では、高ホモシステイン血症は一般住民の男性喫煙者における呼吸機能低下を予測する独立した危険因子であった。ホモシステインは細胞における小胞体ストレスとそれに続くアポトーシスに関わる。これらの知見から、高ホモシステイン血症によって誘導される小胞体ストレスが喫煙感受性に関与し、喫煙曝露による肺の気腫性変化を増強させるという仮説を立て、検証した。

【方法】1%メチオニン水の経口投与によって高ホモシステイン血症を誘導した C57BL/6 雄マウスに 6 か月間の喫煙曝露を行い、肺の気腫性変化を組織学的に評価した。また、ヒト肺胞上皮細胞株である A549 細胞をホモシステインとタバコ抽出液を加えて培養した後に、AnnexinⅤと Propidium iodide 染色を用いてアポトーシスを起こした細胞の割合を評価し、ウエスタンブロッティングで小胞体ストレスに関連する蛋白質の発現を評価した。

【結果】1%メチオニン水を経口投与したマウスの血漿ホモシステイン値 は有意に上していた。高ホモシステイン血症のみでは肺気腫は誘導され なかったが、高ホモシステイン血症を誘導して喫煙曝露を行った群の肺標 本では、喫煙曝露単独群と比較して平均肺胞間距離が有意に増加しており、気腫性変化が増強していた。アポトーシスを起こしたA549 細胞の割合は、ホモシステインとタバコ抽出液の同時刺激によって、それぞれの単独刺激 と比較して有意な増加を示した。小胞体ストレスに関連する蛋白質である Glucose-regulated protein (GRP78) 、 Phospho inositol requiring enzyme-1α(p-IRE1α)、Phospho eukaryotic initiation factor 2 (eIF2)、 C/EBP homologous protein (CHOP)はホモシステインとタバコ抽出液の 同時刺激によって有意に発現が増加した。そして、これらの蛋白質の発現 はビタミン B12 と葉酸を投与することによって有意に減少した。

【結論】高ホモシステイン血症は小胞体ストレス誘導アポトーシスを肺胞上皮細胞に起こし、喫煙による肺気腫を悪化させた。高ホモシステイン血症は喫煙感受性に関与する可能性が考えられ、COPD の発症および増悪に関わる因子として治療標的になり得ることが示唆される。

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