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大学・研究所にある論文を検索できる 「炎症に関連したサイトカインが腸管上皮細胞に及ぼす影響~腸管オルガノイド培養系を用いた解析~」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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炎症に関連したサイトカインが腸管上皮細胞に及ぼす影響~腸管オルガノイド培養系を用いた解析~

斎藤 由季 東京農業大学

2021.09.22

概要

【背景・目的】腸管は,体内への栄養素や水分の吸収,粘液分泌や抗菌物質の産生による有害物質の侵入阻止,腸管内容物の認識と消化液の分泌など,多様な機能を併せ持つ器官である。このような多様な機能は,腸の幹細胞から生じる成熟上皮細胞 (吸収上皮細胞: 栄養素・水分の吸収,杯細胞:粘液分泌,内分泌細胞: ホルモン分泌,パネート細胞: 抗菌物質の分泌,幹細胞の支持,タフト細胞:寄生虫感染に対する応答など) により担われている。これらの成熟上皮細胞のほとんどは,腸管内腔に突出した絨毛部分に存在しているが,パネート細胞と幹細胞,幹細胞から一段階分化した transit-amplifying (TA) 細胞は腸管内腔の凹んだ部分である陰窩 (クリプト) に存在している。幹細胞は一生を通じて自己複製し続けるとともに,すべての腸管上皮細胞への分化能を持つ細胞と定義されている。

一方で,このような腸管上皮細胞は,食事由来の成分,環境化学物質,腸内細菌などの様々な外部からのストレスに常に曝露されている。こうしたストレスが過剰にかかることで,腸管上皮細胞では炎症が誘導され,細胞の損傷や腸管の機能障害が引き起こされる。しかし,腸管上皮細胞を初代培養により培養することは困難で,炎症が個々の腸管上皮細胞に及ぼす影響についての情報は十分に蓄積されていない。これまで腸管上皮細胞の研究には,Caco-2 細胞のような株化細胞が用いられてきたが,このような細胞株は腸管に存在する細胞の機能を部分的に反映しているだけで,腸管上皮細胞が持つ多様な機能の解析に用いるには限界があった。そのような中,絨毛−クリプト構造を擬似化した 3 次元組織構造体である腸管オルガノイド培養法が確立された 1。同培養法で培養された腸管オルガノイドは,生体内と同様に幹細胞の自己複製とすべての成熟上皮細胞への分化が可能であり,まさにミニ腸管と呼べるものである。

そこで我々は,この腸管オルガノイドを用いることで,炎症が腸管上皮細胞に及ぼす影響に関して新たな知見を得ることができると考えた。代表的な腸管の炎症には,アレルギーに伴って起こるものと,潰瘍性大腸炎などの難治性の炎症性腸疾患 (IBD) につながるものがある。このような炎症には,前者ではインターロイキン-4 (IL-4) など,後者では腫瘍壊死因子 (TNF-α) などの様々なサイトカインが関与している。これまでに腸管オルガノイドを用いた研究で,IL-4 がタフト細胞への分化を促進することが報告されている 2。 また,TNF-α に関しては長時間刺激し続けることにより幹細胞の遺伝子発現量が増加することや,細胞増殖が抑制されることが報告されている 3,4。しかし,それらのサイトカインが個々の腸管上皮細胞に及ぼす作用についての詳細は不明な点が多い。

そこで本研究では,研究 1 として IL-4,研究 2 として TNF-α を取り上げ,それらが腸管上皮細胞に及ぼす影響 (細胞増殖,分化,バリア機能など) について,オルガノイド培養系を用いて調べることにより,腸管炎症とサイトカインの関係について基礎的理解を深めることを目的とした。

【研究 1】 IL-4 が腸管上皮細胞に及ぼす影響
<目的> IL-4 はアレルギー性炎症に関わるサイトカインとして知られている。近年,IL-4 が腸管上皮におけるタフト細胞への分化を促進するという細胞調節作用が見出されたが 5–7,その他の腸管上皮細胞に対する作用の詳細は明らかになっていない。そこで研究 1 では,アレルギー性炎症の観点から,IL-4 と腸管上皮細胞の関わりについて,腸管オルガノイドを用いて検討した。

<方法> C57BL/6J マウスあるいは幹細胞マーカーであるleucine-rich repeat-containing G protein-coupled receptor 5 (Lgr5) が蛍光緑色タンパク質 (EGFP) で標識されるように遺伝子組み換えしたLgr5-EGFP マウスの空腸から作製したオルガノイドに,IL-4 (5, 10, 20 ng/mL, 72時間) を添加し,各種上皮細胞の変化を解析した。各種上皮細胞のマーカー遺伝子 [幹細胞: Lgr5,olfactomedin 4 (Olfm4); 内 分 泌 細 胞 : chromogranin A (ChgA); K 細 胞 : glucose-dependent insulinotropic polypeptide (Gip); 吸収上皮細胞: sodium glucose transporter 1 (SGLT1);タフト細胞:transient receptor potential melastatin 5 (Trpm5), doublecortin like kinase 1 (DCLK1); 杯細胞:mucin 2 (MUC2); パネート細胞:lysozyme 1 (Lyz1); regenerating islet-derived protein 3 gamma (Reg3γ)] と分化転写因子である hairy and enhancer of split 1 (HES-1),protein atonal homolog 1 (Atoh1) の mRNA 発現量は qPCR で測定した。Lgr5 のタンパク質レベルでの変化は,Lgr5-EGFP オルガノイドのライブイメージング解析により評価した。オルガノイドの細胞増殖活性は,5-ethynil-2’-deoxyuridine (EdU)を用いて評価した。また,腸管上皮細胞のマーカー遺伝子の発現量に変化が認められたものに関しては,蛍光免疫染色法を用いてタンパク質レベルでの変化も解析した。

<結果・考察> IL-4 (5, 10, 20 ng/ml, 72 時間) 添加により,幹細胞マーカーである Lgr5, Olfm4 のmRNA 発現量は有意に減少した。さらにLgr5-EGFP オルガノイドでは,72 時間までの IL-4 (5 ng/ml) 添加によって Lgr5-EGFP の蛍光が減弱したことから,IL-4 は幹細胞の機能を低下させることが示唆された。また,IL-4 (5 ng/ml, 72 時間) がオルガノイドの EdU 陽性細胞の割合を有意に減少させたことから,オルガノイドの細胞増殖活性を減少させることが示された。

分化細胞に関しては,既報通り 5–7, IL-4 (5, 10, 20 ng/ml, 72 時間) はタフト細胞のマーカー遺伝子発現量を顕著に増加した。一方,幹細胞の維持・増殖に必要な Wnt や Epidermal growth factor の供給を行うパネート細胞のマーカー遺伝子である Lyz1, Reg3γ の発現量は有意に減少した。さらに,Lyz (Lyz1 遺伝子のタンパク質) の蛍光免疫染色の結果,その蛍光強度は IL-4 添加群(5 ng/ml, 72 時間) において有意に減少した。これらのことから,IL-4 はパネート細胞に影響を及ぼすことが示唆された。Lgr5 陽性幹細胞はパネート細胞にはさまれて存在しており,パネート細胞からNotch−Wnt シグナルの活性化をうける。Notch シグナルはHES-1 を活性化し,Atoh1 を抑制する。細胞の分化における運命決定は,前駆細胞のレベルで起きており,Notch シグナルが活性化した前駆細胞では,HES-1 が活性化し吸収上皮細胞へと分化していく。一方, Notch シグナルが不活性化し Atoh1 を発現するようになった前駆細胞は,分泌系細胞へと分化することがわかっている 8。本研究では,IL-4 は腸管オルガノイドにおいて HES-1 の遺伝子発現量を変化させることなく,Atoh1 の遺伝子発現量を有意に増加させたことから,IL-4 は吸収上皮細胞への分化に影響を及ぼさないことが示唆された。しかし,IL-4 は吸収上皮細胞マーカーである SGLT1 の遺伝子発現量を増加させた。この結果は,IL-4 が吸収上皮細胞への分化を促進するのではなく,単に SGLT1 の遺伝子発現量を増加させただけであることを反映していると考えられた。一方で,Atoh1 に関しては分化後の分泌系細胞だけでなく,分泌系の前駆細胞においても発現しているという報告がある 9。本研究では,IL-4 が分泌系細胞であるタフト細胞および杯細胞マーカーの遺伝子発現量を増加させた。また,IL-4 がタフト細胞および杯細胞の数を増加させることが報告されている 5–7。したがって,IL-4 によって誘導されるAtoh1 の遺伝子発現量の増加は,タフト細胞および杯細胞のような分泌系細胞の増加と関連している可能性がある。さらに,Atoh1 は Lgr5の抑制因子でもあるため,IL-4 によって誘導される Atoh1 の遺伝子発現量の増加は,Lgr5 陽性細胞の維持に悪影響を及ぼす可能性がある。

以上より,IL-4 は幹細胞の維持・増殖に重要な役割を果たすパネート細胞に何らかの変化を起こすことによって,幹細胞の正常な機能を阻害する可能性が示唆された。in vivo の研究 10 で,ピーナッツタンパク質で感作した野生型マウスと IL-4 欠損マウスにピーナッツの種子を与えると,野生型マウスでは体重減少が見られたのに対し,IL-4 欠損マウスでは粘膜炎症の兆候が見られず,腸の完全性が保たれたということが報告されている。このことから,本研究で明らかとなった IL-4 による腸管上皮細胞のパネート細胞や幹細胞に起こる変化が,アレルギー性炎症の一因である可能性も考えられる。

【研究 2】 TNF-αが腸管上皮細胞に及ぼす影響
<目的> TNF-αは IBD に関わる主要なサイトカインとして知られており,慢性的な炎症状態を模した長時間の TNF-α刺激についての検討では,腸管オルガノイドにおいて幹細胞マーカーの遺伝子発現量の増加 3,細胞増殖の抑制 4,上皮バリアに重要なタイトジャンクション (TJ) の構造破壊 11 が報告されている。一方で,炎症の初期段階における各種腸管上皮細胞や細胞間バリアに関与する TJ の状態を理解することが,IBD などの重篤な慢性炎症の進行を抑制するために重要であると考えられる。しかし,炎症の初期段階を模倣した短時間の TNF-α刺激による個々の腸管上皮細胞や腸管バリアに及ぼす影響は明らかでない。Caco-2 細胞を用いた先行研究 12,13 では,炎症反応初期に炎症反応のトリガーとして誘導されるケモカイン IL-8 の遺伝子発現量は TNF-α刺激 1 時間後に,タンパク質産生量は TNF-α刺激 24 時間後に顕著に増加することが示されていた。そこで研究2では,短時間の TNF-α刺激の条件を 24 時間後までと設定し,本条件で刺激した際の腸管上皮細胞に及ぼす影響ならびに腸管バリアに関わる因子やバリア機能の変化について検討した。

<方法> 研究1と同様に,C57BL/6J マウスの空腸から作製したオルガノイドに TNF-α (15, 30,60 ng/mL, 0, 1, 3, 6, 24 時間) を添加した。炎症反応のトリガーとなるケモカイン macrophage inflammatory protein-2 (MIP-2; IL-8 のマウスホモログ) および各種上皮細胞のマーカー遺伝子 [幹細胞:Lgr5, B cell-specific Moloney murine leukemia virus integration site 1 (Bmi1), Olfm4, achaete-scute complex homolog 2 (Ascl2); TA 細胞 (幹細胞より一段階分化 した細胞):prominin-1 (CD133); パネート細胞:Lyz1; タフト細胞:DCLK1;吸収上皮細胞: SGLT1;内分泌細胞:ChgA; 杯細胞:MUC2] の mRNA 発現量は qPCR で測定した。腸管上皮細胞のマーカー遺伝子の発現量に変化が認められたものに関しては,蛍光免疫染色法を用いて各細胞数の変化も解析した。また,オルガノイドの細胞増殖活性は EdU を用いて評価し,Lgr5陽性幹細胞数は Lgr5-EGFP オルガノイドを用いたライブイメージング解析により行った。さらに,外部からの有害物質から臓器を保護するための腸管上皮細胞のバリア機能の指標となる TJ 関連タンパク質である zonula occludens protein-1 (ZO-1), Claudin 2 (Cldn2), Occludin (Ocln) の状態は蛍光免疫染色法を用いて,細胞骨格タンパク質の F-actin の状態は Phalloidin/Actin 染色を用いて評価した。TJ 関連タンパク質の画像解析においては,その構造の完全性を 5 段階 (5:正常,4: 一部分の損失,3:複数部分の損失,2: 形態的な変化,1: 消失) にスコアリングし,評価 した。さらに,TJ の重要な働きである細胞間接着によるバリア機能は,オルガノイドの基底膜側 (培地中) から管腔側 (3 次元構造のオルガノイドの内側) への蛍光デキストラン (10 kDa) の流入を,ライブイメージング解析することにより評価した。

<結果・考察> 炎症反応のトリガーとなるMIP-2 のmRNA 発現量は,TNF-α刺激 (15 ng/mL, 1 時間) で顕著に増加した。幹細胞マーカーである Lgr5 と Bmi1 の mRNA 発現量は,それぞれ TNF-α (15 ng/ml) 刺激 1 時間以降と 3 時間以降で有意に減少した。TA 細胞マーカーCD133の mRNA 発現量は,TNF-α刺激後 3 時間と 6 時間で有意に減少した。Lgr5-EGFP オルガノイドでは,TNF-α (15, 30, 60 ng/mL) 刺激後 24 時間のタイムラプスイメージングを行い,TNF- α刺激後 0 時間の時と 24 時間の時の Lgr5 陽性幹細胞数を比較した結果,オルガノイド中の Lgr5 陽性幹細胞の割合が減少したことから,24 時間の TNF-α刺激は幹細胞の維持・増殖機能を低下させることが示唆された。また,オルガノイドの EdU 陽性細胞の割合は濃度依存的に減少する傾向を示し,TNF-α (30, 60 ng/mL, 24 時間) で有意に減少したことから,細胞増殖活性も低下することが示された。Wnt/β-カテニンシグナル伝達は,細胞増殖に関与する既知のシグナル伝達経路であり,TNF-αは様々な細胞において,Wnt/β-カテニンシグナル伝達のアンタゴニストであるDickkopf 関連タンパク質 1 (DKK-1) の放出を誘導する 14–17。クローン病患者の大腸粘膜における DKK-1 遺伝子発現量および DKK-1 の血中濃度は,健常者よりも有意に高かったが, Wnt シグナル伝達の重要なエフェクターであるβ-カテニン 18 の発現は,クローン病患者において健常者よりも低かった 19。したがって,TNF-αは,DKK-1 発現を増加させ,Wnt/β-カテニンシグナル伝達を阻害し,その結果として細胞増殖活性の低下をもたらした可能性がある。

分化細胞に関しては,ChgA (内分泌細胞マーカー) mRNA 発現量が TNF-α (15 ng/ml) 刺激後 3 時間で有意に減少したが,蛍光免疫染色の結果,ChgA 陽性細胞数に変化は認められなかったことから,内分泌細胞への分化には影響がないと考えられた。MUC2 (杯細胞マーカー) の mRNA 発現量においても,TNF-α (15 ng/ml) 刺激後 6 時間以降に有意に減少した。しかし,現時点では蛍光免疫染色に最適な抗 MUC2 抗体を見出せていないため,本研究では杯細胞への分化の影響を明らかにすることはできなかった。

さらに,腸管のバリア機能に関しては,TJ 関連タンパク質および細胞骨格タンパク質の染色画像から,その構造の完全性をスコアリングによって評価した。その結果, ZO-1, Cldn2, Ocln, F-actin いずれも完全性のスコアが TNF-α (15, 30, 60 ng/mL) 刺激により有意に減少した。また,蛍光デキストランの流入試験の結果,TNF-α (15, 30, 60 ng/mL) 刺激群において,オルガノイドの内側である管腔側で蛍光デキストランの蛍光強度が有意に高くなっていたことから,蛍光デキストランの流入増加が確認された。これらの結果から,TNF-α刺激により腸管上皮の構造が変化し,バリア機能が崩壊することが示唆された。

TNF-αによるNF-κB の活性化は,腸管のTJ の透過性を増加させることおよび,ZO-1 タンパク質発現を減少させることが示されている20。さらに,T84 細胞において,TNF-αがCldn1,Cldn2, Cldn4,Ocln の負の制御および PI3K シグナル伝達を活性化するということが認められた 21。 PI3K/Akt および NF-κB シグナル伝達経路の活性化は,潰瘍性大腸炎の発症および進行において重要な役割を果たしている 22,23。また,Akt セリン-スレオニンキナーゼが TNF-αによる NF-κB シグナルの活性化に関与し,TNF-αがPI3K およびその下流の標的であるAkt を活性化するという報告がある 24。以上のことから,TNF-αは小腸オルガノイドにおいても PI3K/Akt シグナルを介して NF-κB シグナルを活性化し,炎症反応の一環として TJ タンパク質の発現低下や上皮バリア機能の傷害を引き起こす可能性があることが考えられた。

以上より,初期炎症を模倣した24 時間以内の短時間でのTNF-α刺激は,幹細胞の維持・増殖機能の低下および腸管バリア機能の損傷を引き起こすことが示唆された。本結果は,短時間の TNF-α暴露が,幹細胞の維持・増殖機能の低下と腸管バリア機能の傷害によって炎症反応を促進し,重篤な炎症状態へとつながる可能性を示している。

【総括】 腸管上皮細胞と炎症に関連するサイトカインの関係については,未だ明らかではない。本研究では,アレルギーおよび IBD という代表的な炎症性疾患に関わるサイトカインとして,IL-4と TNF-αに着目し,それらが腸管上皮細胞に及ぼす影響についてオルガノイド培養系を用いて検討した。その結果,IL-4 はパネート細胞の遺伝子発現の減少と幹細胞の維持・増殖機能の低下を引き起こすことにより,腸管機能に影響を及ぼす可能性を見出した。また,24 時間以内の TNF- α暴露は,幹細胞の維持・増殖機能の低下および腸管バリア機能の低下を示した。本研究の新規性は,炎症に関わるサイトカインが,これまで株化細胞で示すことが困難であった各種腸管上皮細胞に及ぼす影響を明らかにした点であり,本成果は腸管における炎症とサイトカインの関係に重要な知見を与えるものである。今後は,これらのサイトカインが誘導した炎症に対して,抑制作用を有する物質 (薬剤や食品因子など) の探索およびそのメカニズムの解析を行うことにより,アレルギー性疾患やIBD の疾病予防につなげたい。

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