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書き出し

唾液腺恒常性維持に関わるId4はIgG4関連疾患においてmiR-486-5pを介して発現が抑制される

木村, 宗惟 KIMURA, Soi キムラ, ソウイ 九州大学

2023.03.20

概要

九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository

Id4 modulates salivary gland homeostasis and
its expression is downregulated in IgG4-related
disease via miR-486-5p
木村, 宗惟

https://hdl.handle.net/2324/6787539
出版情報:九州大学, 2022, 博士(歯学), 課程博士
バージョン:
権利関係:(c)2022 The Authors. Published by Elsevier B.V. This is an open access article under
the CC BY-NC-ND license.

(様式3)



名 : 木村

宗惟

論 文 名 : Id4 modulates salivary gland homeostasis and its expression is
downregulated in IgG4-related disease via miR-486-5p
( 唾 液 腺 恒 常 性 維 持 に 関 わ る Id4は IgG4関 連 疾 患 に お い て miR-486-5pを 介 し て
発現が抑制される)



分 :甲















Id4(Inhibitor of DNA binding/differentiation 4)は、basic helix-loop-helix 型転写因子の機能を抑
制的に制御する転写因子群の 1 つである。現在までに、各種 Id 蛋白質が細胞分化や増殖に関わってい
ることが示唆されているが、Id4 の生理機能の詳細はほとんど明らかとなっていない。そこで、本研究
では、唾液腺における Id4 の役割とヒト疾患との関わりについて検討した。
マウスを用いた解析では、Id4 欠損(Id4 KO)マウスにおいて、野生型に比べ、体重当たりの唾液腺
および脾臓重量、ならびに唾液分泌量の低下が認められた。また、組織学的解析、生化学的解析から、
顎下腺における各種分化マーカーの発現亢進、増殖マーカーの発現減少、腺房内粘液貯留が生じている
ことが観察された。これらの結果から、Id4 が唾液腺の恒常性維持に重要な役割を果たしていると考え
られた。さらに、マウス脾細胞を用いたフローサイトメトリーによる解析では、Id4 KO マウスにおい
て、CD4/CD8 比および Th17 細胞(CD4+CCR6+細胞)の割合が野生型マウスに比べて増加しており、
脾臓および顎下腺における IL-17 産生が亢進していた。
そこで、次に、唾液分泌量低下をきたす代表的疾患である Sjögren 症候群と IgG4 関連疾患(IgG4-RD)
に着目し、それらの病態と Id4 との関わりを調べた。唾液腺生検検体を用いて、Id4 の発現を解析した
結果、IgG4-RD 顎下腺組織において、健常唾液腺検体に比べ、Id4 発現量が顕著に低下していた。また、
ヒト血清とラット正常顎下腺細胞 RSMG-1 を用いた microRNA(miRNA)-mRNA 統合解析およびその後
の解析から、IgG4-RD 患者血清で増加している hsa-miR-486-5p が、唾液腺上皮細胞における Id4 の発
現を制御している可能性が示唆された。
IgG4-RD は、各種臓器における IgG4 陽性形質細胞浸潤と高 IgG4 血症を特徴とする疾患であるが、
その病態形成機序については未だ不明である。また、本疾患の病変部位に局在する正常組織の変化を追
究する解析はほとんどなされていない。そのため、本論文において、Id4 が唾液腺の恒常性維持に必須
であり、miR-486-5p によって引き起こされるその発現量低下が IgG4-RD の病態に影響している可能性
を見出したことは、IgG4-RD の病態解明において大変有意義である。

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