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大学・研究所にある論文を検索できる 「[研究トピックス]飛騨DST共同利用報告 : 2波長同時高速2次元分光による光球-彩層ダイナミクスの速い時間変動の観測」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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[研究トピックス]飛騨DST共同利用報告 : 2波長同時高速2次元分光による光球-彩層ダイナミクスの速い時間変動の観測

當村, 一朗 川上, 新吾 京都大学

2023.04

概要

2波長同時高速2次元分光による光球~彩層ダイナミクスの
速い時間変動の観測
我々は太陽彩層~光球のダイナミクスの時間変動を明らかにすることを目的として、京
都大学飛騨天文台ドームレス太陽望遠鏡(DST)と高速2次元分光観測システムを用いた多
波長同時観測を行っている。2022年度は7月、10月のDST共同利用観測においてHα線
とNaI 589.6 nm 線(D1線)による2波長同時観測を実施した。本稿では7月の観測で捉えた
黒点近傍のフィラメント構造の速い変動と、10月の観測で約30分間にわたり連続して捉え
たダークフィラメントの速度場の変動について報告する。
図1は2022年7月13日(JST)の01:16:30UT~01:41:48UTに観測された活動領域NOAA
13053付近のスペクトロヘリオグラムの例である。上段向かって左から順に連続光像(D線、
Hα線)、吸収線底の明るさ(D線、Hα線)、積分強度(D線、Hα線中心部、Hα線中心部
+周辺部)、中段は同じくHα線±0.06nmにおける疑似フィルタグラムと疑似ドップラーグラ
ム、ドップラーシフト(D線、Hα線中心部、Hα線中心部+周辺部。いずれも明るい場所は
レッドシフト、暗い場所はブルーシフト)、下段は同じくHα線±0.10nmにおける疑似フィル
タグラムと疑似ドップラーグラム、ドップラー幅(D線、Hα線中心部、Hα線中心部+周辺
部)、それぞれのスペクトロヘリオグラムのケーデンスは1.3秒である。

図1 2022年7月13日(JST) 01:16:30UT~01:41:48UTに観測された
活動領域NOAA13053付近のHα線およびNaI D1線スペクトロヘリオグラムの例

図1中央に黄色点線枠で示したフィラメント構造について、Hα線ドップラーシフトのマッ
プを時間順に並べたものを図2に示す(ただしスペースの都合で図2は90度反時計回りにな
っていることとアスペクト比が1:1でないことに注意)。時間は最上段左⇒最上段右…最下
段左⇒最下段右の順で時刻は左上が01:21:35UT、右下が01:23:35UT、1.3秒ケーデンス
で得られた結果を5.2秒ごとに抽出し表示している。グレースケール像はHα線中心におけ
る明るさ、コントアは赤がレッドシフト、青がブルーシフトを表し、コントアレベルは±2.7、

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5.4、 8.1 km/s である。図最上段の黄色点線枠で囲んだ領域にブルーシフトが現れ、速
さ・領域の広さとも増大した(図の上から4段目付近)のち衰退し、最下段では数秒のうちに
ほぼ見えなくなる(図最下段の黄色点線枠内)様子が1.3秒という高い時間分解能で連続的
にかつ2次元的に捉えられている。なおD1線では顕著な時間変化は見られなかった.

図2 フィラメント構造のドップラーシフトの詳細時間変化

図3(a) は 2022年10 月6日(JST)の 07:17:42UT ~07:49:24UT に 観 測された 活動領域
NOAA 13112近傍のダークフィラメントのHα線疑似フィルタグラム、図3(b) はこのフィラメ
ントのHα線速度場の変化を縦軸にフィラメントに沿った位置、横軸を時刻にとって示した
ものである。フィラメント中の速度場の変動が約30分間連続観測され、その前半はフィラメ
ントに沿った速度分布の振動的ふるまいを、後半はドップラーシフトのパターンがフィラメン
トに沿って約11 km/s の速さで移動している様子を捉えた可能性があると考えている。 ...

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