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書き出し

Pseudomonas sp. Go58 isolated from water-plant biofilm, genome analysis and preliminary study on its algicidal function [an abstract of entire text]

陳, 樹河 北海道大学

2023.06.30

概要

Title

Author(s)

Citation

Issue Date

Doc URL

Pseudomonas sp. Go58 isolated from water-plant biofilm, genome analysis and preliminary study on its algicidal
function [an abstract of entire text]

陳, 樹河

北海道大学. 博士(水産科学) 甲第15560号

2023-06-30

http://hdl.handle.net/2115/90319

Type

theses (doctoral - abstract of entire text)

Note

この博士論文全文の閲覧方法については、以下のサイトをご参照ください。

Note(URL)

File Information

https://www.lib.hokudai.ac.jp/dissertations/copy-guides/

CHEN_Shuhe_summary.pdf

Instructions for use

Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers : HUSCAP

主論文の要約
博士の専攻分野の名称:博士(水産科学)

氏名:陳

樹河

学位論文題目
Pseudomonas sp. Go58 isolated from water‒plant biofilm, genome analysis and preliminary study
on its algicidal function
(水草バイオフィルム由来 Pseudomonas sp. Go58 のゲノム解析および殺藻活性に関する
基盤的な研究)

近年、淡水域において微細藻類が異常増殖したアオコは環境や水産業の問題だけでなく
水資源の確保という観点からも世界的な課題となっている。アオコの主要な原因藻類ので
ある藍藻は毒素を生産し、魚介類を含む水圏生物に深刻な影響を与える。この問題の対策
として薬剤散布・濾過・深層曝気など様々な物理的化学的方法がとられているが、経済性
および安全性などの観点から、より環境調和型の対策が求められている。その様な中、ア
オコ原因藻類を殺滅する能力持つ殺藻細菌の利用が期待されている。また、その様な殺藻
細菌は水草表面のバイオフィルムに多く分布することが報告されており、水草を増やすこ
とで環境中に殺藻細菌を供給する事が可能と考えられる。環境負荷が小さく効率的なアオ
コ対策が実現できると期待されるが、水草バイオフィル由来の殺藻細菌については種や殺
藻機構、実環境での機能など、実効的な利用の上で不明な点が多い。そこで、本研究では
ヒシ表面バイオフィルムから分離した殺藻細菌の Go58 株に注目し、そのゲノム解析、活
性物質の同定、水棲生物への影響、および実環境への適用可能性について検討することで、
殺藻細菌によるアオコ対策構築のための基盤的知見を得ることを目的とした。
第 2 章では Go58 株のゲノム解析を行い、本株は Pseudomonas protegens に近縁の新種で
あることを示した。また、多くの二次代謝産物生合成遺伝子を検出した。P. protegens は植
物保護・生育促進機能で知られる細菌であり、生物農薬としての研究が進んでいる。世界
各地の植物根圏から報告されているが、系統樹解析の結果からは、これまで P. protegens と
して報告されているうちの約半数は Go58 株と同種の新種であることが示唆された。
第 3 章ではアオコ原因藻類の一つである M. aeruginosa に対する活性を指標に、Go58 株

培養液を各種クロマトグラフィーで精製を勧め、既知化合物である pyoluteorin を活性本体
として得た。また、新規頭縁体として塩素が一つ水素に置換した pyoluteorin B を同定した。
第 4 章では得られた化合物の生物活性試験を行った。Pyoluteorin は監藻に対して強い生
育阻害活性を有するが、珪藻や緑藻に対しては相対的に弱い活性であった。水棲動物であ
るプラインシュリンプ Artemia salina およびメダカ Orzias species と水草 Lemna minor L に
対しては弱い毒性を示した。一方、pyoluteorin B は全ての生物についてその毒性が大きく
減弱した。また、M. aeruginosa と Go58 株を共存させることで、pyoluteorin の生産が大き
く促進されたことから、本物質の実際の殺藻現象への関与も援測されたということが分か
った。
第 5 章では野生微細藻類に対する pyoluteorin および Go58 株の影響を調べた。
その結果、
いずれも野生の Microcystis species に対して生育阻害活性を示した。一方、長期間培養する
ことで、環境試水の総生物量、特に Chlorophyceae 綱の緑藻が増加した。
第 6 章ではその緑藻増殖促進活性に関与する化合物の探索を行った。その結果、Go58 株
培養液から植物ホルモンとして知られる indole3-aceticacid、およびその異性体である
3-(hydroxy acetyl)indole を見出した。いずれも、緑藻 Desmodesms species に対して増殖促進
活性を示した。
本研究において水草のパイオフィルムから生物農薬として期待され、かつ世界各地から
分離されている P. protegens に近縁の新種細菌を殺藻細菌として同定した。またその活性本
体として、これら菌種に特徴的な二次代謝物である pyoluteoin を見出した。さらに、緑藻
および宿主となりうる水草の増殖にも関することが示された。水草、細菌、微細藻頸が関
与した複雑な相互作用が存在す中で、効果的かつ安定的な水草バイオフィルム殺藻細菌に
よるアオコ対策を実現するうえでの基盤的な知見を得ることができた。 ...

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