リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

リケラボ 全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索するならリケラボ論文検索大学・研究所にある論文を検索できる

リケラボ 全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索するならリケラボ論文検索大学・研究所にある論文を検索できる

大学・研究所にある論文を検索できる 「WWOOFジャパンの利用者の特徴と今後の取組課題に関する考察」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

コピーが完了しました

URLをコピーしました

論文の公開元へ論文の公開元へ
書き出し

WWOOFジャパンの利用者の特徴と今後の取組課題に関する考察

鈴木 純 東北大学

2022.02.28

概要

【目的】
WWOOFという国際的な団体は、有機農家(ホスト)と有機農業を学びたい人(ゲスト)とを つなげるプラットフォームを形成している。WWOOFの目的は主に2つあり、①有機農業•有機 的生活の共有•促進、②人々の交流促進である。今後日本において有機農業を発展させる上 でこの活動が効果的に機能していくことが期待される。しかし、WWOOFジャパンを幾度となく 利用した者として、ホストの中にはWWOOFの目的①を果たしていない経営が少なからずあり、 WWOOFの活動を改善していく必要があるのではないかと考えている。WWOOFに関する研究は、海外では主として事例の紹介にとどまっており、国内ではほとんど 行われていない。併せて、管見の限り、WWOOFの国際比較研究は皆無である。そこで本研究で は、WWOOFジャパンの現状とWWOOF利用者の特徴等を整理、検討し、より良い活動の実践に向 けたWWOOFジャパンの今後の取組課題について考察する。

【方法】
研究方法は、各国WWOOFのWebサイト上のホスト•リストのデータを整理•分析するとともに、WWOOFジャパン及び海外のWWOOF組織に登録しているホストの利用者を対象にアンケート調査を行い、その集計をもとに分析を行う。なお、アンケート調査への回答者数は57、体験内容数は120である。

【分析結果】
〇結果①:Webサイトのホスト•リストのデータ分析
•WWOOFジャパンは他国に比べてホストの加入条件が緩く、多様な事業のホストが存在する。これによりゲストの体験内容の幅が増え、自らの状態に合わせた体験を選択できる。
•ホスト情報の更新がされていないなど、管理が行き届いていない。
〇結果②:国内外のWWOOFゲストを対象としたアンケート調査
•利用者の多くは自然や田舎での生活、「有機」への関心が高い。
•WWOOFの利用によって「有機」への意識•行動が変化することが確認できた。
•ホスト•リストの情報からは得られなった体験をするゲストもいた。
•期待度や満足度は全体を通して高い傾向がある。

【結論】
多くのWWOOF利用者に「有機」への意識や行動の変化が見られたことから、WWOOFには「有機」の理解促進機能があると考えられる。さらに農業に触れる機会が多いため、農業への関心や理解が深まることも期待できる。このため日本で有機農業を発展させるためには、今後もWWOOF利用者を増やすことも大切である。そのためにはWebサイトの適切な更新をはじめ、ホストの事業運営の改善を通して、WWOOFを利用するゲストの期待度や満足度を向上させる取組が必要である。また他国と比べてホストの登録条件が緩いので、WWOOFジャパンが定義する「有機」とは何か、それがゲストの期待する「有機」と一致するのか否か等々について確認し、ホストと共有することも必要である。

全国の大学の
卒論・修論・学位論文

一発検索!

この論文の関連論文を見る