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地球磁気圏における磁気リコネクションの磁気流体的研究

近藤, 光志 京都大学

2023.03

概要

地球磁気圏における磁気リコネクションの磁気流体的研究
MHD simulation of magnetic reconnection in the geomagnetosphere
研究代表者:近藤光志(愛媛大学宇宙進化研究センター)
kondo@cosmos.ehime-u.ac.jp
研究目的 (Research Objective):
地球磁気圏尾部では、電流層を挟んだ両側で密度などのプラズマ量や磁場強度など
が対称な反平行磁場領域で磁気リコネクションが起こることが知られている。一方、
昼側磁気圏境界では、惑星間空間磁場と地球磁気圏磁場の間で非対称磁気リコネクシ
ョンが起こっていることが知られている。磁気圏尾部での対称磁気リコネクションは、
これまでの多くの研究により、その構造が詳細に調べられてきた。一方、昼側磁気圏
境界における非対称磁気リコネクションについては、多くの研究がなされてきてはい
るが、まだ十分には理解されていない。特に我々は、磁気流体スケールの非対称磁気
リコネクション構造を解明するために大規模二次元計算によりその構造を明らかに
してきた。本研究では、より現実的な構造を調べるために、これまでの二次元計算を
拡張した三次元的な非対称磁気リコネクション構造を調べることを目的とする。

計算手法 (Computational Aspects)
これまでの二次元シミュレーションを z方向に拡張し、全領域温度一定を仮定した等
温平衡電流シートを三次元空間に初期状態として設定する。原点付近の z方向に有限
な領域に初期擾乱を与え、時刻 t>4において、電流駆動型の異常抵抗を仮定すること
で自発的高速磁気リコネクションの数値計算を行う。この初期擾乱の z方向の長さ r
z
をパラメータとして、拡散領域の三次元方向の長さに対する非対称磁気リコネクショ
ンを調べる。数値計算には有限差分法である 2
s
t
e
p・
L
a
x
・Wendroff法を用いて磁気流
体方程式を解く。 x
,
y方向には 2次元計算と同じ空間解像度で計算し、 z方向の空間
刻みは z方向磁場強度に応じて解像度を設定する。


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研究成果( Accomplishments

非対称磁気リコネクションの三次元構造を調べる前に、まず、シア磁場を考慮した
対称磁気リコネクションについて調べた結果、磁気リコネクションによって掻き集め
られた初期電流シートプラズマは、シア磁場の効果により多層のねじれた構造を形成
することが示された。次に、シア磁場が無い場合の非対称磁気リコネクションを調べ
た結果、 x・y平面の構造は二次元非対称磁気リコネクションの特徴とほぼ同じである
ことが示された。次に、シア磁場を考慮した三次元非対称磁気リコネクションの計算
結果を F
i
g
.
1に示す。図中赤の等値面が磁気リコネクションにより掻き集められた初
期電流層プラズマであり、対称リコネクションで得られた結果と同様にねじれた構造
-1
5-

を持つ。青の等値面は磁気リコネクションにより加速されたローブプラズマであり、
赤の等値面のコアプラズモイドを挟み込むようにねじれながら伸びていることが分
かる。特に注目すべき点は、赤のコアプラズモイドと外側のプラズモイドは z方向へ
の成長が全く異なることであり、二次元計算で示した結果と異なり、人工衛星が通過
する領域を z方向にも分けて考える必要があることを示している。例えば、二次元で
は y方向の正負両側で観測されていたプラズモイド先端が、 z方向の位置により片側
のみを観測になる可能性が高いことが示された。

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Fig.1 シア磁場を考慮した三次元非対称磁気リコネクション計算で得られた三次元プラズモ
( )
( )
イド構造等値面はそれぞれ、プラズマ圧赤とプラズマ流速青を示す。
公表状況(Publications ) :

(論文)

1. Nitta, S. and Kondoh, K., "Effects of magnetic shear and thermodynamical asymmetry on
spontaneous MHD magnetic reconnection", The Astrophysical Journal, 936 125, 2022
(口頭)

1. Kondoh K., ‘‘Three Dimensional MHD simulations of the Dayside Asymmetric Magnetic
Reconnection", AGU Fall Meeting 2022, on-line, (2021 年12月 )
2. 近藤光志,「シア磁場を考慮した非対称磁気リコネクションの三次元効果」,地球
電磁気・地球惑星圏学会 2022 年 秋 学 会, 相 模 原(2021 年 11 月)
3. ...

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