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大学・研究所にある論文を検索できる 「成長期サッカー選手におけるオスグッドシュラッター病発症メカニズムに関する研究」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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書き出し

成長期サッカー選手におけるオスグッドシュラッター病発症メカニズムに関する研究

武井(長島), 聖良 東京大学 DOI:10.15083/0002007074

2023.03.24

概要

[課程-2]
審査の結果の要旨
氏名 武井(長島) 聖良
本研究は成長期サッカー選手のオスグッドシュラッター病(以下 OSD)のリスク因子を明
らかにするため、研究Ⅰでは多変量解析を用い OSD の発症の主なリスク因子を縦断的に
検証し、研究Ⅱでは OSD を発症した選手のキック動作の特徴を前向きに検討し、以下の
結果を得ている。
Ⅰ.

ベースラインから半年後に軸脚の OSD を発症した選手は、ベースラインにおける軸
脚の大腿四頭筋のタイトネスが有意に大きく、半年間で軸脚の腓腹筋のタイトネス
変化が有意に増加していた。OSD を発症する割合は、年間身長増加量が最大となる
Peak Height Velocity Age(PHV 年齢)の前後半年間で高く、脛骨粗面ステージは
Epiphyseal stage より Apophyseal stage で有意に高かった。多変量解析の結果、発
育段階が PHV 年齢の前後半年間であること、脛骨粗面が Apophyseal stage、軸脚
の大腿四頭筋タイトネスが 35 度以上、半年間の軸脚の腓腹筋タイトネス変化の増加
の 4 つが OSD のリスク因子であり、Odds Ratio はそれぞれ、2.5 倍、4.8 倍、3.2
倍、3.4 倍であった。

Ⅱ.

3 次元モーションキャプチャーを用いてキック動作を測定し、半年後に軸脚の OSD
を発症した選手(OSD 群)としなかった選手(N 群)のキック動作を比較した。ボ
ール最大速度、キック動作時間に差はなかったが、OSD 群は N 群と比較し、ボール
インパクト直前までの準備期において、ボールを蹴る前までの重心移動・軸脚の移
動距離、胸郭の前傾角度変化が有意に小さく、骨盤の回旋角度変化も有意に小さか
った。一方で、ボールを蹴る瞬間において、軸脚の膝関節が伸展する角速度は、
OSD 群が N 群と比べて有意に速かった。

以上、本論文は成長期男子サッカー選手における OSD のリスク因子について、静的因子
と動的因子に分けて検討し、OSD 発症に注意すべき発育段階や筋タイトネス値を具体的に
明らかにし、これまで解明されていなかった OSD を発症しやすいキック動作の特徴を明
らかにした。本研究は成長期サッカー選手に好発する OSD の発症予防に、貢献をなすと
考えられる。
よって本論文は博士(医学 )の学位請求論文として合格と認められる。

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