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大学・研究所にある論文を検索できる 「Identification of Plasma Inositol and Indoxyl Sulfate as Novel Biomarker Candidates for Atherosclerosis in Patients with Type 2 Diabetes. -Findings from Metabolome Analysis Using GC/MS-」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Identification of Plasma Inositol and Indoxyl Sulfate as Novel Biomarker Candidates for Atherosclerosis in Patients with Type 2 Diabetes. -Findings from Metabolome Analysis Using GC/MS-

大森, 一生 大阪大学

2020.08.31

概要

〔目的(Purpose)〕
糖尿病大血管症の発症リスクは、古典的危険因子だけでは説明できず、未知の因子の関与が示唆される。そのような疾患関連因子の探索手法の一つとして、代謝物の網羅的解析であるメタボロミクスが近年注目されている。メタボロミクスはオミクス分野のなかで最も表現型に近い物質を対象としており、生体内で生じる現象の直接的評価が可能である。本研究分野では、解析対象に応じて種々の分析機器が用いられるが、ガスクロマトグラフ質量分析計 ( Gas Chromatography-Mass spectrometry, GC/MS) は優れた同定能、幅広い測定レンジを有しノンターゲット解析に適している。そこで、本研究では、GC/MSメタボローム解析により、2型糖尿病(T2D)患者における動脈硬化性疾患と関連する因子を同定することを目的とした。

〔方法(Method)〕
対象はT2Dかで心血管疾患(CVD)の既往のない176例(non-CVD群)及び冠動脈疾患(CAD)の既往のある40例(CAD群)(年齢 58.4 vs 66.5 歳( p< 0.001 )、男性 53.4 vs 75. 0% ( p= 0.013). 糖尿病罹病期間11.4 vs 18.4年( p< 0.001)、HbAlc 9.1vs 8.3% (P=0.006)とし、GC/MS による空腹時血漿のノンターゲットメタボローム解析を施行した。同定された代謝物の中から、non- CVD群において2つの定量的動脈硬化指標(Flow- mediated dilation (FMD)、頸動脈内膜中膜複合体肥厚度(IMT))に共通して有意な関連を有するものを、Spearman順位相関により統計学的に抽出した。抽出した物質についてはさらに、non-CVD群、CAD群の群間比較によりCADとの関連について、Mann-Whitney U検定、及びpropensily scoreマッチングによる背景因子調整後の解析によりそれぞれ検討した。

〔成績(Results)〕
全例の空服時血漿のGC/MSメタボローム解析を施行したところ149の代謝物ピークを検出し、うち65代謝物を同定した。このうち、non-CVD群でFMDと有意に関連したものは9物質でいずれも負の相関を、頸動脈IMTについては6物質が有意に関連しいずれも正の相関を認めた。これらのうち、FMD、頸動脈IMTに共通して関連した代謝物は、イノシトール、インドキシル硫酸の2物質であった。Non-CVD群、CAD群の群間比較によるCADとの関連の検討では、単変量解析において2物質ともCAD群で有意に高値であった。また、propensity scoreマッチングにより際抽出した2群における比較では、イノシトールのみがCAD群で有意に高値であった。

〔総括(Conclusion)〕
メタボロミクス技術を用いて2型糖尿病における新規動脈硬化症バイオマーカー候補物質としてイノシトール、インドキシル硫酸を同定した。

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