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Analysis of cardiac toxicity after definitive chemoradiotherapy for esophageal cancer using a biological dose-volume histogram.

竹内 有樹 広島大学

2020.03.23

概要

学位論文 全文要約

生物学的線量体積ヒストグラムを用いた食道癌根治的化学
放射線療法後の心毒性と心臓線量との相関の解析

学位申請者

竹内

有樹

広島大学医歯薬保健学研究科医歯薬学専攻

主指導教官

放射線腫瘍学

永田



目次
1、

緒言

2、

対象と方法
① 適格基準
② 治療内容および経過観察
③ 解析
-コンツーリング
-BED変換および線量合算
-線量解析
-リスクファクター
-統計解析

3、

結果



患者背景
心毒性の発生状況

③ 線量解析
④ リスク解析
4、

考察

5、

参考文献

1、緒言
根治的化学放射線療法(CRT)は食道癌、特に切除不能食道癌に対する治療と
して重要な役割を担うようになった(1,2)
。しかし、⾧期生存が得られる一方で
CRTによる晩期合併症が報告されるようになった(3,4)
。特に心嚢水や心不全、
狭心症、心筋梗塞といった晩期心毒性については指摘されるようになり、心臓へ
の照射線量と心毒性との相関の報告は複数見られる(5,6)
。これらの報告は心臓
への総照射線量と心毒性の相関を解析したものである。食道癌の根治的放射線
治療とは、原発巣および転移リンパ節に加えて所属リンパ節領域を含んだ範囲
に 40Gy/20 分割を照射し、その後に原発巣および転移リンパ節にブースト照
射として 20-26Gy/10-13 分割で照射する。その際の照射方法は前後対向 2 門
や 4 門以上の多門照射など様々な照射方法が取られる。結果的に心臓等へのリ
スク臓器には様々な線量分割で照射されることを意味する。リスク臓器の晩期
毒性はどのような線量分割で照射されたかが大きな影響を持つことが広く知ら
れている。生物学的な影響は 1 回の照射でどれだけの放射線が照射されたかが
重要であり、総照射線量で評価するのは誤解を生む可能性がある。
生物学的効果線量(BED)とは、異なる線量分割での生物学的な影響の多寡を
比較する指標として広く用いられているが、BED換算を行って放射線の照射

線量と心毒性の相関について述べた報告は少ない。今回我々は食道癌根治的C
RTにおいて心臓線量をBEDに変換し晩期心毒性との相関を解析した。

2、対象と方法
① 適格基準
2001 年から 2016 年まで、359 例の食道癌根治的CRT症例を抽出した。その
内、CRT以外の影響を極力排除するため以下の適格基準を設けた。内視鏡手術
を除いて過去に胸部の癌治療を行っていないこと、食道癌診断時に活動性重複
癌がないこと、PS0-2 であること、総処方線量は 50Gyを超えていること、心
臓が照射範囲に含まれる胸部上部~腹部食道であること、CRT後 2 年以内に
転移再発および異時性重複癌を認めないこと、少なくとも 2 年以上の経過観察
が得られていること。以上の適格基準を満たす 83 例を解析した。
② 治療内容および経過観察
全ての症例は 3 次元原体照射で照射した。放射線治療のプランニングに関して
は以下の如く設定した。肉眼的標的体積(GTV)は原発巣(GTVp)および
転移リンパ節(GTVn)として設定した。臨床的標的体積(CTV)は原発巣
に関してはGTVpに食道上下 2cmの範囲と周囲 3-5mm の範囲を加えたもの
をCTVpとし、転移LNに関してはGTVnの周囲 3-5mm の範囲をCTVn

とした。所属リンパ節領域(CTV subclinical)は原発巣の位置によって規定し
た。胸部上部食道癌は鎖骨上リンパ領域から中縦隔リンパ領域、胸部中部~下部
食道癌では上~下縦隔リンパ領域および胃噴門部領域、腹部食道は中縦隔リン
パ領域から腹腔動脈周囲リンパ領域までを設定した。ブースト照射用のCTV
(CTV boost)は CTVp + CTVn と規定した。計画標的体積(PTV)はCTV
に 5-12mm のマージンを付加した領域とし、PTVinitial は全てのCTVを含
みマージンを付加した体積、PTV boost は CTV boost にマージンを付加した体
積とした。
PTV initial に対しては前後対向あるいは多門照射で 40Gy/2frまで照射し
た。引き続きPTVboost に対して斜入対向あるいは多門照射で 20-26Gy/1013fr で照射した。
化学療法はプラチナ製剤をベースとしたレジメンとし、個々の患者の状況に
即して適宜調整した。シスプラチン+5-FU、ネダプラチン+5-FU、その他で
52、20、11 例であった。進行癌のケースであればCRT後に補助化学療法を適
宜追加した。
治療効果は胸腹部CT画像検査および上部内視鏡検査を用いて判定した。引
き続き、身体診察を 3 カ月ごと、CTおよび内視鏡検査を 3-6 か月ごとに施行
し経過観察した。

③ 線量解析
本研究では症候性の心毒性はCTCAEver4.0 に準拠して集計した。イベント
発生までの期間はCRT終了後より起算した。
3-1 コンツーリング(輪郭描出)
心臓および心膜を個々の症例に関し新たにコンツーリングした。心臓は心膜を
含む心尖部を下端として、上端を右肺動脈下縁と設定した。心膜は心臓の 3mm
内側のリングとした。
3-2 BED変換および線量合算
晩期有害事象を評価するためのBEDに変換するにあたり、α/β比を 3Gyと
設定した。BEDは nd×(1+n/α/β)
(n:分割回数、d:1 回線量)で換算した。
個々の基の線量分布を Velocity®内のプログラミングを用いてBEDに換算した。
1 つの症例に複数のプランが存在する場合(initial + boost 等)は個々の線量分
布をBED換算したのちに合算した。個々のプランが異なるCT画像を基に作
成されている場合、でフォーマブルレジストレーションを行い合算を行った。
3-3 線量解析
心臓および心膜の、BEDをベースとした線量体積ヒストグラム(BEDVH)
をBED換算した線量分布を基に作成する。各リスク臓器(OAR)のV5 から
V100 まで 5Gy刻みで計測した。

3-4 リスクファクター
OARへの照射線量に加えて、晩期心毒性に関連する可能性のあるリスク因子
として性別、年齢、飲酒喫煙、糖尿病、心肝疾患、臨床病期、PS、そのほか処
方線量、照射方法や化学療法レジメンを集計し解析した。
3-5 統計解析
累積晩期心毒性発生率はカプランマイヤー曲線で描出した。心毒性発生群と非
発生群の 2 群間の差の検定はログランク検定およびマンホイットニーU検定を
用いた。複数の線量パラメータで有意差を生じた際にはROCカーブを用いて
最も関連するパラメータを抽出した。データ解析ではp値<0.05 を有意差あり
とした。
3、結果
①患者背景

Table1 に示した。

②心毒性発生状況
経過観察期間中央値は 58 ヵ月(26-116 ヵ月)。症候性心嚢水を 12 例に認め、5
年発症率は 16.2%で(Figure1)、発症時期の中央値は治療終了後 17.5 ヵ月(5
52 ヵ月)であった。他は狭心症が 2 例、不整脈が 3 例、弁不全が 1 例であった。
今回、心毒性として症候性心嚢水を集計した。
③症候性心嚢水の線量解析

症候性心嚢水発生群と非発生群の 2 群に分け、各々の心臓および心膜のV5 から
V100 までの平均値を figure2a と 2b に示す如くプロットした。心臓、心膜とも
に、症候性心嚢水発生群は非発生群と比較してV5-V100 において有意に多く照
射されていることがわかる。心臓および心膜平均線量に関しても症候性心嚢水
発生群が有意に高かった。ROCカーブによる解析は Table2a、2b に示す。心
膜で最も症候性心嚢水の発生に関連する因子はV80、
AUC値 0.9108 であった。
カットオフ値は 27.38%、感度 75%、特異度 91%であった。心臓では平均線量
が最も症候性心嚢水に関連する因子であり、AUC値 0.9073 であった。カット
オフ値は 61.7Gyで感度 75%、特異度 89%であった。
④リスク解析
症候性心嚢水のリスク因子解析において単変量解析結果は Table1 に示した。照
射方法、心膜V80、心臓平均線量が各々有意因子であった。多変量解析において
は心臓線量と心膜線量は互いに高い相関をもつため、各々で別に分けて多変量
解析を行った。結果として、心膜V80 と心臓平均線量が多変量解析において有
意因子と結論つけられた(Table3)
。心膜V80 と心臓平均線量のカットオフ値を
基にした累積症候性心嚢水の発生状況は Figure3a-b に示した。
4、考察
今回我々の検討では食道癌根治的CRT後の症候性心嚢水は 83 例中 12 例

(14.5%)に認めた。心膜V80、心臓平均線量、照射方法が単変量解析で有意因
子であり、多変量解析では心膜V80、心臓平均線量が各々有意因子であった。
食道癌根治的CRTは非手術治療として広く用いられており、⾧期生存が可能
な例も多く認める。それ故、治療後の晩期毒性が重要視されるようになった。
Ishikura ら(3)は食道癌根治的CRT後の晩期心毒性について報告し、Beukema
ら(11)はシステマティックレビューにおいて、食道癌根治的CRTでは心嚢水
が最もよくみられる晩期心毒性であり、10.8%にのぼると報告した。Frandsen ら
(12)は食道癌治療における晩期心毒性において、放射線照射が独立したリスク
因子であると報告している。症候性心嚢水の発症率は諸家の報告 4-16%であり
(2,5,10)、我々の結果と概ね同様である。心臓等のリスク臓器への照射線量と
症候性心嚢水の発生状況を解析した報告は複数あるが、殆どは累積総線量を用
いた検討である。Ogino ら(6)、Tamari ら(10)
、Fukada ら(5)は心臓や心膜
への照射線量と心嚢水発生との相関を解析し、各々のリスク因子を同定してい
る。今回我々は累積線量ではなくBEDを用いて検討した。それは放射線晩期毒
性とは 1 回あたりの照射線量が関連していると広く認知されているからである。
Stavrev ら(15)は食道癌放射線治療において、1 回あたり 1.8Gyで照射した群
では心嚢水は認めなかったのに対し 1 回 3.5Gyで照射した群では認めたことを
明らかにし、線量分割を加味した線量分布が重要であると報告した。したがって、

我々は 1 回線量の影響を加味した線量体積パラメータと症候性心嚢水との相関
を明らかにした。
BEDとはLQモデルに基づいて異なる線量分割スキームにおける物理線量
を標準化し、治療効果を比較するというコンセプトに拠っている。BEDを計算
することは物理線量を、腫瘍や正常臓器の放射線による生物学的影響を現した
線量に変換することを可能にする。Aly ら(8)は、乳癌術後照射においてシー
ケンシャルブースト法とSIB法の比較で、処方線量は同一ながらBED換算
した際にはOARのBEDVHは各々の照射法で有意な違いが生じたことを明
らかにし、線量分割が異なる場合はBED換算することが重要であると報告し
た。
BED計算に必須なα/β比の正確な値は今なお議論の残る部分ではある。我々
は今回α/β比を 3Gyと設定した。それは放射線晩期毒性を評価する際に、し
ばしば採用されるα/β比の数値でもある。Gillete ら(7)は犬を用いた縦隔へ
の放射線照射と晩期心嚢水発生の相関を解析し、心膜のα/β比を 2.5Gy、心
筋では 3.2Gyであると推定した。一方、Aly ら(8)は前述の検討において 3G
yを採用している。我々は今回の検討において、同様に 3Gyを採用した。これ
が最も放射線治療医にとってコンセンサスが得やすい、広く認知されている数
値であると考えた。

そこで今回の我々の検討では心膜V80、心臓平均線量が最も症候性心嚢水に
強い相関を示したことを明らかにし、線量低減が重要であるとした。強度変調放
射線治療(IMRT)は標的体積への線量集中性を高める一方でリスク臓器への
線量低減を図る技術であり、食道癌治療においては心臓心膜への線量低減を図
れる。Xuら(13)はIMRTは 3D-CRTと比較して有意に心肺への線量低
減が可能になると報告した。Heら(9)はIMRTは 3D-CRTと比較して有
意に心嚢水および胸水の発生を低減できると報告した。Linら(16)は食道癌
根治的CRT後の、非現病死亡率とくに心臓関連死亡率をIMRTは有意に低
減できると報告した。IMRTは非常に複雑な線量分布を示すため、OARの晩
期リスクを評価するためにはBEDVHを用いた評価がより重要になってくる
と思われる。
今回の研究において幾らかの制限がある。第一に後方視的検討であること、第
二に比較的少数のサンプルサイズであること。そしてOARのコンツーリング
に関してコンセンサスが必ずしも存在しないことである。Wuら(14)はIMR
Tコンツーリングガイドラインを発表したが、OARのコンツーリングに関し
ては言及していない。今回の検討では Feng ら(17)のコンツーリングアトラス
に準拠し心臓と心膜のコンツーリングを設定した。しかし、OARコンツーリン
グに関するコンセンサスは必要であろう。

以下に総括を述べる。症候性心嚢水の 5 年累積発症率は 16.2%であった。心
膜V80 と心臓平均線量は有意因子であった。今回のような生物学的線量を用い
た解析は現在の、そして今後の高精度放射線治療時代において重要であると考
える。
5、参考文献
1. Kato H, Sato A, Fukuda H et al. A Phase Ⅱ trial of chemoradiotherapy for stage Ⅰ esophageal
squamous cell carcinoma: Japan Clinical Oncology Group (JCOG9708). Jpn J Clin Oncol
2009;39:638-643.
2. Kato K, Muro K, Minashi K et al. Phase Ⅱ study of chemoradiotherapy with 5-fluorouracil and
cisplatin for stage Ⅱ‐Ⅲ esophageal squamous cell carcinoma: JCOG trial (JCOG9906). Int J
Radiat Oncol Biol Phys 2011;81:634-690.
3. Ishikura S, Nihei K, Ohtsu A et al. Long term toxicity after definitive chemoradiotherapy for
squamous cell carcinoma of the thoracic esophagus. J Clin Oncol 2003;21: 2697-2702.
4. Ito H, Itasaka S, Sakanaka K et al. Long-term complications of definitive chemoradiotherapy
for esophageal cancer using classical method. J Radiat Res 2017;58:106-113.
5. Fukada J, Shigematsu N, Takeuchi H et al. Symptomatic pericardial effusion after
chemoradiation therapy in esophageal cancer patients. Int J Radiat Oncol Biol Phys 2013;87:487493.
6. Ogino I, Watanabe S, Iwahashi N et al. Symptomatic radiation-induced cardiac disease in longterm survivors of esophageal cancer. Strahlenther Onkol 2016;192:359-367.
7. Gillette SM, Gillette EL, Shida T et al. Late radiation response of canine mediastinal tissues.
Radiother Oncol 1992;23:41-52.
8. Aly MM, Abo-Madyan Y, Jahnke L et al. Comparison of breast sequential and simultaneous
integrated boost using the biologically effective dose volume histogram (BEDVH). Radiat Oncol
2016; 11:16.
9. He L, Chapple A, Liao Z et al. Bayesian regression analysis of radiation modality effects on
pericardial and pleural effusion and survival in esophageal cancer. Radiother Oncol 2016;121:7074.
10. Tamari K, Isohashi F, Akino Y et al. Risk Factors for Pericardial Effusion in Patients with
Stage Ⅰ Esophageal cancer Treated with Chemoradiotherapy. Anticancer Res 2014;34:7389-7393.
11. Beukema JC, van Luijk P, Widder J et al. Is Cardiac Toxicity a relevant issue in the radiation

treatment of esophageal cancer? Radiother Oncol 2015;114:85-90.
12. Frandsen J, Boothe D, Gaffney DK et al. Increased risk of death due to heart disease after
radiotherapy for esophageal cancer. J Gastrointest Oncol 2015;6:516-523.
13. Xu D, Li G, Li H et al. Comparison of IMRT versus 3D-CRT in the treatment of esophagus
cancer : A systematic review and meta-analysis. Medicine (Baltimore) 2017;96:e7685.
14. Wu AJ, Bosch WR, Chang DT et al. Expert consensus contouring guidelines for intensity
modulated radiation therapy in esophageal and gastroesophageal junction cancer. Int J Radiat
Oncol Biol Phys

2015;92:911-920.

15. Stavrev P, Stavrev N. Fraction size and dose parameters related to the incidence of pericardial
effusions: regarding Martel et al. IJROBP 40(1):155-161; 1998. Int J Radiat Oncol Biol Phys
2000;48:611-613.
16. Lin SH, Wang L, Myles B et al. Propensity score-based comparison of long-term outcomes
with 3-dimensional conformal radiotherapy vs intensity-modulated radiotherapy for esophageal
cancer. Int J Radiat Oncol Biol Phys 2012;84:1078-1085.
17. Feng M, Moran JM, Koelling T et al. Development and validation of a heart atlas to study
cardiac exposure to radiation following treatment for breast cancer. Int J Radiat Oncol Biol Phys
2011;79:10-18.

Table1
Characteristics

N = 83(%)

5-y

Univariate

incidence of analysis
symptomatic
PE
Age (year)

38 (45%)

19%

<69

45 (55%)

13%

12 (15%)

16%

71 (85%)

16%

78 (94%)

14%

5 (6%)

40%

9 (11%)

14%

74 (89%)

16%

Alcohol

71 (85%)

17%

Yes

12 (15%)

8%

Smoking

72 (87%)

15%

Yes

11 (13%)

18%

12 (15%)

0%

71 (85%)

18%

Liver disease

11 (13%)

29%

Yes

72 (87%)

4%

Clinical stage

43 (52%)

12%



40 (48%)

20%

43 (52%)

13%

40 (48%)

18%

0.8564

≥69
Sex
Female

0.8478

Male
Performance status
0–1

0.0765

2
Diabetes mellitus
Yes

0.6829

No
0.6027

No
0.6088

No
Cardiovascular disease
Yes

0.1477

No
0.1922

No
0.4716

Ⅱ-Ⅳ
Radiation dose
≤60 Gy

0.4913

(p)

>60 Gy
Chemotherapy
CDDP + 5-FU

52 (63%)

21%

31 (37%)

7%

32 (38%)

35%

51 (62%)

9%

67 (81%)

5%

16 (19%)

58%

66 (80%)

5%

17 (20%)

54%

0.0982

Others
Irradiation method
Two-portal group

0.0286

Multiportal group
V80-BED of pericardium
<27.3%

<0.001

≥27.3%
Mean heart dose-BED
<61.7 Gy-BED

<0.001

≥61.7 Gy-BED
Table2a
AUC

Cutoff value

Sensitivity

Specificity

V5-BED

0.8392

93.02%

92%

78%

V10-BED

0.8504

86.92%

92%

76%

V15-BED

0.8732

85.21%

92%

79%

V20-BED

0.8873

83.29%

92%

83%

V25-BED

0.8873

81.10%

92%

82%

V30-BED

0.8873

78.28%

92%

79%

V35-BED

0.8885

76.40%

83%

79%

V40-BED

0.8521

73.82%

75%

83%

V45-BED

0.8345

69.43%

75%

82%

V50-BED

0.8322

63.97%

75%

80%

V55-BED

0.8298

56.63%

75%

76%

V60-BED

0.8592

54.56%

75%

82%

V65-BED

0.8756

41.08%

92%

75%

V70-BED

0.8803

34.24%

92%

73%

V75-BED

0.9002

33.79%

75%

86%

V80-BED

0.8950

31.45%

75%

86%

V85-BED

0.8920

22.83%

83%

79%

V90-BED

0.8873

20.21%

83%

80%

V95-BED

0.8357

15.15%

92%

72%

V100-BED

0.7523

10.17%

83%

73%

Mean heart dose

0.9073

61.65 Gy-BED

75%

89%

AUC

Cutoff value

Sensitivity

Specificity

V5-BED

0.8545

87.93%

91%

79%

V10-BED

0.8773

82.16%

91%

79%

V15-BED

0.8914

80.46%

83%

88%

V20-BED

0.8838

74.76%

83%

81%

V25-BED

0.8685

76.63%

75%

89%

V30-BED

0.8509

74.37%

75%

89%

V35-BED

0.8439

71.06%

75%

89%

V40-BED

0.8122

65.2%

75%

86%

V45-BED

0.7923

62.81%

66%

89%

V50-BED

0.7969

59.7%

66%

89%

V55-BED

0.7993

57.15%

66%

89%

V60-BED

0.8181

41%

83%

72%

V65-BED

0.8415

38.7%

83%

79%

V70-BED

0.8756

30.37%

83%

77%

V75-BED

0.8932

30.24%

75%

86%

V80-BED

0.9108

27.38%

75%

91%

V85-BED

0.9061

20.35%

100%

75%

V90-BED

0.8991

19.03%

91%

79%

V95-BED

0.8439

15.93%

91%

78%

V100-BED

0.7441

11.14%

83%

75%

0.8897

55.56 Gy-BED

75%

93%

Table2b

Mean
dose

pericardial

Table3
Factor

HR (95%

CI)

P-value

Series 1
Irradiation method
Two-portal group

2.17

0.2142

(0.63-7.38)

Multiportal group
V80-BED of pericardium
<27.3%

12.38

<0.001

(3.25-47.11)

≥27.3%
Series 2
Irradiation method
Two-portal group

0.46

0.4656

(0.45-5.70)

Multiportal group
Mean heart dose-BED
<61.7 Gy-BED
≥61.7 Gy-BED

13.35

<0.001

(3.60-49.45)

Cumulative incidence rate of
symptomatic pericardial effusion

Figure1

1.00
0.80
0.60
0.40
0.20
0.00
0

20

40
60
80
Months after CRT

100

120

Figure2a
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
V0
V5
V10
V15
V20
V25
V30
V35
V40
V45
V50
V55
V60
V65
V70
V75
V80
V85
V90
V95
V100
V130

0

Symptomatic PE(G3 or more)

Asymptomatic PE(G0-2)

Figure2b
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
V0
V5
V10
V15
V20
V25
V30
V35
V40
V45
V50
V55
V60
V65
V70
V75
V80
V85
V90
V95
V100
V130

0
Symptomatic PE (G3 or more)

Asymptomatic PE (G0-2)

Cumulative incidence of
symptomatic pericardial effusion

Figure3a

1.00

- Pericardium V80 ≧ 27.38%
- Pericardium V80 < 27.38%
P < 0.001

0.80
0.60
0.40
0.20
0.00
0

20

40

60
80
Months after CRT

100

120

Figure3b

- mean heart dose-BED ≧ 61.7 Gy-BED
- mean heart dose-BED < 61.7 Gy-BED
P < 0.001

Cumulative incidence of symptomatic
pericardial
effusion

1.00
0.80
0.60
0.40
0.20
0.00
0

20

40

60

Months after CRT

80

100

120

参考文献

1、緒言

根治的化学放射線療法(CRT)は食道癌、特に切除不能食道癌に対する治療と

して重要な役割を担うようになった(1,2)

。しかし、⾧期生存が得られる一方で

CRTによる晩期合併症が報告されるようになった(3,4)

。特に心嚢水や心不全、

狭心症、心筋梗塞といった晩期心毒性については指摘されるようになり、心臓へ

の照射線量と心毒性との相関の報告は複数見られる(5,6)

。これらの報告は心臓

への総照射線量と心毒性の相関を解析したものである。食道癌の根治的放射線

治療とは、原発巣および転移リンパ節に加えて所属リンパ節領域を含んだ範囲

に 40Gy/20 分割を照射し、その後に原発巣および転移リンパ節にブースト照

射として 20-26Gy/10-13 分割で照射する。その際の照射方法は前後対向 2 門

や 4 門以上の多門照射など様々な照射方法が取られる。結果的に心臓等へのリ

スク臓器には様々な線量分割で照射されることを意味する。リスク臓器の晩期

毒性はどのような線量分割で照射されたかが大きな影響を持つことが広く知ら

れている。生物学的な影響は 1 回の照射でどれだけの放射線が照射されたかが

重要であり、総照射線量で評価するのは誤解を生む可能性がある。

生物学的効果線量(BED)とは、異なる線量分割での生物学的な影響の多寡を

比較する指標として広く用いられているが、BED換算を行って放射線の照射

線量と心毒性の相関について述べた報告は少ない。今回我々は食道癌根治的C

RTにおいて心臓線量をBEDに変換し晩期心毒性との相関を解析した。

2、対象と方法

① 適格基準

2001 年から 2016 年まで、359 例の食道癌根治的CRT症例を抽出した。その

内、CRT以外の影響を極力排除するため以下の適格基準を設けた。内視鏡手術

を除いて過去に胸部の癌治療を行っていないこと、食道癌診断時に活動性重複

癌がないこと、PS0-2 であること、総処方線量は 50Gyを超えていること、心

臓が照射範囲に含まれる胸部上部~腹部食道であること、CRT後 2 年以内に

転移再発および異時性重複癌を認めないこと、少なくとも 2 年以上の経過観察

が得られていること。以上の適格基準を満たす 83 例を解析した。

② 治療内容および経過観察

全ての症例は 3 次元原体照射で照射した。放射線治療のプランニングに関して

は以下の如く設定した。肉眼的標的体積(GTV)は原発巣(GTVp)および

転移リンパ節(GTVn)として設定した。臨床的標的体積(CTV)は原発巣

に関してはGTVpに食道上下 2cmの範囲と周囲 3-5mm の範囲を加えたもの

をCTVpとし、転移LNに関してはGTVnの周囲 3-5mm の範囲をCTVn

とした。所属リンパ節領域(CTV subclinical)は原発巣の位置によって規定し

た。胸部上部食道癌は鎖骨上リンパ領域から中縦隔リンパ領域、胸部中部~下部

食道癌では上~下縦隔リンパ領域および胃噴門部領域、腹部食道は中縦隔リン

パ領域から腹腔動脈周囲リンパ領域までを設定した。ブースト照射用のCTV

(CTV boost)は CTVp + CTVn と規定した。計画標的体積(PTV)はCTV

に 5-12mm のマージンを付加した領域とし、PTVinitial は全てのCTVを含

みマージンを付加した体積、PTV boost は CTV boost にマージンを付加した体

積とした。

PTV initial に対しては前後対向あるいは多門照射で 40Gy/2frまで照射し

た。引き続きPTVboost に対して斜入対向あるいは多門照射で 20-26Gy/1013fr で照射した。

化学療法はプラチナ製剤をベースとしたレジメンとし、個々の患者の状況に

即して適宜調整した。シスプラチン+5-FU、ネダプラチン+5-FU、その他で

52、20、11 例であった。進行癌のケースであればCRT後に補助化学療法を適

宜追加した。

治療効果は胸腹部CT画像検査および上部内視鏡検査を用いて判定した。引

き続き、身体診察を 3 カ月ごと、CTおよび内視鏡検査を 3-6 か月ごとに施行

し経過観察した。

③ 線量解析

本研究では症候性の心毒性はCTCAEver4.0 に準拠して集計した。イベント

発生までの期間はCRT終了後より起算した。

3-1 コンツーリング(輪郭描出)

心臓および心膜を個々の症例に関し新たにコンツーリングした。心臓は心膜を

含む心尖部を下端として、上端を右肺動脈下縁と設定した。心膜は心臓の 3mm

内側のリングとした。

3-2 BED変換および線量合算

晩期有害事象を評価するためのBEDに変換するにあたり、α/β比を 3Gyと

設定した。BEDは nd×(1+n/α/β)

(n:分割回数、d:1 回線量)で換算した。

個々の基の線量分布を Velocity®内のプログラミングを用いてBEDに換算した。

1 つの症例に複数のプランが存在する場合(initial + boost 等)は個々の線量分

布をBED換算したのちに合算した。個々のプランが異なるCT画像を基に作

成されている場合、でフォーマブルレジストレーションを行い合算を行った。

3-3 線量解析

心臓および心膜の、BEDをベースとした線量体積ヒストグラム(BEDVH)

をBED換算した線量分布を基に作成する。各リスク臓器(OAR)のV5 から

V100 まで 5Gy刻みで計測した。

3-4 リスクファクター

OARへの照射線量に加えて、晩期心毒性に関連する可能性のあるリスク因子

として性別、年齢、飲酒喫煙、糖尿病、心肝疾患、臨床病期、PS、そのほか処

方線量、照射方法や化学療法レジメンを集計し解析した。

3-5 統計解析

累積晩期心毒性発生率はカプランマイヤー曲線で描出した。心毒性発生群と非

発生群の 2 群間の差の検定はログランク検定およびマンホイットニーU検定を

用いた。複数の線量パラメータで有意差を生じた際にはROCカーブを用いて

最も関連するパラメータを抽出した。データ解析ではp値<0.05 を有意差あり

とした。

3、結果

①患者背景

Table1 に示した。

②心毒性発生状況

経過観察期間中央値は 58 ヵ月(26-116 ヵ月)。症候性心嚢水を 12 例に認め、5

年発症率は 16.2%で(Figure1)、発症時期の中央値は治療終了後 17.5 ヵ月(5

52 ヵ月)であった。他は狭心症が 2 例、不整脈が 3 例、弁不全が 1 例であった。

今回、心毒性として症候性心嚢水を集計した。

③症候性心嚢水の線量解析

症候性心嚢水発生群と非発生群の 2 群に分け、各々の心臓および心膜のV5 から

V100 までの平均値を figure2a と 2b に示す如くプロットした。心臓、心膜とも

に、症候性心嚢水発生群は非発生群と比較してV5-V100 において有意に多く照

射されていることがわかる。心臓および心膜平均線量に関しても症候性心嚢水

発生群が有意に高かった。ROCカーブによる解析は Table2a、2b に示す。心

膜で最も症候性心嚢水の発生に関連する因子はV80、

AUC値 0.9108 であった。

カットオフ値は 27.38%、感度 75%、特異度 91%であった。心臓では平均線量

が最も症候性心嚢水に関連する因子であり、AUC値 0.9073 であった。カット

オフ値は 61.7Gyで感度 75%、特異度 89%であった。

④リスク解析

症候性心嚢水のリスク因子解析において単変量解析結果は Table1 に示した。照

射方法、心膜V80、心臓平均線量が各々有意因子であった。多変量解析において

は心臓線量と心膜線量は互いに高い相関をもつため、各々で別に分けて多変量

解析を行った。結果として、心膜V80 と心臓平均線量が多変量解析において有

意因子と結論つけられた(Table3)

。心膜V80 と心臓平均線量のカットオフ値を

基にした累積症候性心嚢水の発生状況は Figure3a-b に示した。

4、考察

今回我々の検討では食道癌根治的CRT後の症候性心嚢水は 83 例中 12 例

(14.5%)に認めた。心膜V80、心臓平均線量、照射方法が単変量解析で有意因

子であり、多変量解析では心膜V80、心臓平均線量が各々有意因子であった。

食道癌根治的CRTは非手術治療として広く用いられており、⾧期生存が可能

な例も多く認める。それ故、治療後の晩期毒性が重要視されるようになった。

Ishikura ら(3)は食道癌根治的CRT後の晩期心毒性について報告し、Beukema

ら(11)はシステマティックレビューにおいて、食道癌根治的CRTでは心嚢水

が最もよくみられる晩期心毒性であり、10.8%にのぼると報告した。Frandsen ら

(12)は食道癌治療における晩期心毒性において、放射線照射が独立したリスク

因子であると報告している。症候性心嚢水の発症率は諸家の報告 4-16%であり

(2,5,10)、我々の結果と概ね同様である。心臓等のリスク臓器への照射線量と

症候性心嚢水の発生状況を解析した報告は複数あるが、殆どは累積総線量を用

いた検討である。Ogino ら(6)、Tamari ら(10)

、Fukada ら(5)は心臓や心膜

への照射線量と心嚢水発生との相関を解析し、各々のリスク因子を同定してい

る。今回我々は累積線量ではなくBEDを用いて検討した。それは放射線晩期毒

性とは 1 回あたりの照射線量が関連していると広く認知されているからである。

Stavrev ら(15)は食道癌放射線治療において、1 回あたり 1.8Gyで照射した群

では心嚢水は認めなかったのに対し 1 回 3.5Gyで照射した群では認めたことを

明らかにし、線量分割を加味した線量分布が重要であると報告した。したがって、

我々は 1 回線量の影響を加味した線量体積パラメータと症候性心嚢水との相関

を明らかにした。

BEDとはLQモデルに基づいて異なる線量分割スキームにおける物理線量

を標準化し、治療効果を比較するというコンセプトに拠っている。BEDを計算

することは物理線量を、腫瘍や正常臓器の放射線による生物学的影響を現した

線量に変換することを可能にする。Aly ら(8)は、乳癌術後照射においてシー

ケンシャルブースト法とSIB法の比較で、処方線量は同一ながらBED換算

した際にはOARのBEDVHは各々の照射法で有意な違いが生じたことを明

らかにし、線量分割が異なる場合はBED換算することが重要であると報告し

た。

BED計算に必須なα/β比の正確な値は今なお議論の残る部分ではある。我々

は今回α/β比を 3Gyと設定した。それは放射線晩期毒性を評価する際に、し

ばしば採用されるα/β比の数値でもある。Gillete ら(7)は犬を用いた縦隔へ

の放射線照射と晩期心嚢水発生の相関を解析し、心膜のα/β比を 2.5Gy、心

筋では 3.2Gyであると推定した。一方、Aly ら(8)は前述の検討において 3G

yを採用している。我々は今回の検討において、同様に 3Gyを採用した。これ

が最も放射線治療医にとってコンセンサスが得やすい、広く認知されている数

値であると考えた。

そこで今回の我々の検討では心膜V80、心臓平均線量が最も症候性心嚢水に

強い相関を示したことを明らかにし、線量低減が重要であるとした。強度変調放

射線治療(IMRT)は標的体積への線量集中性を高める一方でリスク臓器への

線量低減を図る技術であり、食道癌治療においては心臓心膜への線量低減を図

れる。Xuら(13)はIMRTは 3D-CRTと比較して有意に心肺への線量低

減が可能になると報告した。Heら(9)はIMRTは 3D-CRTと比較して有

意に心嚢水および胸水の発生を低減できると報告した。Linら(16)は食道癌

根治的CRT後の、非現病死亡率とくに心臓関連死亡率をIMRTは有意に低

減できると報告した。IMRTは非常に複雑な線量分布を示すため、OARの晩

期リスクを評価するためにはBEDVHを用いた評価がより重要になってくる

と思われる。

今回の研究において幾らかの制限がある。第一に後方視的検討であること、第

二に比較的少数のサンプルサイズであること。そしてOARのコンツーリング

に関してコンセンサスが必ずしも存在しないことである。Wuら(14)はIMR

Tコンツーリングガイドラインを発表したが、OARのコンツーリングに関し

ては言及していない。今回の検討では Feng ら(17)のコンツーリングアトラス

に準拠し心臓と心膜のコンツーリングを設定した。しかし、OARコンツーリン

グに関するコンセンサスは必要であろう。

以下に総括を述べる。症候性心嚢水の 5 年累積発症率は 16.2%であった。心

膜V80 と心臓平均線量は有意因子であった。今回のような生物学的線量を用い

た解析は現在の、そして今後の高精度放射線治療時代において重要であると考

える。

5、参考文献

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squamous cell carcinoma: Japan Clinical Oncology Group (JCOG9708). Jpn J Clin Oncol

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2. Kato K, Muro K, Minashi K et al. Phase Ⅱ study of chemoradiotherapy with 5-fluorouracil and

cisplatin for stage Ⅱ‐Ⅲ esophageal squamous cell carcinoma: JCOG trial (JCOG9906). Int J

Radiat Oncol Biol Phys 2011;81:634-690.

3. Ishikura S, Nihei K, Ohtsu A et al. Long term toxicity after definitive chemoradiotherapy for

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for esophageal cancer using classical method. J Radiat Res 2017;58:106-113.

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chemoradiation therapy in esophageal cancer patients. Int J Radiat Oncol Biol Phys 2013;87:487493.

6. Ogino I, Watanabe S, Iwahashi N et al. Symptomatic radiation-induced cardiac disease in longterm survivors of esophageal cancer. Strahlenther Onkol 2016;192:359-367.

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integrated boost using the biologically effective dose volume histogram (BEDVH). Radiat Oncol

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pericardial and pleural effusion and survival in esophageal cancer. Radiother Oncol 2016;121:7074.

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Stage Ⅰ Esophageal cancer Treated with Chemoradiotherapy. Anticancer Res 2014;34:7389-7393.

11. Beukema JC, van Luijk P, Widder J et al. Is Cardiac Toxicity a relevant issue in the radiation

treatment of esophageal cancer? Radiother Oncol 2015;114:85-90.

12. Frandsen J, Boothe D, Gaffney DK et al. Increased risk of death due to heart disease after

radiotherapy for esophageal cancer. J Gastrointest Oncol 2015;6:516-523.

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cancer : A systematic review and meta-analysis. Medicine (Baltimore) 2017;96:e7685.

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effusions: regarding Martel et al. IJROBP 40(1):155-161; 1998. Int J Radiat Oncol Biol Phys

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with 3-dimensional conformal radiotherapy vs intensity-modulated radiotherapy for esophageal

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cardiac exposure to radiation following treatment for breast cancer. Int J Radiat Oncol Biol Phys

2011;79:10-18.

Table1

Characteristics

N = 83(%)

5-y

Univariate

incidence of analysis

symptomatic

PE

Age (year)

38 (45%)

19%

<69

45 (55%)

13%

12 (15%)

16%

71 (85%)

16%

78 (94%)

14%

5 (6%)

40%

9 (11%)

14%

74 (89%)

16%

Alcohol

71 (85%)

17%

Yes

12 (15%)

8%

Smoking

72 (87%)

15%

Yes

11 (13%)

18%

12 (15%)

0%

71 (85%)

18%

Liver disease

11 (13%)

29%

Yes

72 (87%)

4%

Clinical stage

43 (52%)

12%

40 (48%)

20%

43 (52%)

13%

40 (48%)

18%

0.8564

≥69

Sex

Female

0.8478

Male

Performance status

0–1

0.0765

Diabetes mellitus

Yes

0.6829

No

0.6027

No

0.6088

No

Cardiovascular disease

Yes

0.1477

No

0.1922

No

0.4716

Ⅱ-Ⅳ

Radiation dose

≤60 Gy

0.4913

(p)

>60 Gy

Chemotherapy

CDDP + 5-FU

52 (63%)

21%

31 (37%)

7%

32 (38%)

35%

51 (62%)

9%

67 (81%)

5%

16 (19%)

58%

66 (80%)

5%

17 (20%)

54%

0.0982

Others

Irradiation method

Two-portal group

0.0286

Multiportal group

V80-BED of pericardium

<27.3%

<0.001

≥27.3%

Mean heart dose-BED

<61.7 Gy-BED

<0.001

≥61.7 Gy-BED

Table2a

AUC

Cutoff value

Sensitivity

Specificity

V5-BED

0.8392

93.02%

92%

78%

V10-BED

0.8504

86.92%

92%

76%

V15-BED

0.8732

85.21%

92%

79%

V20-BED

0.8873

83.29%

92%

83%

V25-BED

0.8873

81.10%

92%

82%

V30-BED

0.8873

78.28%

92%

79%

V35-BED

0.8885

76.40%

83%

79%

V40-BED

0.8521

73.82%

75%

83%

V45-BED

0.8345

69.43%

75%

82%

V50-BED

0.8322

63.97%

75%

80%

V55-BED

0.8298

56.63%

75%

76%

V60-BED

0.8592

54.56%

75%

82%

V65-BED

0.8756

41.08%

92%

75%

V70-BED

0.8803

34.24%

92%

73%

V75-BED

0.9002

33.79%

75%

86%

V80-BED

0.8950

31.45%

75%

86%

V85-BED

0.8920

22.83%

83%

79%

V90-BED

0.8873

20.21%

83%

80%

V95-BED

0.8357

15.15%

92%

72%

V100-BED

0.7523

10.17%

83%

73%

Mean heart dose

0.9073

61.65 Gy-BED

75%

89%

AUC

Cutoff value

Sensitivity

Specificity

V5-BED

0.8545

87.93%

91%

79%

V10-BED

0.8773

82.16%

91%

79%

V15-BED

0.8914

80.46%

83%

88%

V20-BED

0.8838

74.76%

83%

81%

V25-BED

0.8685

76.63%

75%

89%

V30-BED

0.8509

74.37%

75%

89%

V35-BED

0.8439

71.06%

75%

89%

V40-BED

0.8122

65.2%

75%

86%

V45-BED

0.7923

62.81%

66%

89%

V50-BED

0.7969

59.7%

66%

89%

V55-BED

0.7993

57.15%

66%

89%

V60-BED

0.8181

41%

83%

72%

V65-BED

0.8415

38.7%

83%

79%

V70-BED

0.8756

30.37%

83%

77%

V75-BED

0.8932

30.24%

75%

86%

V80-BED

0.9108

27.38%

75%

91%

V85-BED

0.9061

20.35%

100%

75%

V90-BED

0.8991

19.03%

91%

79%

V95-BED

0.8439

15.93%

91%

78%

V100-BED

0.7441

11.14%

83%

75%

0.8897

55.56 Gy-BED

75%

93%

Table2b

Mean

dose

pericardial

Table3

Factor

HR (95%

CI)

P-value

Series 1

Irradiation method

Two-portal group

2.17

0.2142

(0.63-7.38)

Multiportal group

V80-BED of pericardium

<27.3%

12.38

<0.001

(3.25-47.11)

≥27.3%

Series 2

Irradiation method

Two-portal group

0.46

0.4656

(0.45-5.70)

Multiportal group

Mean heart dose-BED

<61.7 Gy-BED

≥61.7 Gy-BED

13.35

<0.001

(3.60-49.45)

Cumulative incidence rate of

symptomatic pericardial effusion

Figure1

1.00

0.80

0.60

0.40

0.20

0.00

20

40

60

80

Months after CRT

100

120

Figure2a

100

90

80

70

60

50

40

30

20

10

V0

V5

V10

V15

V20

V25

V30

V35

V40

V45

V50

V55

V60

V65

V70

V75

V80

V85

V90

V95

V100

V130

Symptomatic PE(G3 or more)

Asymptomatic PE(G0-2)

Figure2b

100

90

80

70

60

50

40

30

20

10

V0

V5

V10

V15

V20

V25

V30

V35

V40

V45

V50

V55

V60

V65

V70

V75

V80

V85

V90

V95

V100

V130

Symptomatic PE (G3 or more)

Asymptomatic PE (G0-2)

Cumulative incidence of

symptomatic pericardial effusion

Figure3a

1.00

- Pericardium V80 ≧ 27.38%

- Pericardium V80 < 27.38%

P < 0.001

0.80

0.60

0.40

0.20

0.00

20

40

60

80

Months after CRT

100

120

Figure3b

- mean heart dose-BED ≧ 61.7 Gy-BED

- mean heart dose-BED < 61.7 Gy-BED

P < 0.001

Cumulative incidence of symptomatic

pericardial

effusion

1.00

0.80

0.60

0.40

0.20

0.00

20

40

60

Months after CRT

80

100

120

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