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中学校理科における正確な知識習得を促す教授方略の開発

野口 聡 関西大学 DOI:info:doi/10.32286/00024698

2021.06.22

概要

本研究の目的は,中学校理科において「知識を正確に習得する」ための教授方略の開発およびその教授方略の効果を高める支援を明らかにすることである.ここで言う知識を正確に習得するとは,「身の回りで起こる現象と理科の用語を関連づけた記述ができる状態」を指す.こうした記述によって,現象が起こる理由を理科の観点から,正確に,また分かりやすく伝える文章を生成することを期待している.

中学校理科では,理科の用語同士または理科の用語と現象とを関連づけて習得させる必要がある.理科は,既習知識を基礎として,新しい学習事項を教授する積み上げ方式の授業が多いとされる.たとえば,「直列回路に流れる電流の大きさは,どの部分で計測しても一定になる」という電流に関する現象を生徒に教えるには,この電流に関する知識だけではなく,その前提として電圧に関する知識を習得させておく必要がある.つまり「電流」や「電圧」といった個別の理科の概念を表す用語(以下,理科の用語)は,相互に関連している.前提とした知識が必要なので,複雑な現象であるほど,必要な理科の用語の数が多く,それを説明するために多くの用語同士を関連づけて習得する必要がある.

しかし,生徒のなかには,理科の用語を覚えて深く考えずに,再生するだけになっているものもいる.そうした生徒は,理科の用語を覚えるだけにとどまり,理科の現象や概念についての知識を十分に習得していない.理科の用語の暗記や深く考えずに再生ことの問題は,生徒の理科嫌いが促される点,知識を活用できない点にある.中学校理科の教育課程の指針となる学習指導要領には,課題に対応するために,論述やレポートに取り組ませることによって,生徒の意見や考えを書かせたり,言わせたりする活動を重視することが明記された.とくに本研究では,人に教える行為によって暗記するという問題の解消ができると考えた.なぜなら人に教える行為は,その相手よりも専門的で,より詳細な知識を獲得していなければできないからである.1章では,中学校理科における用語を暗記することの問題を整理し,その問題の解消のためには人に教える行為という方略が適していることを論じた.

中学校理科の知識習得の課題として,1)解釈や考察したことを説明できないこと,2)身の回りで起こる現象に理科の知識を適用できないこと,が挙げられる.こうした理科学力の課題を踏まえ改訂されたのが2010年度版の学習指導要領である.ところが授業では,理科の知識を正確に習得することは難しい.

本研究では,授業の終末において,理科の用語を深く考えずに再生することが,正確な知識習得を阻害する要因になっていると考える.授業の終末では,教師が本時のまとめとして,現象が起こる仕組みを説明する.もしくは生徒に本時のまとめとして,課題を解決することがある.この際,教師と生徒は理科の用語にたよった説明してしまう.理科の用語は,厳密に定義されているが,いくつかの現象が内包されるものもあるため,どちらか一方ではなく,いくつかの定義ともに再生できる必要がある.用語の意味を深く考えないと,どちらかが欠けたり,用語同士の関係について整理できなかったりすることが考えられる.また生徒は,学習内容の抽象度が高まるため,現象が起こる仕組みに関連する理科の用語を暗記する方略をとってしまう.用語を暗記するという方略をとった生徒は,身の回りで起こる現象に理科の知識を適用した記述できない.2章では,こうした理科の課題を解決するために,人に教える行為が知識を正確に習得することに寄与する可能性を論じた.

人に教える行為による方略では,生徒が誰に教えるのかが問題になる.たとえば専門家に対して教える場合には,専門用語を多用した説明ができるため,用語を利用するときに検討することがない.一方で,専門的な知識を持たない相手に対して教える場合には,専門用語を多用した説明ができない.そうした説明をしたとき,専門的な知識を持たない相手が理解できないからである.この人に教える行為を中学校理科において実施するとき,本研究では3つの要件を重視した.それは,(1)1時間の授業内において短時間で実施ができること,(2)既習内容を活用すること,(3)一定の知識を持たない相手に教えること,である.そうした観点から,人に教える行為を利用した教育研究をレビューした.そこで着目した方略が,「1時間の終末で行う説明活動」である.ただし,この方略では,生徒が説明する内容を決定づける介入がないため工夫が必要であった.そこで本研究では,中学校理科において正確な知識習得を促す教授方略を開発することにした.3章では,中学校理科の授業内において実践できる教授方略を見出すために,先行研究のレビューをしたうえで,本研究のオリジナルの教授方略(NSメソッド)を提案した.

4章では,本研究の目的を明らかにするために,3つの研究課題を設定した.1つ目の研究課題は,本研究課題において提案する教授方略NSメソッドの評価および修正である.この教授方略が知識習得に与える効果を分析したうえで,教授方略の問題の修正点を見出すことにした.2つ目の研究課題は,修正した教授方略の評価である.研究課題1の問題から修正を加えたものであるが,この方略の実効性を検証した.3つ目の研究課題は,修正した教授方略の効果を高める支援の分析である.教育は,授業の目標,内容,方法,学習者の個人特性といった多くの要因が関連しあって成立している.そのため修正した教授方略の提案だけでは,十分な成果が得られない可能性がある.そこで,教授方略に取り組ませるときの生徒の意識と知識習得の関係を分析することにした.

1つ目の研究課題から,NSメソッドは,知識を正確に習得にとって一定の成果があることが明らかになった.このNSメソッドの工夫は,生徒同士で教え合う場面を設定したこと,生徒の記述した文を教師が読み再検討を促すような発問をしたこと,である.ただしNSメソッドにおいて,知識習得の効果が見られたのは,教師の発問によって説明問題の質を高めることができた生徒のみにとどまった.生徒の誤った知識を自覚させるために,教師の介入があることが望ましいが,机間巡視をしていれば適切なタイミングで介入できないことも多い.

そこでNSメソッドにおいて,教師の介入ができないとき,知識習得を阻害する2つの要因を明らかにした.それは,1)問題文に含まれる情報量,2)曖昧な理解にとどまる生徒同士の説明,である.これらの点に修正を加えたNSメソッドは,利用する課題文をシンプルにし,また生徒には目の前に居ない相手を想定させたうえで説明を検討させるようにした.5章では,NSメソッドの評価をしたうえで,2つの知識習得を阻害する要素を修正し,「修正版NSメソッド」を提案した.

2つ目の研究課題では,修正版NSメソッドの評価をすることで,知識習得に有効な方略であることが確認できた.NSメソッドからの修正点は,曖昧な理解同士の生徒の説明を取り辞め,教授対象を想定させることに変更した.そのため教授対象が目の前に居なくても記述の質を保障できるのか,また知識習得を促すことができるのか分析する必要がある.6章では,この分析を行い,生徒に年下の教授対象を想定させることによって,平易な説明を使い,さらに情報を補足する説明を含めた記述をすることが明らかにした.また記述として,平易な説明,情報を補足する説明を使った生徒は,知識習得が促されることが明らかにした.

3つ目の課題では,修正版NSメソッドの効果を高める支援を明らかにできた.修正版NSメソッドの効果の高い生徒は,以下の3つの傾向が見られた.
(1)意味理解志向学習観の高さと知識・理解,観察・実験の得点の高さは関係がある.また暗記志向学習観の高さと観察・実験の得点の低さ,学校依存志向学習観が高いことと知識・理解,観察・実験,科学的思考の得点の低さは関係がある.
(2)取り組み方について,振り返り・まとめ,書き方,調べ直しの意識の高さと知識・理解,観察・実験,科学的思考の得点の高さは関係がある.また身の回りの現象の意識の高さと知識・理解,観察・実験の得点の高さは関係がある.
(3)意味理解志向学習観の高さと取り組みの意識の高さは関係がある.修正版NSメソッドにおいて,「必要に応じて,説明に具体的な事例やたとえ,図絵を使う」と教示したうえで,年下の相手を想定させていた.7章では,修正版NSメソッドの効果を高める支援として,生徒の傾向から自然現象との関連を意識することをルール化すること,書いたことを振り返る時間をとること,を提案した.

8章では,5章から7章の研究課題の結果をもとに,総合考察および課題と展望を論じた.本研究では,中学校理科を対象とした教授方略を明らかにした.

本研究の課題は,1)理科の調査領域が物理に限定してしまったこと,2)具体的な実践事例やその際に必要な環境が提案できていないこと,3)修正版NSメソッドにおいて必要な汎用的な技能に着目していないこと,にある.今後,上述の改善した研究を行う必要がある.

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