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大学・研究所にある論文を検索できる 「地域在住高齢者の自己報告による視覚障害と要介護発生との関連-鶴ヶ谷プロジェクト-」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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書き出し

地域在住高齢者の自己報告による視覚障害と要介護発生との関連-鶴ヶ谷プロジェクト-

小幡, 紘輝 東北大学

2023.03.24

概要

(書式18)




位 論 文 要 約
A b s t r a c t )

博士論文題目 Title of dissertation
地域在住高齢者の自己報告による視覚障害と要介護発生との関連-鶴ヶ谷プロジェクト-

東北大学大学院 医学系研究科 障害科学専攻
機能医科学講座 肢体不自由学分野
氏名 Name

小幡 紘輝

【背景】自己報告による視覚障害と死亡との関連については、いくつかの先行研究にて報告されている。し
かし自己報告による視覚障害と要介護発生との関連について実証した先行研究はない。視覚障害は様々な要因
を介して要介護発生に繋がると言われているが、地域在住高齢者の自己報告による視覚障害と要介護発生との
長期的な関連およびリスクを強める集団については不明である。
【目的】本研究は、第一に、地域在住高齢者の自己報告による視覚障害が、その後 15 年間の要介護発生ま
での期間と要介護発生率に影響するかを明らかにすること、第二に自己報告による視覚障害と要介護発生の関
連を強めるリスク集団を特定することを目的とした。
【方法】宮城県仙台市宮城野区鶴ヶ谷地区に居住する 70 歳以上の高齢者を対象としたコホート研究である
鶴ケ谷プロジェクトのデータを用いた。2002 年度のベースライン時データにおいて、観察期間より前に要介
護発生が見られた者を除いた 523 名(男性 266 名、女性 257 名)を解析対象とした。追跡期間は、2003 年 3
月 31 日から 2018 年 7 月 1 日までとし、アウトカムは要介護発生とした。自己報告による視覚障害の指標とし
て、自己報告による視機能障害、自己報告による白内障既往、自己報告による緑内障の既往を用いた。第一の
目的に対する解析では、自己報告による視覚障害の有無を 2 群に分けて、要介護発生までの期間を算出すると
ともに、自己報告による視覚障害無群を基準として、自己報告による視覚障害有群の要介護発生のハザード比
(HR)と 95%信頼区間(95%CI)を Cox 比例ハザードモデルで推定した。第二の目的に対する解析では、暴露
要因である自己報告による視覚障害とアウトカムである要介護発生の間にある中間因子を先行研究より仮定
し、その中間因子を指標として、サブグループ解析を行った。転倒歴(半年間)、ケガによる入院歴、認知機
能、抑うつ、身体活動、運動機能、手段的日常生活活動、健康関連 QOL(Quality of Life, 生活の質)、生き
がいなど中間因子の有無や各評価得点を中央値および男女別の中央値で分けて、サブグループに分類した。サ
ブグループ毎の要介護発生リスクについて Cox 比例ハザードモデルを使用して HR と 95%CI を推定し、交互作
用の有無を検討した。
【結果】自己報告による視機能障害有群は、自己報告による視機能障害無群と比較して、その後 15 年間の
要介護発生までの期間が短く、要介護発率が有意に高かった。多変量調整 HR(95%CI)は、自己報告による視
機能障害有群で 1.422(1.098-1.842)であった。自己報告による白内障既往および緑内障既往と要介護発生の
関連は見られなかった。サブグループ解析の結果、自己報告による視機能障害と要介護発生との関連を強める
リスク集団は、転倒歴がある集団および生きがいのない集団であった。多変量調整 HR(95%CI)は、転倒歴有
群で 2.822(1.516-5.254)、生きがい無群で 2.402(1.397-4.130)であった。
【結論】本研究は自己報告による視機能障害と要介護発生との関連を初めて実証した研究である。地域在住
高齢者の自己報告による視機能障害は、その後 15 年間の要介護発生までの期間が短く、要介護発生率増加と
関連していることが明らかとなった。転倒歴がある集団、生きがいのない集団において、自己報告による視機
能障害は、有意に要介護発生率を増加させる可能性が示唆された。 ...

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