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大学・研究所にある論文を検索できる 「Glucotoxicity-induced suppression of Cox6a2 expression provokes β-cell dysfunction via augmented ROS production」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Glucotoxicity-induced suppression of Cox6a2 expression provokes β-cell dysfunction via augmented ROS production

永井, 泰紀 大阪大学

2022.02.28

概要

[目的(Purpose)]
我々は、糖尿病状態において惹起される酸化ストレスがインスリン遺伝子の重要な転写因子であるPcx1、Mafaの発現や活性を低下させ、日細胞機能障害の一因となることを報告してきた。しかしながら、縢β細胞内酸化ストレス増加の分子機序はいまだ明らかではない。また、我々はこれまでに、糖尿病状態にあるマウスに対し糖毒性を軽減することにより、階B組胞内において発現量が回復する遺伝子が存在することを示しており、その一つとしてミトコンドリア呼吸鎖複合体IVサブユニットであるCox6a2を同定している。Cor6a2欠損マウスの心筋および骨格筋では活性酸が増大し、高脂肪・高ショ糖食負荷時のインスリン抵抗性増大は対照マウスに比して改善することが報告されている。しかしながらB細胞機能への関与は不明である。そこで、本研究では、膵β細胞におけるCox6a2の役謝と糖尿病状態での発現抑制の病態生理学的意義を検討した。

[方法ならびに成績(Methods/Results)]
野生型マウス組織におけるCo.x6a2遺伝子発現は、心筋・背格筋の他に島・肺・眼において高発現を示した。改に、肥満2型糖尿病モデルであるdb/マウスを用いて、糖尿病状態における各組纖のCox632発現変化を解析した。未治療db/dbマウスでは正常対照db/マウスに比べて、膵島におけるCox6a2発現量は著明な低下を認め、SGLT2阻害剤であるempagliflozinを1週間投与し血糖値を改善させると、有意な発現量の改善を認めた。一方、Cox6a2の最も豊富に発現する心筋、骨格筋(ヒラメ筋)では大きな発現量の変化は認めなかった。

Cox6a2の機能解析のため、マウス膵β細胞株であるMING-CB4細胞におけるGFP発現アデノウイルスを用いたノックダウン実験を行った。flow cytometryにより単離したGFP陽性Cox6a2ノックダウンアデノウイルス感染細胞では88%の発現制を示し、これにより活性酸素種の産生増加を認めた。一方で、ATP、グルコース応答性インスリン分(GSIS)、およびPdxl、Mafa、insulinの遺伝子発現にも有意な変化はみられなかった。そこで、より長期の階β細胞障害への影響を検討する必要があると考え、Cor6a2ノックアウトマウスを作製し、in vivo解析を行った。通常食では、対照マウスと比較して両群間に体重、耐糖能、グルコース応答性インスリン分泌、インスリン抵抗性の有意な差はみられなかったが、高脂肪高ショ糖食負荷では、Cox632ノックアウトマウスにおいて体重増加が怪度であり、インスリン感受性が良いにも関わらず、糖負荷後血糖値は90分、120分値、AUCで有意に高値であり、耐糖能の悪化を認めた。

次に、Cox6a2遺伝子発現の調機序を検討すべく、正常血糖マウス酸島DNAのATAC-seqにより同定した同遺伝子のcoding sequenceから15kbp上流にある800bpのオープンクロマチン領域(Cox6a2-8 cnl)を用いてレボーター解析を行った。転写因子結合モチーフ解析と既存のChIP-se4データベースから、MafaとFoxa2がCox6a2の転写・制御に関与している可能性があると考えられ、Cox6a2-Benh reporter plasmid内、MafaおよびFoxa2の結合モチーフ配列に変異を導入し、これら転写因子の関与の有無を検討した。MIN6-C34組胞においてCox682-Benhは著明な転写活性の増大を示し、Mafa結合モチーフへの変異導入により有意な転写活性の低下を認めた。一方、Foxa2結合モチーフへの変異導入では、転写活性の変化はみられなかった。また、非3組胞であるHEK293細胞において、Mafaを共発現させた場合にCor6a2-Bentは活性化を示し、Mafa結合モチーフへの変異導入によりその活性は低下した。さらに、MING-CB4細胞において1araをノックダウンすると、Cor6a2発現の有意な低下を認めた。以上より、MafaがCor6a2発現を直接制倒することが示唆された。

[総括(Conclusion)]
糖毒性下膵β細胞内では、Mafaにより発現制御を受けるCor6a2の発現低下に起因した活性酸種増大により、膵β細胞障害が生じる可能性が示された。

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