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大学・研究所にある論文を検索できる 「Extrathoracic collaterals to critical segmental arteries after endovascular thoraco-abdominal aneurysm repair」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Extrathoracic collaterals to critical segmental arteries after endovascular thoraco-abdominal aneurysm repair

四條, 崇之 大阪大学

2021.01.31

概要

〔目的(Purpose)〕胸腹部大動脈瘤(TAAA)手術において、主な脊髄血流の供血源となっている分節動脈が多数閉塞することによって、術後の脊髄障害が生じることが臨床的課題である。開胸手術においては、特に重要とされる胸腹部移行部の分節動脈(Th9からL1)を再建することで脊髄障害の発生を予防している。しかし、ステントグラフトを用いた血管内治療(TEVAR)において、分節動脈の再建が出来ないにも関わらず脊髄障害の発生頻度は低く、側副血行路が重要と考えられている。今回、脊髄虚血のハイリスクとされる胸腹部移行部の分節動脈(Th9からL1)を全て閉塞した際の末梢動脈からの側副血行路について検討した。

〔方法ならびに成績(Methods/Results)〕方法:2006年1月から2018年12月までに当院で施行したTAAAに対するTEVARは96例あり、Th9からL1の分節動脈を全て閉塞した38例のうち半年後のCTが得られた19例を対象とした。平均年齢60±13歳、男女比10:9で、6例に左開胸による大動脈手術の既往があった。術式は腹部分枝バイパスとTEVARを組み合わせたハイブリッド手術が16例、分枝型デバイスを用いたTEVARが3例であった。脊髄保護には全例スパイナルドレナージを用い、TEVAR後の血圧は平均血圧90mmHg以上を維持した。ハイブリッド手術ではTEVARは2期的に行った。術後半年のCTで末梢動脈からTh9からL1の分節動脈への側副血行路の経路と数、分布、及び左開胸歴との関係について検討した。

成績:術後CTでの平均ステントグラフト長は300±77cmで、脊髄障害を認めなかった。鎖骨下動脈(SCA)、内腸骨動脈(IIA)、外腸骨動脈(EIA)から胸壁、腹壁を介してTh9-L1の分節動脈へ計94本の側副血行路を認めた。内訳としては53%(50/94)がEIA、28%(26/94)がSCA、19%(18/94)がIIAからであり、左右差はなかった(右:左=45:49)。SCAからの側副路の多く(25/26;96%)は胸壁の外側を下行する枝を介してTh9からL1の分節動脈に合流していた。また、EIAからの側副路の多く(43/50;86%)は腹壁の外側を上行する枝を介してTh9からL1の分節動脈に合流していた。左開胸歴のある6症例(0本)では左開胸歴のない13症例(10本)と比較して、胸郭の外側を下行する左SCAの分枝からの側副路の発達が有意に少なかった(p=0.009)。

〔総括(Conclusion)〕胸腹部大動脈瘤に対する血管内治療において、胸腹部移行部の分節動脈が広範囲に閉塞された場合、SCA、EIAなどの末梢動脈から法則性を持って胸壁外側や腹壁外側を介して副血行路が発達し、左開胸歴は左胸壁を下行する側副路の発達を阻害すると考えられた。

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