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大学・研究所にある論文を検索できる 「交感神経系による免疫系制御を介した重症患者の新たな治療戦略」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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交感神経系による免疫系制御を介した重症患者の新たな治療戦略

杉山, 由紀 信州大学

2022.10.24

概要

研究成果の概要(和文):
交感神経・副交感神経のバランスは年齢や疾患により大きく異なることが知られているが、これらの影響がどのように免疫系に関与するかは知られていない。本研究では、手術や集中治療を要する重症疾患において、交感神経系がどのような影響を及ぼすか検討した。交感神経終末を破壊する6-hydroxydopamine(6-OHDA)を腹腔内投与して交感神経脱落マウスを作成した。non-lethal doseのLPSを腹腔内投与すると、野生型マウスと比較し、脾臓が腫大し脾細胞数が増加することが分かったが、高齢になるほどマウスの個体差が激しくなるため、一定の見解は得られず、さらなる研究が必要である。

研究成果の学術的意義や社会的意義
交感神経系・副交感神経系が免疫系に影響を及ぼすことは報告されていたが、交感神経系が強く抑制された状況における重症疾患での免疫系の動態については明らかにされておらず、本研究では臨床に即した状況を想定して研究を行った。様々な重症疾患では免疫抑制などの免疫不応状態が生じ2次感染などが引き起こされるが、本研究結果から、重症疾患において交感神経興奮を抑制することにより、重症疾患に続発する免疫抑制を改善できる可能性が示唆された。

研究成果の概要(英文):
It has been known that the balance of sympathetic system and parasympathetic system varies greatly depending on age and disease, but how these different balances of autonomic nerves system are involved in the immune system is unclear. In this study, we investigated how the sympathetic nervous system affects severe diseases that require surgery and intensive care.
Intraperitoneal administration of 6-hydroxydopamine (6-OHDA), which destroys sympathetic nerve endings, was used to create sympathetic nerve-deficient mice. Intraperitoneal administration of non-lethal dose LPS induced splenic swelling and increased the number of splenocytes compared to wild type mice. We examined the difference depending on the age using aged mice, but the individual
difference of the mouse became more severe as the age increased, and clear significant results were not be obtained yet. Further studies are needed.

キーワード: 炎症

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