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大学・研究所にある論文を検索できる 「DNA合成分子イメージング製剤4DSTを用いた食道癌の治療反応性予測」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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DNA合成分子イメージング製剤4DSTを用いた食道癌の治療反応性予測

堀田 昌利 東北大学

2020.09.25

概要

【目的】近年、DNA 合成を直接画像化する PET 製剤 4’-[methyl-11C]-thiothymidine (4DST)が本邦で開発された。4DST は DNA 合成を反映した薬剤であるため、がんの増殖能を直接的に評価可能できる。本研究は、 4DST PET が食道癌の治療反応性を予測可能か、FDG と比較検討することを目的とした。

【対象と方法】治療前に 4DST PET/CT が撮影された食道癌患者 49 例を対象とし、standardized uptake value (SUVmax)を含む PET パラメータを測定した。外科的切除が施行された患者では病理所見をもとに、根治的放射線化学療法が施行された患者では治療後 CT をもとに、患者を反応群と非反応群に分類した。また、根治的放射線化学療法施行群では、1 年以内での局所再発・増悪の有無も評価した。

【結果】26 名に対してネオアジュバント療法後に外科的切除が施行され、11 名に対して根治的放射線化学療法が施行された。外科的切除例では、16 名が反応群、10 名が非反応群と診断された。根治的放射線化学療法施行例では、6 名が反応群、5 名が非反応群と判定され、1 年以内での再発・増悪は 6 例で認められた。ネオアジュバント療法後の SUVmax は、4DST では反応群より非反応群で有意に高かったが、FDG では反応・非反応群に有意差は無かった (反応群 vs. 非反応群: 4DST, 3.3 vs. 6.7, p = 0.001; FDG, 4.5 vs. 6.1, p = 0.11) 。ネオアジュバント療法前後での SUVmax の変化率は 4DST、FDG ともに反応群で有意に大きかった。根治的放射線化学療法施行群において、1 年以内に再発・増悪が見られた症例では、治療前の 4DST PETにおける SUVmax が有意に高かった (再発あり vs 再発無し: 4DST, 7.5 vs. 5.5, p = 0.006; FDG, 17.6 vs. 15.0, p = 0.14) 。

【結論】治療後の 4DST PET はネオアジュバント療法への治療反応性を予測評価するうえで有用であり、その精度は FDG を上回りうることが示唆された。ネオアジュバント療法後も 4DST 集積が残存していた場合、治療反応性は不良である可能性が高い。また、根治的放射線化学療法施行例における短期での局所再発予測評価に、治療前の 4DST PET が有用であることが示唆された。

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