書き出し
REPPUシミュレーションを用いたオーロラ電流系の南北非対称性の研究
概要
研究目的 (Research Objective):
サブストーム現象の成長相に現れる高エネルギー電子降下現象(EEP)について、昭和基地の PANSY レーダーやイメージングリオメーターを用いて研究した結果、降下電子のエネルギーが爆発相や回復相と比べて高いため、サブストーム開始前にもかかわらず中間圏大気の電離源として重要な要素であることを明らかにした(Muraseet al., 2022, Jounal of Space Weather and Space Climate, 査読中)。しかし、 EEPは経度方向に広がった領域で起こっており (Fig.1) 、その全体像を地上一点観測でとらえることは困難であった。そこで、本研究では、成長相 EEP のメカニズムであると考えられている磁気赤道面における磁場曲率の増大を、シミュレーションによって再現し、降下領域の推定を行うことを目的とする。(本研究計画の当初の研究目的であった南北非対称性の研究とは異なる研究成果が得られたことを、ここで報告する。)