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書き出し

礼法が膝伸展筋力に与える影響

小笠原, 彩香 東北大学

2023.03.24

概要

(書式18)




位 論 文 要 約
A b s t r a c t )

博士論文題目 Title of dissertation
礼法が膝伸展筋力に与える影響

東北大学大学院医学系研究科障害科学専攻
機能医科学講座運動学分野
氏名 Name

小笠原彩香

【背景・目的】鎌倉時代の武士の生活様式を現在に伝える礼法では、日常生活動作において下肢・体幹の
筋力を維持する動作を意識的に行うことが推奨されてきた。しかしながら、生活様式の欧米化により、正座
やしゃがむ動作が減り、礼法で推奨されてきた動作を日常的に行う機会は失われている。そのため、本研究
では、日常生活の中において短時間で簡便に行える脚筋力強化のトレーニングの一つとして礼法に着目し、
礼法を行うと下肢の筋力の中でも特に身体能力の指標として重要な膝伸展筋力を向上させることができる
かを、礼法のトレーニングを 3 か月間実施する礼法トレーニング群と普通に日常生活を送るコントロール群
に割り付けるランダム化比較試験にて検証した。加えて、膝伸展筋力の左右脚の不均衡が転倒に関連すると
いう報告があり、膝伸展筋力の左右差は転倒予防のために重要であると考えられる。礼法トレーニング中の
左右足への荷重の偏りは、筋力増加量に影響する可能性がある。そこで、本研究では、礼法トレーニング群
において、トレーニング時の左右足への荷重の偏りが、筋力へ及ぼす影響についても検討した。
【方法】対象者は、礼法未経験の除外基準に該当しない 20 歳以上 65 歳未満の研究協力者 34 名とし、礼
法トレーニング群(n=17)とコントロール群(n=17)へ無作為に割り付けた。礼法トレーニング群のトレ
ーニングは、3 か月間、頻度は週 4 日以上、1 回約 5 分とした。内容は、礼法動作に従い、できるだけ前傾
をせずに、尻が膝より常に上の位置にあるように、ゆっくり一定の速さで、蹲踞(しゃがむ)・立ち上がり
動作を 10 回(3 週目以降 12 回)反復、椅子への着座・立ち上がり動作を 10 回反復とした。トレーニング
は、ビデオを見ながら行った。また、週に 1 回トレーニング動作の確認を行った。コントロール群は普段通
りの生活を送った。トレーニング期間前後で、等尺性膝伸展筋力を測定した。トレーニング時の左右足への
荷重の偏りは、下肢加重計を用いて、トレーニング動作を行っている時の荷重バランスを測定した。
【結果】礼法トレーニング群における、全トレーニング期間での週平均トレーニング日数は、4.6±1.3 日
/週であった。礼法トレーニング群は全例の左右脚平均膝伸展筋力体重比が、トレーニング前より有意に増
加した(p < 0.05)
。左右脚平均膝伸展筋力変化率は、礼法トレーニング群で 25.9±12.4%、コントロール
1

(書式18)
群で 2.5±13.1%であった。コントロール群と礼法トレーニング群の膝伸展筋力変化量は、礼法トレーニン
グ群の方が有意に高値を示した(p < 0.05)
。トレーニング中の下肢荷重の左右バランスとトレーニング期間
前後の筋力体重比変化率の左右比には、有意な相関関係は見られなかった。
【結論】本研究により、除外基準に該当しない 20 歳以上 65 歳未満の研究対象者において礼法のトレー
ニングを 3 か月間、4 日/週、1日 20-22 回(約 5 分間)行うと、膝伸展筋力が向上することが証明された。
このことから、健常成人では、日常生活の中で礼法を行うと、簡便に脚の筋力を向上できることが示唆され
た。本研究の礼法トレーニングが、高齢者になる前から脚の筋力を鍛え、高齢期における筋力低下を予防す
る手段の一つとして活用されることが期待される。 ...

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