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大学・研究所にある論文を検索できる 「治療終了後のがんの子どもをもつ母親の就労状況とその関連要因」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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書き出し

治療終了後のがんの子どもをもつ母親の就労状況とその関連要因

岡田, 弘美 東北大学

2023.03.24

概要

(書式18)




位 論 文 要 約
A b s t r a c t )

博士論文題目 Title of dissertation

治療終了後のがんの子どもをもつ母親の就労状況とその関連要因

東北大学大学院医学系研究科保健学専攻
家族支援看護学講座
氏名 Name

小児看護学分野
岡田

弘美

<目的>
本研究は、日本における治療終了後のがんの子どもをもつ母親の就労状況とその関連要因に着目し、小
児がん経験者の母親の就労を支援するための基礎資料を得ることを目的に、1) 子どものがん治療終了後の
母親の就労状況、及び 2)子どものがん治療終了後の母親の就労状況に関連する要因を明らかにすること
である。
<研究方法>
混合研究法の説明的順次デザインとし、質問紙調査を行った後、インタビュー調査を行った。2021 年 3
月から 2022 年 5 月に北海道、東北、関東、近畿、四国、九州の小児がんの治療及び経過観察を行っている
11 施設にて調査を実施した。小児がん経験者の母親を対象に自記式質問紙調査を行い、調査時に就労して
いる母親と就労していない母親の 2 群に分け、各質問項目に対し Mann-Whitney の U 検定、χ2 検定、Fisher
の正確確率検定を実施し比較した。母親の就労の有無に対する関連因子を検討するため、二項ロジスティ
ック回帰分析を行った。質問紙調査に参加した母親の中からインタビュー調査参加者を募り、半構造化面
接を行った。質問紙調査の結果から明らかとなった関連因子の詳細を把握するため、内容分析を行った。
<結果>
質問紙調査では 171 名が本研究の分析対象となった。調査時に就労していた母親は 129 名(75.4%)であ
り、雇用形態は非正規雇用が 83 名(48.5%)と最も多かった。就労している母親と就労していない母親で
は、就労している母親は就労意欲が高く、慢性疾患をもつ子どもの親の適応を測定する Parent Experience
of Child Illness スコアの「長期的な不確かさ」が低かった。二項ロジスティック回帰分析の結果、小児
がん経験者の母親の就労には、就労意欲、治療中の就労の有無、通院頻度、サポート数が関連していた。
インタビュー調査では 16 名(応諾率 76.2%)が対象となった。治療終了後の小児がん経験者の母親の就労
意欲は、子どものがんの経験を通して、
【自責の念や子どもの体調の変化に応じるため働きたい思いを抑え
1

(書式18)
る】
、【入院前よりも働く楽しさやありがたみを感じて働きたい思いは高くなる】、【子どもに時間を費やし
たいと思い働きたい思いは低くなる】という変化が見られた。
<考察>
本研究結果から長期的な不確かさが小児がん経験者の母親の就労を阻害している可能性が示唆された。母
親が小児がん経験者の健康について今後の見通しが持てない場合、母親は就労の意思決定をすることは難し
い。母親は子どものがんの発症に対する罪悪感から就労意欲を抑えており、母親の罪悪感を軽減するととも
に小児がん経験者の体調維持や小児がん経験者の成長発達に応じた健康管理能力の獲得をサポートするこ
とが望ましい。また、治療中の雇用継続が治療終了後の母親の就労に影響することから、小児がんの治療期
間を休むことができる休職制度の構築が必要である。 ...

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