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造園の学術・技術と職能

鈴木 誠 東京農業大学

2021.03.26

概要

造園学の原論として,造園の学術の発祥と展開を論述した。この綜説では,造園学の発展に伴い密接に関係した造園の技術と職能の展開についても考察し,学術との相互関係に言及した。本論は,1.「造園」の源流としての「庭造(にわづくり)」,2.欧米における「庭造」から「造園」への技術的展開と職能の形成,3.日本における近代造園の発祥と展開,4.造園学・造園技術者団体の組織形成と学術団体・教育機関の創設,5.現代造園の学術/技術/職能,6.造園の学術/技術/職能の相互関係,の 6 章からなり,日本農学会編『日本農学 80 年史』(養賢堂,2009)所収の拙稿「研究領域の展開《造園学,緑地環境科学》」並びに「個別分野の発展《造園学》」の内容を追補し改稿してまとめた。

参考文献

1) Conder, J (1893)Landscape Gardening in Japan. Kelly andWalsh. Tokio [etc.]. 161 pp (2vols.) Supplement(補遺)は小川一真による庭園写真集.復刻は Dover 版(1964, 251 pp/1990, 299 pp)Kodansha International 版,(2002, 247 pp)がある.

2) 本多錦吉郎〔英文解説 ジョサイア・コンドル〕(2007).図解 庭造法.マール社:53 pp としてコンドルの英文の一部を載せて復刻.解説:鈴木 誠・現代語訳:水野 聡

3) 庭園設計に際し施主に土地の現況と改修後の景観を,水彩画で分かり易く説明した図版集を赤い革で表装したことから「レッドブック」と呼ばれた.

4) ロンドンの王立公園(Royal park),ハイド・パーク(142 ha,1637),セント・ジェームス・パーク(23 ha, 1828),リージェント・パーク(166 ha, 1845)等.

5) ジョセフ・パクストン設計による公共公園,リバプール市バーケンヘッド・パーク(50.6 ha, 1847)

6) アルバート・ファイン(Albert Fein)1977 年来日講演録.進士五十八(1992)アメニティ・デザイン.学芸出版社:256-257

7) 鈴木 誠(2009)研究領域の展開「造園学,緑地環境科学」・個別分野の発展「造園学」.日本農学会編 日本農学 80 年史.養賢堂:16-21・136-144 を参考とした.この『日本農学 80年史』の項目は『日本農学 50 年史』.養賢堂(1980)記載の「造園学」に基づき,昭和戦前期まで(担当:渡辺達三・田畑貞寿)を改稿したもので,この時期までの「造園学」の展開の詳細は「造園雑誌」45(2).1981. 10.「造園研究の50 年」を参照されたい.

8) この条例に基づき 1889 年(明治 22)「東京市区改正設計」(旧設計)が計画立案されたが,公園計画は実現せず 1903年(明治 36)「東京市区改正設計」(新設計)と修正計画が告示された.なお,東京市区改正設計(旧設計)「公園」の部に最初の公園として日比谷公園が位置付けられたが,新設された公園は 1889 年(明治 22)日本橋に開園した坂本町公園(設計:長岡安平,面積:約 0.3 ha)と 1903 年(明治 36)開園の日比谷公園(設計:本多静六,面積:約 16ha)だけだった.

9) 林学博士本多静六(1866-1952)並びに教え子たちである本郷高徳(1877-1949),上原敬二(1889-1981),田村 剛(1890-1979)らが東大林学科を基礎とする造園学と造園実務を発展させていく.

10) 子爵福羽逸人(1856-1921)並びに宮内省関係者,東大農学科の原煕(1868-1934),折下吉延(1881-1966),丹羽鼎三(1891-1967)らが東大農学科を基礎とする造園学と造園実務を発展させていく.11) 渡辺達三,藤崎健一郎(1983)福羽「園芸論」への動向とその造園学的性格.造園雑誌 46(5):68

12) 文献 11:67

13) 例えば,上原敬二は明治神宮内苑造成に係った経験等に基づき『樹木根廻運搬並移植法』(1918),『神社境内の設計.附図』(1919)といった造園技術書を著した.

14) 鈴木 誠(2006)若き造園家たちの躍動 庭園設計家・造園設計家・造園家の誕生.東京農業大学造園科学科編『近代造園学 80 年のあゆみ』.東京農業大学出版会:60-65

15) 鈴木 誠(1998)宮澤賢治のとらえた「造園家」と「装景家」.ランドスケープ研究 60(5):421-424

16) 東京農業大学地域環境科学部造園科学科編(2006)近代造園学 80 年のあゆみ 東京高等造園学校から東京農業大学造園科学科へ 1924-2004.東京農業大学出版会:87 p.

17) 日本庭園協会創立百周年記念誌編集委員会(2018)日本庭園協会創立百周年記念誌 これまでの百年 そしてこれから.一般社団法人日本庭園協会:224-233

18) 輿水 肇,熊谷洋一(1985)日本の造園 1965~1984:多様化する造園研究.造園雑誌 48(4):250-255.を主たる参考とし「ランドスケープ研究(造園雑誌改題)」58(3)「特集・ランドスケープ研究の現在」(1995. 2),同 72(1)「特集・ランドスケープ研究の動向」(2008. 4),(財)日本造園修景協会「造園修景」No. 61・62「20 年の歩み」(1996. 5),同No. 101・102「創立 30 周年記念」(2007. 9),同 No. 134「創立 40 周年記念号」(2017. 9),(一社)ランドスケープコンサルタンツ協会「CLA journal」No. 176「ランドスケープコ造園の学術・技術と職能 93ンサルタンツ協会 50 周年記念誌」(2015. 5)などにより補完した.なお,この 2008 年の「ランドスケープ研究」における,ランドスケープ分野(造園学分野)研究レビューの際に用いられた,各分野・領域の区分や構成等,造園学全体の研究動向を総合的にレビューするための枠組みが構築され,以後 2 年ごとに同誌の研究レビューが継続されている.

19) 東京農業大学国際日本庭園研究センター「海外の日本庭園」(http://www.nodaigarden.jp)(最終アクセス 2020 年 7 月3 日)

20) 1936 年(昭和 11)公園緑地協会として設立され,1963 年(昭和 38)日本公園緑地協会と名称変更.1967 年(昭和 42)社団法人に改組.2012 年(平成 24)一般社団法人に改組.

21) 編集担当 2 年目の 1979 年(昭和 54)刊行冊子は B5 判総ページ数 668 p. であった.

22) 文献 18「ランドスケープ研究」72(1)「特集・ランドスケープ研究の動向」(2008. 4)に採用され継続している研究レビューの枠組み.

23) 有資格者団体として,1992 年日本樹木医会(2009 年一般社団法人,会員数約 2370),1998 年ビオトープ管理士会(会員数約 13500),2015 年(一社)公園管理運営士会(会員数約 2300)が設立された.

24) 予定されている催事は,令和 7 年(2025)大阪万博・日本造園学会創立 100 周年,令和 9 年(2027)横浜花博等.

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