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大学・研究所にある論文を検索できる 「下顎骨骨折術後アウトカムと体格指数、および要介護者の口腔機能維持と健康アウトカムの関連についてのDPC データベースおよび介護データベースを用いた分析」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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下顎骨骨折術後アウトカムと体格指数、および要介護者の口腔機能維持と健康アウトカムの関連についてのDPC データベースおよび介護データベースを用いた分析

大野, 幸子 東京大学 DOI:10.15083/0002006080

2023.03.20

概要

【別紙 2】

審査の結果の要旨
氏名

大野

幸子

本研究は大規模臨床研究の実施が困難であることからエビデンスの限定的な歯
科領域に焦点を当て、既存のデータベースに含まれる口腔外科関連疾患、及び
歯科関連加算を用いて、歯科臨床疫学研究を実施し、歯科臨床疫学研究におけ
る既存のレセプトデータベースの利点と限界について検討したものであり、下
記の結果を得ている。
1. 医科の入院診療報酬データベースである DPC データベースを用いて、BMI
と下顎骨骨折観血的整復術及びその予後に与える影響を分析し、過体重
(BMI≥25kg/m2)は在院日数の延長と関連していることを明らかにした。一
方、BMI は術後合併症、麻酔時間、入院費用とは関連しなかった。
2. 歯科医師による間接的介入である口腔機能維持管理が介護施設入所者の健
康予後に与える効果を検討し、口腔機能維持管理を算定した施設は、算定

していない施設と比較して、重大な病状、死亡、病院への入院、および介
護費用の変化については、両群で差がないものの、自宅への退所が有意に
増加していることを明らかにした。そのことから、歯科医師によって提供
される口腔機能維持管理加算で算定される間接的な介入が、入所者の自宅
退所を促進する可能性を示した。
3. これらの一連の研究により、大規模臨床データベースにより歯科あるいは
口腔の健康状態と全身健康状態の関連の評価が可能であることを示した。
既存のデータベースでは歯科の詳細情報が利用不能であったことから、歯
科特有の処置や疾患の予後、特に口腔内の状態をアウトカムとして評価す
る場合には、口腔内の詳細な臨床情報を含む歯科データベースを構築し、
さらに症例を集積する必要があることが示された。

以上、本論文は大規模臨床研究の実施が困難な歯科領域において、既存の大規
模診療データベースの有用性と限界を示し、当該領域のデータベースを用いた
大規模臨床研究発展に重要な貢献をなすと考えられる。
よって本論文は博士(医学)の学位請求論文として合格と認められる。

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