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大学・研究所にある論文を検索できる 「薬剤情報提供書における医薬品リスク管理計画の安全性検討事項の記載実態」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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薬剤情報提供書における医薬品リスク管理計画の安全性検討事項の記載実態

三浦 良祐 東北大学

2022.03.25

概要

[目的]
日本では、2013 年より医薬品リスク管理計画が導入された。しかし、医薬品リスク管理計画のリスク最小化計画で定められている患者向け資材の使用頻度は低く、調剤支援システムによって作成される薬剤情報提供書の使用頻度が高いことが報告されている。本研究の目的は、医薬品リスク管理計画に基づいて作成された患者向け資材の対象とされている安全性検討事項が、薬剤情報提供書に記載されている割合を明らかにすることで、それぞれの医薬品情報提供ツールの有効活用に寄与することである。

[方法]
2021 年 5 月 1 日時点で独立行政法人医薬品医療機器総合機構の Web ページに公開されていた医薬品リスク管理計画を対象に、医薬品リスク管理計画の安全性検討事項が、2021 年 5 月 1 日時点の最新バージョンの湯山製作所のシステムで作成される薬剤情報提供書に記載される割合を調査した。

[結果]
医薬品リスク管理計画に基づいて患者向け資材が作成されている安全性検討事項の 78.8%が薬剤情報提供書に記載されていた。安全性検討事項の分類別の記載割合は重要な特定されたリスク(90.9%)が最も高く、重要な潜在的リスク(27.8%)および重要な不足情報(20.0%)の記載割合と比較して、記載割合に大きな差が存在した。

[考察]
本研究では、RMP に基づいて患者向け資材が作成されている安全性検討事項の 78.8%、重要な特定されたリスクに限定すると 90.9%が調剤支援システムで作成される薬剤情報提供書に記載れていることが示された。これは、薬剤情報提供書のみでは RMP に基づく患者向け資材の情報を全て患者に提供することはできないことを示している。薬剤の適正使用には、医療関係者と患者間のリスクコミュニケーションが必須であるため、それぞれのツールによって提供される情報について理解し、患者に提供すべき情報が確実に提供される体制を構築することが必要である。今後は、薬剤情報提供書および患者向け資材によって提供される医薬品情報を詳細に理解するため、それぞれのツールに記載されている文章の比較や、ツールによるリスク最小化効果に関する更なる調査が必要である。

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