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大学・研究所にある論文を検索できる 「Single B cell analysis revealed the relationship among the cytokine profile, antibody affinity, and pathogenic roles of autoantigen-reactive B cells in systemic sclerosis」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Single B cell analysis revealed the relationship among the cytokine profile, antibody affinity, and pathogenic roles of autoantigen-reactive B cells in systemic sclerosis

深澤, 毅倫 東京大学 DOI:10.15083/0002005128

2022.06.22

概要

B細胞は様々な機能を有しており、自己免疫疾患においても重要な役割を果たす。特にB細胞受容体を介した自己抗原刺激は、自己反応性B細胞の活性化とサイトカイン産生を誘導し、その結果、病態の形成と進展に大きく関与すると考えられる。しかし、自己抗原に対する反応性やサイトカイン産生能、他細胞との相互作用などを含めた自己反応性B細胞の機能に関する直接的な検討は、技術的な難しさから全く行われていない。

 本研究では、マイクロ空間を用いた独自の技術と方法論を用い、全身性強皮症(systemic sclerosis; SSc)における自己反応性B細胞の機能と役割を明らかにした。まず抗topo Isomerase(topo)I抗体陽性SSc患者における末梢血中のtopo I特異的B細胞のサイトカイン産生能の解析を行った。その結果、interleukin(IL)-6やIL-23といった炎症性サイトカインを産生するB細胞やIL-10やIL-35といった抑制性のサイトカインを産生するB細胞がtopo I特異的B細胞集団中に存在することが明らかとなった。さらに、topo I抗原への親和性とサイトカイン産生能との関係を検討したところ、high affinityなB細胞においてIL-6やIL-23を産生するB細胞の割合が多く、それぞれのサイトカイン産生量も多いことが明らかとなった。同様にlow affinityなB細胞においてはIL-10やIL-35といった抑制性のサイトカインを産生するB細胞の割合が多く、産生量も多いことが明らかとなった。さらにtopo I抗原に対してhigh affinityなB細胞が多いほど、皮膚硬化が強く、肺機能が悪いことが明らかとなった。

 次にtopo I誘発SScモデルマウスにおいて、B細胞のaffinityの上昇がサイトカイン産生能に与える影響についての検討を行った。このモデルでは4回topo I蛋白質を免疫することで皮膚硬化と肺の線維化が完成するが、topo I蛋白質を免疫する毎にB細胞のtopo Iに対するaffinityは強められる。Low affinityなB細胞が多い、topo Iを1回だけ免疫したマウスにおいて、IL-10やIL-35といった抑制性のサイトカインを産生するB細胞の割合が多かったのに対し、high affinityなB細胞が多い、topo Iを4回免疫したマウスにおいては、IL-6やIL-23といった炎症性のサイトカインを産生するB細胞の割合が多かった。これらのB細胞の養子移入実験により、topo Iを1回免疫後に得られたtopo I反応性B細胞はtopo I誘発SScモデルマウスの線維化病変を抑制したのに対し、topo Iを4回免疫後に得たtopo I反応性B細胞は線維化病変を促進することが明らかとなった。今回の研究により、topo I特異的B細胞はtopo Iに対する親和性が低い場合には線維化病変を抑制し、親和性が高くなると線維化病変を増悪させ、これらの機能はB細胞からのサイトカイン産生を介して発揮されることが示唆された。

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