サブストームトリガー機構のトポロジー構造

概要

研究目的(Research Objective):
この課題では、サブストームの研究を進めてきたが、サブストームも結局は磁気園ー電離圏結合系のダイナミクスを決める一般則の延長であるとの結論に達した。したがってサブストームオンセットにだけ特別な非 MHD 過程が働くというのは誤りとなる。このことは、サブストームの研究は太陽風一磁気圏ー電離圏結合系の一般則に帰着されなければならないということになる。

太陽風一磁気圏ー電離圏結合系の研究は、 2 つの流れにより進んできた。一つはオーロラの観測から始まった流れであり、もう一つはホイッスラー波の発見から始まる流れである。前者は全体構造の研究として、後者はミクロ過程の研究として発展してきている。前者については、現在では様々な衛星観測が行われ、全体系の構造が分かってきた。しかしながらダイナミクス構造は依然として不明点が多い。この点では、衛星観測は余り役に立っていない。それは磁力線、電流線、流線のトレースが困難なこと、エネルギー変換構造とヌル構造が測定できないことが原因である。この困難を解決できるのが、グローバルシミュレーションである。この様な研究の効果を以下に示したい。