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大学・研究所にある論文を検索できる 「ヌードマウスにおける前立腺癌細胞への非温熱パルス超音波のアポトーシス促進効果」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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書き出し

ヌードマウスにおける前立腺癌細胞への非温熱パルス超音波のアポトーシス促進効果

前田, 光毅 神戸大学

2023.09.25

概要

Kobe University Repository : Kernel
PDF issue: 2024-05-02

Proapoptotic effect of nonthermal pulsed
ultrasound on prostate cancer cells in a nude
mouse model

前田, 光毅
(Degree)
博士(医学)

(Date of Degree)
2023-09-25

(Resource Type)
doctoral thesis

(Report Number)
甲第8718号

(URL)
https://hdl.handle.net/20.500.14094/0100485902
※ 当コンテンツは神戸大学の学術成果です。無断複製・不正使用等を禁じます。著作権法で認められている範囲内で、適切にご利用ください。

(課程博士関係)

学位論文の内容要旨

Proapoptotic effect of nonthermal pulsed ultrasound
on prostate cancer cells in a nude mouse model

ヌードマウスにおける前立腺癌細胞への非温熱パルス超音波のアポトーシス促進効果

神戸大学大学院医学研究科医科学専攻
腎泌尿器科学
(指導教員:溝渕
前田

知司 教授)
光毅

【緒言】
前立腺癌は男性でのがん死亡原因の第 3 位であり頻度の高い悪性疾患である。前立腺癌の治療
法には、監視療法、手術療法、放射線療法、ホルモン療法や抗がん剤などの薬物療法がある。いず
れの治療にもメリットとデメリットがあり、例えば、手術では性機能障害や排尿障害を、放射線で
は尿閉などを起こす可能性がある。そのため副作用が少なく、低侵襲な治療法が期待されている。
検査・診断に用いられている超音波は一般に低侵襲だが、出力を調整することで、細胞傷害を引
き起こすことが可能で、実際に HIFU(High Intensity Focused Ultrasound)は、前立腺癌の治
療にも臨床で使用されている。HIFU は、高強度の超音波を集中的に照射することで、温熱効果と
非温熱効果を照射部に引き起こす。温熱効果では壊死やアポトーシスによる組織傷害を生じさせ
るため、前立腺癌治療に用いた際には膀胱頸部や尿道の狭窄といった合併症を引き起こす可能性
がある。非温熱効果の一つにキャビテーション効果があり、これは短時間の圧力変化で小さな気
泡の発生と消滅を繰り返し、気泡が消滅する時に衝撃波を発生することで、細胞膜にダメージを
与える。また、キャビテーション効果により、アポトーシスやネクローシスが誘導されることも知
られている。
我々は、超音波の繰り返し周波数(PRF)を最適化することで、温熱効果を引き起こさずに、非
温熱効果のみで前立腺癌細胞に対して抗腫瘍効果を発揮することを報告してきたが、この抗腫瘍
効果のメカニズムについては十分に解明できていない。
そこで本報告では、ヒト前立腺癌細胞を用いた in vitro 実験とヌードマウスを用いた in vivo 実
験により、非温熱効果による超音波照射が組織障害を引き起こすメカニズムを、細胞膜への直接
作用とアポトーシス反応に着目して報告する。
【方法】
・細胞:
2 種類のヒト前立腺癌細胞:アンドロゲン依存性の LNCaP 前立腺癌細胞株とアンドロゲン非依
存性の PC-3 前立腺癌細胞株を用いた。
・超音波照射:
LNCaP と PC-3 に対し、PRF を 10Hz と 100Hz に設定し照射を行った(3.0W/cm²、3MHz、
照射時間:5 分、照射時間率:20%)
。温熱効果を避けるために、温度は 42.5 ºC 以下に保った。
・Proliferation assay:
超音波照射後 3 時間、24 時間の 2 点で MTS アッセイを施行した。
・膜損傷の画像評価:
Cellstain Double Staining Kit を用いて生細胞と死細胞の評価を行った。照射 24 時間後に、
Calcein-AM 染色液と PI 染色液を添加し、蛍光顕微鏡で観察した。生細胞は 490nm で励起する
と緑色、死細胞は 545nm で励起すると赤色に染色された。
・アポトーシス/ネクローシスアッセイ:
Annexin V-FITC Apoptosis Detection Kit を用いて、Annexin V と PI の二重染色により、アポ

トーシスとネクローシスの割合をフローサイトメトリーで評価した。照射後直後、24 時間の 2 点
で施行した。
・LDH アッセイ:
Cytotoxicity LDH assay Kit-WST を用いて、照射 24 時間の膜損傷の程度を評価した。
・動物実験:
ヌードマウスの皮下に LNCaP、PC-3 をそれぞれ投与した。腫瘍長径が 7mm に達した時点で、
マウスを 3 群(Control、PRF:10Hz、100Hz)にランダムに振り分けた。照射は週 3 回、腫瘍測
定は週 2 回行った。44 日目にマウス腫瘍を摘出した。
・免疫組織化学染色:
H-E 染色、アポトーシスマーカーとして抗 Caspase-3 抗体、細胞増殖マーカーとして抗 Ki-67
抗体、血管新生マーカーとして抗 CD31 抗体を施行した。
【結果】
・Proliferation assay:
照射 3 時間後では LNCaP、PC-3 ともに 10Hz、100Hz で有意な生存率の低下を示した(LNCaP:
Ctrl; 1.000, 10Hz; 0.653±0.063 (p=0.043), 100Hz; 0.667±0.071(p=0.015). PC-3: Ctrl; 1.000,
10Hz; 0.808±0.029 (p=0.039), 100Hz; 0.778±0.031(p=0.032))が、US 照射後 24 時間では、10Hz
の み が 有 意 差 を 示 し た (LNCaP: Ctrl; 1.000, 10Hz; 0.628±0.096 (p=0.035), 100Hz;
0.938±0.184(p=0.676).

PC-3:

Ctrl;

1.000,

10Hz;

0.374±0.099

(p=0.020),

100Hz;

0.637±0.010(p=0.056))。
・膜損傷の画像評価:
死細胞では PI 染色液が DNA の二重らせん構造に入り込むことで赤く染色される。照射群の死
細胞の周囲に赤い染色が淡く広がっており、細胞膜の損傷により細胞内容物が細胞外へ放出され
た可能性が示唆された。
・アポトーシス/ネクローシスアッセイ:
LNCaP では、0 時間で後期アポトーシスが有意に増加し(10Hz; 8.40±0.68% vs ctrl; 6.07±0.46%
(p= 0.040). 100Hz; 11.09±0.64% vs ctrl; 8.49±0.36% (p=0.026))、24 時間後では 100Hz のみでア
ポトーシスに有意差を認めた(early apoptosis 100 Hz, 23.61±4.73% vs ctrl 8.06±2.80% (p=0.041);
late apoptosis 100Hz 18.03±0.64% vs ctrl 9.66±0.23% (p<0.001); total apoptosis 100 Hz
41.64±5.13% vs ctrl 17.71±2.97% (p=0.015))。PC-3 では、10Hz でも 100Hz でも照射直後に有意
差は認められず、24 時間後に 10Hz でのみ後期アポトーシスとネクローシスの増加が認められた
(late apoptosis 10 Hz 11.75±1.13% vs ctrl 7.42±0.37% (p=0.020); necrosis 10 Hz 0.20±0.04% vs
ctrl 0.02±0.01% (p=0.013))。アポトーシス阻害剤を添加しての評価も行ったが、アポトーシスの
割合は減少せず、ネクローシスの割合も増加しなかった。
・LDH アッセイ:
細胞膜損傷により細胞内容物である LDH が細胞外に放出される割合を評価した。
LNCaP では、

10Hz と 100Hz でコントロールと比較して LDH が有意に増加した(10 Hz 10.89±0.31% (p<0.001),
100 Hz 2.53±0.27% (p=0.033) vs ctrl 0.14±0.55%)が、PC-3 では 10Hz、100Hz ともに有意差は
認めなかった(10 Hz 3.62±0.28% (p=0.531), 100 Hz 2.61±0.53% (p=0.636) vs ctrl 3.10±0.56%).
・動物実験:
皮下埋没腫瘍に直接 US 照射を行ったが、照射部位の皮膚に火傷などの副作用は認められなか
った。LNCaP では 10Hz で(LNCaP: Ctrl, 442.0±166.4 cm3; 10 Hz, 282.9±58.6 cm3 (p=0.033);、
100 Hz, 339.4±59.7 cm3 (p=0.167))、PC-3 では 100Hz で腫瘍の大きさが有意に減少した(PC-3::
Ctrl, 532.8±97.6 cm3;10 Hz, 443.5±104.2 cm3 (p=0.109);、100Hz, 313.3±52.1 cm3 (p<0.001))。
・免疫組織化学染色:
HE 染色により壊死組織の割合を評価した。LNCaP、PC-3 ともに、10Hz、100Hz で壊死組織
の有意な増加が認められた(LNCaP: 10 Hz 16.5±7.3 (p <0.001); 100 Hz, 16.6±6.8 (p <0.001), ctrl,
6.8±1.9; PC-3: 10 Hz, 29.3±9.5 (p <0.001); 100 Hz, 35.8±7.6 (p <0.001); ctrl, 15.0±7.9)。細胞増
殖マーカーとして Ki-67 では、LNCaP、PC-3 ともに Ki-67 発現が有意に抑制された(LNCaP: 10
Hz, 6.4±1.8 (p<0.052); 100 Hz, 6.0±1.7 (p<0.002) vs ctrl, 7.1±1.6. PC-3: 10Hz, 5.4±1.8 (p <0.001),
100 Hz, 4.6±1.4 (p <0.001)), vs ctrl, 6.6±1.4)。アポトーシスマーカーとして Caspase-3 では、
LNCaP は 10Hz と 100Hz で有意差がないのに対し、PC-3 は 10Hz と 100Hz でコントロール群
と比較して有意に発現が上昇していた(LNCaP: 10 Hz, 4.8±1.0 (p <0.001); 100 Hz, 3.5±1.4 (p
<0.001); ctrl 2.3±0.9. PC-3: 10 Hz, 5.7±1.7 (p <0.001); 100 Hz, 5.4±1.5 (p <0.001); ctrl, 3.7±1.5)。
血管新生のマーカーとして CD31 では、LNCaP では有意差はなかったが、PC-3 では 10Hz と
100Hz で有意に発現が抑制された(LNCaP: 10 Hz, 7.9±2.4 (p <0.001); 100 Hz, 8.4±2.4 (p <0.001);
ctrl 11.4±1.8. PC-3: 10 Hz, 62.8±6.2 (p <0.001); 100 Hz, 43.2±13.4 (p <0.001); ctrl 86.80±9.3)。
【考察】
今回使用した超音波照射は、超音波の出力パラメータである PRF を調整することで、温熱効果
を引き起こすことなく、非温熱効果によるキャビテーション効果で抗腫瘍効果を発揮することが
できる。本研究では、フローサイトメトリーによりアポトーシスが主体で起こり、ネクローシスは
ごく一部で起こっていることが確認され、また、LDH が細胞外に放出されていることが分かった。
キャビテーション効果は超音波圧力の程度により細胞膜に様々な影響を与える。細胞膜は細胞の
恒常性を維持する役割を持っており、中程度の超音波圧力ではエンドサイトーシス・エキソサイ
トーシスを刺激するが、圧力が高くなると細胞膜を突き破るほど強くなり、細胞を壊死させる。ま
た、超音波照射そのものがアポトーシスを誘導することは報告されており、そのメカニズムには
ミトコンドリアのカスパーゼ経路と活性酸素が関与していると考えられている。LDH が上昇する
一方でネクローシスはほとんど認められないことから、我々の超音波照射では主に細胞膜に小さ
な孔が形成されエンドサイトーシス・エキソサイトーシスが起こり、アポトーシスが誘導された
と考えられる。
動物実験では、抗腫瘍効果を示した PRF は LNCaP・PC-3 で異なったが、免疫組織化学染色で

は細胞や PRF に関わらずにアポトーシス誘導効果や血管新生抑制効果が認められた。特に PC-3
では壊死組織の範囲が広く、生存中に測定した腫瘍サイズよりも大きな治療効果が発現していた
と考えられる。
【結語】
前立腺がん細胞に対する非温熱超音波照射の治療効果を in vitro および in vivo で報告した。我々
の超音波照射による抗腫瘍効果は、主に細胞膜に小孔を形成すること、アポトーシスの誘導によ
ることを確認した。

神戸大学大学院医学系研究科(博士課程)
言合王文こ苓旨;ゴ距ク>糸吉身走夕>芸巨旨示

論文題目

Ti
t
l
eo
f
Di
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s
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t
at
i
on

甲第 3
307号





受付番号

Proa
po
p
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o
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ce
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c
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ofnon
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hermalpu
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rasoundonpr
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t
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c
a
n
c
e
rc
e
l
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si
nanud
emousemod
e
l
ヌードマウスにおける前立腺癌細胞への
非温熱パルス超音波のアポト ー シス促進効果

主 査

Ch
i
e
fExami
n
e
r
審査委員

Exam
i
n
e
r

前田光毅

副 査

Vi
c
e・
e
x
am
i
ner
副 査

Vi
c
e
・ exam
i
ner

国心尋晶
此和多ば彦一

芦昂拉槻

(要旨は 1
, 000字∼ 2, 000字程度)

(背景)超音波は出力を調整することで、細胞傷害を引き起こせる。その機序として温熱効果と非温熱
効果があり、非温熱効果の一つにキャビテーション効果がある。これは短時間の圧力変化 により微小な
気泡の発生と消滅を繰り返し、気泡が消滅する時に衝撃波を発生することで、この効果により細胞膜に
ダメージを与え、アポトーシスが誘導されることも知られている。我々は、超音波の繰り返し周波数

(
PRF
)を最適化することで、温熱効果を引き起こさずに、非温熱効果のみで前立腺癌細胞に対して抗
腫瘍効果を発揮することを報告してきたが、機序については十分に解明できていない。本論文では、非
温熱効果による超音波照射が組織障害を引き起 こす機序を、細胞膜への直接作用とアポトーシス反応に
着目して報告する。
(方法)細胞は 2種類のヒト前立腺癌細胞 :アンドロゲン依存性の LNCaPとアンドロゲン非依存性の

PC-3を用いた。超音波照射は、 PRFlOHzと lOOHzで行った (
3.0W/cm
久 3MHz
、照射時間: 5分

%)。
照射時間率: 20
細胞実験は、生存率解析を照射後 3時間、 24時間の 2点で MTSアッセイにより評価した。膜損傷の

l
l
s
t
ai
nDoubleSt
ai
ni
ngKitを用い、照射 24時間後に C
a
l
c
e
i
n・AM染色液と PI染色液
画像評価は、 Ce
e
x
i
nV
-FITCApo
pt
o
s
i
sDe
t
e
c
t
i
onKitを用いて、 Ann
e
x
i
nV と
を添加し、蛍光顕微鏡で観察した。 Ann
PIの二重染色により 、フローサイトメトリーで照射後直後、 24時間の 2点で評価した。LDHアッセイ
o
t
ox
i
c
i
t
yLDHa
s
s
a
yKit
・WSTを用いて、照射 24時間後に評価した。
は Cyt
、PC-3をそれぞれ投与し、腫瘍径が 7mmに達した時点
動物実験ではヌードマウスの皮下に LNCaP

Con
t
r
o
l
、PRF:lOHz
、 lOOHz
)に振り分けた。照射は週 3回、腫瘍測定は週 2回
で、マウスを 3群 (
4 日目 に腫瘍を 摘出し、 H・E 染色、免疫組織化学染色をアポトーシスマーカーとして抗
行った。 4
Cas
pa
s
e

3抗体、細胞増殖マーカーとして抗 Ki・
6
7抗体、血管新生マーカーとして抗 CD31抗体を施行
した。
(結果)生存率解析では、 3時間後で LNCaP、PC-3ともに lOHz、 lOOHzで有意な生存率の低下を示
したが、 24時間では lOHzのみが有意差を示した。膜損傷の画像評価では、照射群の死細胞周囲に赤い
染色が淡く広がり、細胞膜損傷により細胞内容物が細胞外へ放出された可能性が示唆された。アポ トー
、 0時間で後期アポトーシスが有意に増加し、 2
4時間後では lOOHzのみ
シスアッセイでは、 LNCaPは
でアポトーシスに有意差を認めた。 PC-3では、 lOHzでも lOOHzでも照射直後に有意差は認められず、

24時間後に lOHzでのみ後期アポトーシスの増加が認められた。LDHアッセイでは、 LNCa
Pは
、 lOHz
と lOOHzでコントロールと比較して LDHが有意に増加したが、 PC3では lOHz
、 lOOH
zともに有意

Ca
Pでは lOHzで
、 PC3では l
OOH
zで腫瘍の大きさが有意に
差は認めなかった。 動物実験では、 LN
CaP、PC・
3 ともに、 lOHz、 lOOHzで壊死組
減少した。 HE染色により壊死組織の割合を評価し、 LN

67 では 、LNCaP、PC-3 ともに Ki・
6
7発現が有意に抑制され、
織の有意な増加が認められた。 Ki
Cas
pas
e・
3では、 LNCaP、PC3ともに有意に発現が上昇していた。 CD31も
、 LN
Ca
P、PC3ともに
有意に発現が抑制 された。

考察)今回使用した超音波照射は PRFを調整することで、温熱効果を引き起こすこ とな く、非温熱
効果により抗腫瘍効果を発揮する 。本研究では、 フローサイトメトリーによりアポトーシスが主体で起
こり 、LDHが細胞外に放出されていることが分かった。キャ ビテーショ ン効果は超音波圧力の程度に

より細胞膜に様々な影孵を与える。細胞膜は細胞の恒常性を維持する役割を持っており、中程度の超音
波圧力ではエンドサイト ーシス ・エキソサイ トーシスを刺激するが、圧力が高くなると細胞膜を突き破
るほど強くなり 、細胞を壊死さ せ る。また、超音波照射がアポト ーシスを誘導することは報告されてお
り、ミトコンドリアのカスパーゼ経路と活性酸素が関与していると考えられている。 LDHが上昇する
一方でネクローシスはほとんど認められないことから 、我々の超音波照射では主に細胞膜に小 さな孔が
形成されアポトーシスが誘導されたと考えられる。

C-3で異なったが、免疫組織化学染色では細
動物実験では、抗腫瘍効果を示した PRFは LNCaP• P
胞や PRFに関わらずにアポ トーシス誘導効果や血管新生抑制効果が認められた。

nvi
t
r
oおよび i
nv
i
v
oで報告した。我々
(結語)前立腺癌細胞に対する非温熱超音波照射の治療効果を i
の超音波照射による抗腫瘍効果は、主に細胞膜に小孔を形成すること、アポトーシスの誘導によること
を確認した。

本研究は、ヌードマウスにおける前立腺癌細胞への非温熱パルス超音波のアポ トーシス促
進効果を検討したものであり、超音波照射による抗腫瘍効果のメ カニ ズムについて重要な
知見を得たものとして価値 ある集積であると認める。よって、本研究者は、博士(医学)
の学位を得る資格があると認める。

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