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大学・研究所にある論文を検索できる 「The reduced Dijkgraaf-Witten invariant of double twist knots in the Bloch group of Fp」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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The reduced Dijkgraaf-Witten invariant of double twist knots in the Bloch group of Fp

Karuo, Hiroaki 京都大学 DOI:10.14989/doctor.k23684

2022.03.23

概要

円周を3次元球面に埋め込んだ像を結び目という。結び目の補空間は、3次元多様体の典型的な例である。3次元多様体Mのダイグラーフ-ウィッテン不変量は、次のように定められる。有限群Gとアーベル群Aに対して、GのA係数3コホモロジー類cを1つ固定する。Mの基本群からGへの準同型写像(G表現)で、cを引き戻して、Mの基本類で値をとったものを、Aの元として、考える。すなわち、Gの分類空間をBGとして、Gのコホモロジー群とBGのコホモロジー群を同一視して、G表現が誘導するMからBGへの写像で、cを引き戻して、Mの基本類で値をとったものを、Aの元として考える。Mの基本群のすべてのG表現の共役類について、その元を、Aの群環Z[A]の元として、足しあげたものが、Mのダイグラーフ-ウィッテン不変量である。このように、ダイグラーフ-ウィッテン不変量は、定義は比較的簡明であるが、しかし、与えられたMとcに対してそのダイグラーフ-ウィッテン不変量の値を具体的に計算することは、必ずしも容易ではない。ダイグラーフ-ウィッテン不変量の値を計算する1つの方法は、Mの4面体分割を用いる方法であり、それは次のように与えられる。Mの4面体分割を1つ固定する。4面体分割の各頂点にGの元を対応させる対応をG彩色という。G彩色は、Mの基本群のG表現と対応づけることができる。G彩色された4面体から、Gの元の4つ組が得られるが、3コホモロジーcを与える3コサイクルでその4つ組の値をとることにより、Aの元が定まる。その元をすべての4面体について足しあげることによりAの元が定まる。さらに、その元をすべてのG彩色についてZ[A]の元として足しあげることにより、ダイグラーフ-ウィッテン不変量の値が得られる。

本論文において、申請者は、GがSL(2,Fp)であり、AがFpの被約ブロック群B’(Fp)であるときに、ブロック-ウィグナー写像が定める3コホモロジー類に対するダイグラーフ-ウィッテン不変量の値を2重ツイスト結び目に対して計算した。ここで、pは素数であり、Fpは位数pの有限体であり、SL(2,Fp)はその特殊線型群である。また、Fpから0と1を除いた集合が自由に生成するZ加群を、5角関係式で割ってできる商加群の、適切な指数2の部分群をブロック群B(Fp)という。さらに、これを4面体対称性で割って得られる加群が被約ブロック群B’(Fp)である。有限体のブロック群と被約ブロック群は、有限位数の巡回群であることが知られている。また、ブロック-ウィグナー写像の説明は、後述する。また、正の整数m,nに対して、ひものm回ひねりとn回ひねりを適切に合併してできる結び目が(m,n)2重ツイスト結び目である。非自明な2重ツイスト結び目は、すべて双曲結び目であることが知られており、数値計算をして現象を観察する対象として、2重ツイスト結び目は、良い結び目のクラスである。本論文の主定理により、(m,n)2重ツイスト結び目のダイグラーフ-ウィッテン不変量の値は、mとnのそれぞれについて周期性をもつことが観察される。この周期は、異なる長さの周期をもつ複数の数列の和の形で表示することができ、かなり非自明な周期である。また、不変量の値は、(m,n)に関するある種の対称性をもつことも観察される。

参考文献

[1] Hutchinson, K., A Bloch-Wigner complex for SL2, J. K-Theory 12 (2013) 15–68.

[2] Karuo, H., The reduced Dijkgraaf–Witten invariant of twist knots in the Bloch group of a finite field, J. Knot Theory Ramifications 30 (2021), No. 3, 70 pp.

[3] Neumann, W.D., Extended Bloch group and the Cheeger-Chern-Simons class, Geom. Topol. 8 (2004) 413–474.

[4] Thurston, D.P., Hyperbolic volume and the Jones polynomial, Notes accompanying lectures at the summer school on quantum invariants of knots and three-manifolds (Joseph Fourier Institute, University of Grenoble, org. C. Lescop, July, 1999), http://www.math.columbia.edu/~dpt/speaking/Grenoble.pdf.

[5] Yokota, Y., On the complex volume of hyperbolic knots, J. Knot Theory Ramifications 20 (2011) 955–976.

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