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Ancestral appendage regeneration: Distinct stem-like cell populations facilitate functional regeneration in the Cladonema medusa tentacle

Fujita, Sosuke 東北大学

2023.03.24

概要

クラゲは、⽇本最古の古典である古事記に「久羅下」と記載されるほど古くから⼈類に認
知され、近年では、海をふわふわと⾃由気ままに漂い、⾒ていると癒される⽔族館の⼈気者
として脚光を浴びている(三宅 and Lindsay 2013)。しかし、その⽣態や分類、進化などを含
む真の正体を知っている⼈はそう多くないだろう。クラゲは、90%以上が⽔分でできており、
多くの種が浮遊⽣活を⾏い、プランクトンに分類される(三宅 and Lindsay 2013)。クラゲ
(Jellyfish) に は 、 ミ ズ ク ラ ゲ や エ チ ゼ ン ク ラ ゲ な ど に 代 表 さ れ る 刺 胞 動 物 の ク ラ ゲ
(Medusa)と、クシクラゲに代表される有櫛動物のクラゲ (Comb jellies)が含まれているが、
これら2つの動物⾨は別々の進化を辿っており、形態や⽣態的特徴が全く異なるため、クラ
ゲという⾔葉は注意して使う必要がある(峯⽔ et al., 2015)。刺胞動物のクラゲは、刺胞と
いう毒針を持ち、雌雄異体であり、ほとんどの種において、ポリプという固着性世代がある
⼀⽅で、有櫛動物のクラゲは、粘着性の膠胞(こうほう)を持ち、雌雄同体であり、ポリプ世
代を持たない。以下、⻑い⽣物の歴史の中で多種多様に進化することで繁栄し、海だけでな
く湖や池などの淡⽔域にも⽣息する刺胞動物のクラゲに注⽬する。
最古の⽣物である原核⽣物が誕⽣したのが 35 億年前、そして真核⽣物が 19 億年前に誕⽣
したとされている。クラゲ類は、約6億年前である原⽣代エディアカラ期の後期に誕⽣した
とされ、カナダのバージェス⽣物群や中国の澄江⽣物群の化⽯から、カンブリア紀以降に爆
発的に繁栄したことが推測されている(峯⽔ et al., 2015)。刺胞動物のクラゲは、ヒドロ⾍
綱(Hydrozoa)、鉢⾍綱(Scyphozoa)、箱⾍綱(Cubozoa)、⼗⽂字クラゲ綱(Staurozoa)の4つ
のクラスに分けられる(三宅 and Lindsay 2013)。化⽯の形態的特徴から、カンブリア紀の
時点で、すでにヒドロ⾍綱、鉢⾍綱、箱⾍綱のクラゲが存在したとされている(リサ=アン・
ガーシュウィン 2017)。クラゲは、現存する動物の中でも最も原始的な動物の1つであると
ともに、神経や筋⾁といった分化した細胞を初めて獲得した動物の1つであることから、進
化的に重要な系統的ポジションに位置する。
クラゲは、⻑い⽣物史の中で多様な環境に適応し、⽣態系の中でも様々な独⾃の役割を担
っているため、海洋⽣態系を⽀える重要な役者である。クラゲは基本的に雑⾷性で、植物プ
ランクトンや動物プランクトンだけでなく、⿂類や他のクラゲを捕⾷する種も存在する。⼀
⽅で、クラゲは他の動物の餌として、カワハギ科やサバ科、マンボウ科などの少なくとも
100 種以上の⿂類やウミガメの捕⾷対象となっている(Masuda et al., 2008; Pauly et al.,
2009)。実際、クラゲにはアラキドン酸などの⾼度不飽和脂肪酸やタウリンなどの栄養素が
オキアミと同程度含まれており、クラゲを⾷べた⿂類の活動性と反射反応性が向上するこ
とが報告されている(Miyajima et al., 2011; Miyajima-Taga et al., 2018)。また、⼀部の有櫛
動物のクシクラゲであるフウセンクラゲモドキ(Haeckelia rubra)にも捕⾷され、⾷べたクラ
ゲの刺胞を⾃分の触⼿に充填し、捕⾷や防衛に使⽤する、盗刺胞というクラゲ⾷に依存した
性質をもつユニークな動物も存在する。 ...

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