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大学・研究所にある論文を検索できる 「腹部大動脈瘤開腹手術への応用を目的とした蛍光ペプチダーゼプローブライブラリーを用いた正常血管の客観的評価方法」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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腹部大動脈瘤開腹手術への応用を目的とした蛍光ペプチダーゼプローブライブラリーを用いた正常血管の客観的評価方法

瀬尾, 明彦 東京大学 DOI:10.15083/0002006198

2023.03.24

概要

[課程-2]
審査の結果の要旨
氏名 瀬尾 明彦
本研究は腹部大動脈瘤開腹手術への応用を目的とした蛍光ペプチダーゼプローブ・ライ
ブラリーを用いた正常血管の客観的評価方法について、第 1 章では腹部大動脈瘤手術にお
ける蛍光プローブ・ライブラリ―を用いたスクリーニング、第 2 章では Methionine
hydroxymethyl rhodamine green(HMRG)のターゲット酵素を解析したものであり、下記の
結果を得ている。
1. 第 1 章において、腹部大動脈瘤開腹手術で得た吻合部動脈(非拡張部動脈)標本と 383
種類に及ぶ蛍光プローブ・ライブラリーを使用して、非拡張部動脈の性状を評価出来
るプローブを見つけ出すべく 3 段階に分けたスクリーニングを行った。このスクリー
ニング方法は、第 1 段階が非拡張部動脈標本の Lysate 化によるスクリーニング、第 2
段階がマイクロパターニングデバイスを使用した非拡張部動脈標本上でのスクリーニ
ング、第 3 段階が大動脈瘤壁と非拡張部動脈の蛍光反応の比較となる。この一連のス
クリーニング方法は、血管疾患のみならず、他の臓器評価にも適応可能な普遍性のあ
るスクリーニング方法であると考えられた。
2. 第1章において、上記のスクリーング方法を用いることで非拡張部動脈の血管性状を
評価するプローブとして Methionine-HMRG(Met-HMRG)が有用であると示唆され
た。
3. 第 2 章において、Methionine-HMRG(Met-HMRG)のターゲット酵素を Diced
Electrophoresis Gel 法(DEG 法)による質量分析を行ったところ、Puromycin
sensitive aminopeptidase と Bleomycin hydrolase が候補として挙げられた。
4. 第 2 章において、western blotting 法及び免疫染色法を用いて非拡張部動脈壁標本にお
けるターゲット酵素の発現と局在を確認した。western blotting 法の結果は、
Puromycin sensitive aminopeptidase 及び Bleomycin hydrolase の発現を認め、免疫染色法
では Bleomycin hydrolase の発現を標本内で確認する事が出来なかったが、Puromycin
sensitive aminopeptidase では非拡張部動脈壁標本の内膜で限局的に発現している事が明
らかになった。
以上、本論文は第 1 章において非拡張部動脈壁の血管性状を評価する蛍光プローブとし

て Methionine-HMRG(Met-HMRG)が有用であること、また第 2 章において
Methionine-HMRG(Met-HMRG)のターゲット酵素は Puromycin sensitive
aminopeptidase と Bleomycin hydrolase であることを初めて示した。本研究は腹部大動
脈瘤の正常血管を客観的に評価する研究に新たな知見を与えるものであると考えられる。
よって本論文は博士(医学)の学位請求論文として合格と認められる。

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