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大学・研究所にある論文を検索できる 「第84回日本皮膚科学会東部支部学術大会開催報告書」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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第84回日本皮膚科学会東部支部学術大会開催報告書

山梨大学

2021

概要

令和2年8月22,23日に第84回日本皮膚科学会東部支部学術大会を開催致しましたので報告いたします。COVID-19が依然猛威をふるう中,本学会は日本皮膚科学会の4つの支部会の先陣を切って,完全WEB方式での開催となりました。当初は主会場である甲府市の記念日ホテルに全国各地からご高名な先生方をお招きして,臨床的にも科学的にも活発な議論の場を提供すべく準備を進めてまいりました。我々学会事務局が本会の開催方式を完全WEBにするとの決定を発表したのは,本年5月21日のことでした。当時は政府の発令した緊急事態宣言が奏功し,第1波が収束を迎える頃であり,実際5月25日に緊急事態宣言は解除されています。その様な中でのWEB開催への変更は,科内でも多くの異論が交わされました。しかしながら,第2波襲来のめどが立たない中で,参加者の感染への安全を最優先に熟慮した結果,断腸の思いではありましたが,早期に開催方式の変更の発表にいたりました。

本会のテーマは「新時代の皮膚科学」でした。皮膚科領域でも,生物学的製剤や低分子阻害薬による分子標的療法が次々と導入され,尋常性乾癬,アトピー性皮膚炎や慢性じんましん,悪性黒色腫,感染症などの多くの疾患において目覚ましい治療成績の向上がみられます。一方このような治療技術の進歩は,病態の解明にも大きく貢献し,それらを駆使して治療を行う臨床医においても,疾患に対するより深い理解が必要とされる時代になりました。シンポジウムではアレルギー疾患や自己免疫疾患の最新情報を,皮膚科に限らず幅広い領域の演者の皆様からご講演をいただきました。本学免疫学教室の中尾篤人教授には,なぜ喘息やじんましんなどのアレルギー疾患は夜間から朝方にかけて増悪するのか?という素朴な疑問を概日リズムによる免疫反応の制御,という視点からご講演いただきました。

本会のハイライトは国立国際医療研究センター研究所長の満屋裕明教授と本学学長の島田眞路先生による,COVID-19に関する2つのライブ配信によるご講演でした。初のAIDS治療薬を発見し,現在も抗HIV治療薬開発で世界を牽引する満屋教授の特別講演は「ウイルス感染症との戦い:HIVから新型コロナウイルスへ」との題目でした。新型コロナウイルスに対する新規治療薬の開発に関する,最新の研究結果をご紹介いただきました。SARS-CoV-2を「間違いなく根絶できる。」(抄録より)との強い信念に基づくご講演は,我々を大いに奮い立たせ,強い感銘を与えてくださるものでした。島田学長は緊急企画と称し,「新型コロナCOVID-19の猛威─日本の奇跡は本当か─」という題目でのご講演でした。様々なデータをもとに新型コロナウイルスに対する日本の現状を,俯瞰的かつ客観的立ち位置から解説して頂きました。「新型コロナの制御」という今もっとも関心の高い分野の,基礎と臨床のデータに基づいた2つの講演は,両者を補完しあい,このウイルスとの戦いの現在地を明示する,非常に意義深いものでありました。この様な講演を企画できたのは,開講以来科学に立脚した臨床を絶えず追求し,実践してきた本教室だからこそと自負するものであります。

冒頭にも述べました通り,本会は日本皮膚科学会の支部会としては初の完全WEB方式による学術大会でありました。様々な不安が募る中,幸いにも1210名の方々にご参加頂き,大きな問題もなく盛会のうちに終了することが出来ました。本会の準備に尽力してくれた講座および運営事務局のスタッフ,並びにご支援をいただきました山梨大学医学会に深謝申し上げます。

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