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大学・研究所にある論文を検索できる 「Amphirionin-2の全合成」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Amphirionin-2の全合成

加藤 将太 中央大学

2022.07.12

概要

Amphirionin-2 (Figure 1)は沖縄県西表島近海の海底砂泥より分離した海洋渦鞭毛藻Amphidinium 種 KCA09051 株から単離・構造決定された天然物である 1。本天然物は特徴的な 2つのヘキサヒドロフロ[3,2-b]フラン骨格を有する。また、ヒト結腸癌 Caco-2 細胞およびヒト肺腺癌 A549 細胞に選択的で強い増殖抑制活性を示し、その活性発現機構にも興味が持たれる。

しかし、本天然物は 2 つのヘキサヒドロフロ[3,2-b]フラン骨格が共役ジエンを介して連結しているため、C12/C18 の相対配置が未決定のままである。

本研究では提出構造式 1, 2 およびそのジアステレオマー16, 17 の全合成をそれぞれ初めて達成した。本全合成の特色は、分子内ラジカル環化反応によるすべてのテトラヒドロフラン環の立体選択的構築および全合成終盤での Stille型反応によるフラグメント連結である。

参考文献

(1) Tsuda, M. et al. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2015, 25, 635‒638.

(2) Inoki, S.; Mukaiyama, T. Chem. Lett. 1990, 67‒70.

(3) Hartung, J. et al. J. Am. Chem. Soc. 2009, 131, 12918‒12920.

(4) Liebeskind, S. L.; Allred, D. G. J. Am. Chem. Soc. 1996, 118, 2748‒2749.

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