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大学・研究所にある論文を検索できる 「Evaluating the impact of point-of-care ultrasonography on patients with suspected acute heart failure or chronic obstructive pulmonary disease exacerbation in the emergency department: A prospective observational study」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Evaluating the impact of point-of-care ultrasonography on patients with suspected acute heart failure or chronic obstructive pulmonary disease exacerbation in the emergency department: A prospective observational study

中尾, 俊一郎 大阪大学

2021.04.30

概要

〔目 的(Purpose)〕
呼吸苦を訴える高齢患者では、救急外来において急性心不全と慢性閉塞性肺疾患(COPD)の鑑別が困難な場合がある。本研究の目的は、急性心不全または慢性閉塞性肺疾患急性増悪が疑われた救急患者に対する肺超音波検査の臨床的有用性を明らかにすることである。

〔方法ならびに成績(Methods/Results)〕
2017年3月から9月の間にオタワ病院(The Ottawa Hospital, Canada)の救急外来において、1:3の頻度マッチングと診療録レビューを用いて、前向きに患者収集するコホート研究を実施した。呼吸苦または咳嗽を主訴に救急外来に来院した50歳以上の患者で、救急医により急性心不全による呼吸苦もしくは慢性閉塞性肺疾患の急性増悪による呼吸苦と暫定診断された患者を対象とした。ST上昇型心筋梗塞と診断された患者や、肺超音波検査の対象とならない既知の肺線維症、進行肺癌、肺切除術後、気胸後の患者は除外した。主要評価項目は救急外来滞在時間とした。副次評価項目は、来院から方針決定までの時間、来院から治療薬投与までの時間、および有害事象として間違った投薬、7日以内の再受診、救急外来での誤診断の発生割合とした。患者情報は、診療録から収集した。これらの評価項目を、肺超音波検査を施行した群と施行しなかった群に分けて比較した。時間に関する解析は、肺超音波検査の施行を時間依存変数として、Kaplan-Meier分析とCox回帰分析を用いてイベント発生までの時間を分析し、発生割合に関する解析は、ロジスティック回帰分析を用いて行った。

肺超音波検査を施行した群は81例、肺超音波検査を施行しなかった群は243例が解析対象となった。救急外来滞在時間、来院から方針決定までの時間は、肺超音波検査の施行の有無による統計学的有意差は認めなかった。しかし、肺超音波検査を施行した群では施行しなかった群と比較し、来院から治療薬投与までの時間は早かった(調整ハザード比1.50[95%信頼区間1.05-2.15]、中央値の差31分)。有害事象の発生割合は、両群で統計学的有意差は認めなかった。

〔総 括(Conclusion)〕
本研究では、急性心不全または慢性閉塞性肺疾患急性増悪が疑われた高齢患者に対して、肺超音波検査の施行により、救急外来滞在時間と来院から方針決定までの時間、有害事象には差はなかったが、より迅速な治療薬投与と関連していた。救急外来で急性心不全または慢性閉塞性肺疾患急性増悪が疑われた患者では、肺超音波検査は診療の質を改善する可能性がある。

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