5)伊良波理絵,嘉手苅英子:病棟看護師が同僚の看護実践から看護職者としての認識や行
動に影響を受けた過程の特徴,沖縄県立看護大学紀要第 14 号,p.71-80,2013.
表1. 「認識の変化」に関するカテゴリー分類
コード
実践できそうな機会はあったが患者家族の状況を考え実践しなかった
サブカテゴリー
カテゴリー
機会はあったが状況から
実践を見送った
語りの内容を覚えているが機会がなく実践できなかった。機会があれば実践していたと思う
機会は少ないが、語りの内容を実践できそうな場面は浮かぶため今後応用して実践したいと思う
語りの内容が印象に残っているため、機会があれば今後工夫して実践したいと思う
機会があれば実践したい
と思う
他者の語りを聞いて患者さんに活かそうと意識できていると思う
語る会の翌日から意識したことが今も自然にできるようになり、意識が定着したと感じる
語る会で話したことが普段の看護の中に活かせていると感じる
意識が定着したと感じる
語る会の直後はもちろん1ヶ月後も意識できていると思う
1ヶ月間継続して意識
できていた
より家族への声かけが大切だと学んでから、実践するにあたり意識している
もともと最期をどう過ごしたいか意識して聞くようにしていたが、語る会で更にその意識が深まった
語りを聞いて新しく看護としてやっていきたいという考え方ができ、その考えが1ヶ月後も継続している
看護ケアに対する意識が
更に深まった
今日、明日からできそうな小さなことなら忘れずにできるし、自分の中で考え方を発展させられると思う
気持ちを引き出すのが難しいと感じる患者もいるが、IC後の反応を確認する姿勢がとても大事だと思ったため、対応
が難しそうな相手でも気持ちを引き出すコミュニケーションスキルを身につけたいと思った
印象深かった語りの内容を気にかけていたが、機会がなく実践にはつながらなかったように思う
語る会のような場面にあまり遭遇せず、実践に至った感覚がない
意識していたが実践には
つながらなかった
語りの内容を実践できそうな患者はいたが、受け持つ機会がなく実践できなかった
語る会で他者に自分の考え方を認められ、否定的だった考え方を肯定的に考えられるように変わった
語る会の後、看護に対する自分の考え方をだいぶ肯定的に考えられるようになった
自分を肯定できるように
なった
自己肯定感が上がっ
他者の考え方や意見を知り、1ヶ月の中でも少しずつ自分の看護を改善したりより良くすることができた
自己課題を発見した
自分の看護の改善点を見出すことができ良かったと思う
先輩の話の聞き方や聞くタイミングを学ぼうとするように変わった
よりよい看護を目指す
姿勢が生まれた
他者から学ぼうとする意識
が生まれた
語る会で話した時は意識していきたいと思ったが忘れてしまった
ここ1ヶ月たったので忘れてしまった
長い間活かす機会がないと、忘れたくなくても忘れてしまうと思った
語る会の時はすごく刺激を受けたがすぐに実践できないと忘れがちになる
意識は時間経過と共に薄
れた
語る会の直後は話の内容や気にかけたい意識があったが時間経過と共に記憶が薄れていくと思う
機会がなかったというより忘れてしまったことの方が多い気がする
語る会後2週間程は良かった内容を割と覚えていたが、1ヶ月経つとあまり思い出さなくなる
意識は時間経過と共
に薄れた
私が忘れてしまっているだけだと思う
単に忘れてしまった
機会はあったかもしれないが覚えていない
仕事中に自分に余裕がなくて忘れてしまっていたと思う
心がけていても日常業務に追われるといつの間にか記憶が消えてしまうと思った
日常業務に追われ忘れて
しまった
6人だと語りの内容が多く、全ての語りを覚えていられないと感じる
語りの人数が多いと、印象に残った話しか抜粋されて残らないが、少ない人数で語れば覚えている感じがする
記憶に残りづらかった
1回の語る会では記憶に残すのが難しいと感じる
印象に残った内容以外のことは変わっていない感じがする
変化がなかった
語られた内容の一部については以前から気にかけていたことだったため、元の意識のまま改善した気はしない
表2. 「実践の変化」に関するカテゴリー分類
コード
カテゴリー
家族に会ったときに、家族が患者さんに対して心配している面がないか意識して聞くようになったと思う
機会があり意識して家族を含めた意見が聞けた
語る前よりも、家族が患者に言えずに困っていることはないか等意識して聞くことを心がけるようになったと思う。
患者、家族に、病院の療養生活が自宅と違うことも考えて、最期どう迎えたいかについて以前より話を意識して聞くようになった
より患者、家族の気持ちに配慮
して話が聞けるようになった
本人だけではなく面会に来た家族への体調の配慮や、終末期で亡くなることがわかっているうえでの転院のIC後の家族の受け止
めを確認した。
患者本人と家族の状態を確認するようにして、今までより少しでも家族の思いを聞けるようになったと思う。
語る会や普段の退院支援カンファレンスを通して、患者さんはもちろん家族の意見も聞いていこうと意識があり、家族の話を聞くこと
ができた。
終末期の患者に対し今後どう過ごたいか、家に帰ってどう過ごしたいか、何が一番困っているかを話すことができた
BSCでDNARもとれている患者に対して今後の療養先や最期どう過ごしたいかについて入院時から意識して聞くことができた
患者さんや家族から答えが返ってこなかったり話が逸れていってしまったこともあったが、最期をどう過ごしたいかを前よりは意識し
て聞くようになった
終末期の過ごし方に対する考え
を早期から意識して聞けるように
なった
語る会から、IC後に患者と家族だけが話す時間を設けることが大事だと思い、実践できた。
語る会翌日に機会があり、意識的に実践した。IC後に患者、家族2人だけの時間をつくり、落ち着いて話し合える場の設定ができ
た。
IC後に患者と家族だけで話せる
場を設けるようになった
ICのあとに家族だけの時間をつくることが必要だと学んだので、患者と家族が話せるように時間をおいてからICの内容について確
認の声かけをするようにした。
語る会で自分が受けた助言から終末期の患者さんの最善のケアについて考えて活かせた
語る会で学んだことを活かし患者さんの希望を優先し、一番過ごしやすい環境を調整できた
家族が嫌な気持ちにならないようにという視点で患者のベッドサイドの環境整備を行うようになった。
より患者、家族目線に配慮した
ケアを考え実践するようになった
家族が嫌な気持ちにならないように生活環境を整えようという意識が芽生え、習慣付いたと思う
患者の状態だけでなく環境整備の重要性に気づき、意識して行えるようになった
語る会で今まで以上に口腔ケアの必要性に気づき、忙しくても自分の勤務帯で口腔ケアを欠かさず行うようになった
ケアの必要性を再認識しケアの
時間を確保するようになった
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