Knörr格子とテンサー積について (有限群のコホモロジー論とその周辺)
概要
15
Knorr格 子 と テ ン サ ー 積 に つ い て
名古屋市立大学河田成人
S
h
i
g
e
t
oKawata
NagoyaC
i
t
yU
n
i
v
e
r
s
i
t
y
Gは有限群とし,(K,0
,k
)を p
-モジュラー系 (
pは素数)とする.すなわち, K は乗法
r
0をもつ vの付値環
付値 uを備えた標数 0の完備離散付値体であり、 0 は極大イデアル 7
で
, k=0/1rOは標数 pの 0 の剰余体とする.ここでは, Kは代数的閉体と仮定し, R で
0 または K を表すものとする. RGー格子 (RG—表現加群)といえば, R- 加群として自由な有
限生成右 RG-加群を意昧する.有限群の表現論にまつわる基本的な用語等については [
N
T
]
を参照する.
l
m
o
s
ts
p
l
i
ts
e
q
u
e
n
c
eとの関わりを通して
ここでは, Knorr格子のテンサー積について, a
考察したい.
1 準備
群環 R G上の表現加群の短完全列
“:0→ N → M
ム L→ O
がa
l
m
o
s
ts
p
l
i
ts
e
q
u
e
n
c
eであるとは,次の 3条件を満たすときをいう:
(
l
) L と N は直既約である.
(
2
) d は分裂列ではない.
(
3
) 任意の分裂全射でない準同型写像 g:X→Lに対し
ある準同型写像 h:X→M が存在して g=Johが成り立つ.
h 0
M
>
------* L
f
16
射影的でない直既約 RG-表現加群 Lで終わる a
l
m
o
s
ts
p
l
i
ts
e
q
u
e
n
c
eは一意的に存在する
(
[
A
R
]
,[
R
S
]
) が,それを
d(L):
0---+TL→ m(L)---+L---+0
と書く. A
u
s
l
a
n
d
e
r
R
e
i
t
e
nt
r
a
n
s
l
a
t
i
o
nTについて, R = Oのときは T=
n(Helleroperator)
であり, R=kのときは T=炉であることが知られている.
加群 RGの a
l
m
o
s
ts
p
l
i
ts
e
q
u
e
n
c
ed(R
り
:
自明な RG-
0→ TRG+
m
(
R
G
)
+RG+
0
と直既約 RG
表 現 加 群 Lのテンサー積 L@d(R
叫
:
一 一
0
一
L@m(R
』 -L@Re=L
L⑳ TRe
0
について, A
u
s
l
a
n
d
e
r
C
a
r
l
s
o
nと B
e
n
s
o
n
C
a
r
l
s
o
nは次の定理を示した.
.
l
(
[
A
C
,Theorem3
.
6
]
,[
B
C
,P
r
o
p
o
s
i
t
i
o
n2
.
1
5
]
)
.
定理 1
L⑧ “(Re)について次が成り
立っ.
(
l
)Lの階数が pで割り切れれば, LR“(RG)は分裂する.
(
2
)Lの階数が pで割り切れないとする. L@ TRG竺 T
L
E
f
J
I(
Iはある入射加群)のとき,
―
L Rバ枷)は次のように “(L)と分裂列の直和の形となる:
d(L):0 +TL
E
f
J
分裂列:
m(L) +L +0
E
f
J
I =I
さらに,次の定理も示されている.
定理 1
.
2
(
[
A
C
,C
o
r
o
l
l
a
r
y4
.
7
]
,[
B
C
,Theorem2
.
1
]
.
)
直既約な RG
表現加群 L
,X につ
いて
RaIL@X* ¢ =⇒ p
〖 rank社かつ X 竺 L.
この場合, L@L*の直既約分解において RGは重複度 lで現れる.
c
o
t
tRG-表現加群の a
l
m
o
s
ts
p
l
i
ts
e
q
u
e
n
c
eと RG-表現加群のテンサー積
この報告では, S
norr格子のテンサー積と S
c
o
t
t表現加群との関係に
について考察し、その結果を応用して K
norr格子の場合を考えていく.
ついて言及したい.特に,上述した定理に関連して, Lが K
17
2 S
c
o
t
t加群の Almosts
p
l
i
tsequenceとテンサー積
Q を G の p—部分群とする. kQ や:= kQ 叡QkG (置換加群)の直規約分解における直既
約因子百 (
Q
)で,「知が百(
Q
)の S
o
c心(
Q
))の直既約因子として現れる」ものが一意的に存
在する.この S
(Q)を Q をヴァーテックスに持つ S
c
o
t
tkG-加 群 と 呼 ぶ
K上の置換加群の匝和因子は, 0上の置換加群の置和因子に一意的に持ち上げ可能である.
特 に 叩 ↑Gの直既約因子で S
(Q)の持ち上げとなっているものを S(Q)と書き Q をヴァー
テックスに持つ S
c
o
t
tOG-加群と呼ぶ:
S(Q)/1rS(Q)~S(Q)
Pが S
y
l
o
wp部分群のときには, S(P)=k
c
, S(P)=Oc (自明な加群)である.
S
c
(
Q
)で
, Q をヴァーテックスに持つ S
c
o
t
tRG
表現加群を表すことにする.
S
c
(
Q
)=
注意 2
.
1
.
{
:
;
:
;;
[
口
:
直既約 RG表現加群 V が Q射影的であるとき, V は Sc(Q)@V の直既約
因子として現れる.
証明
まず, Qが Gの正規部分群の場合を考える. S
c
(
Q
)に Qは自明に作用するので,短
完全列 0→QRG→S
c
(
Q
)→釦→ 0を Qに制限すれば分裂する.特に, 0→ORGRV→
ロ
S
c
(
Q
)RV →RcRV=V→0は Q に制限すれば分裂する.一般の場合は, G
r
e
e
n対応を
考えれば良い.
B
e
n
s
o
n
C
a
r
l
s
o
nは S
c
o
t
t加群とテンサー積に関して次の命題を示した.
命題 2
.
2
(
[
B
C
,P
r
o
p
o
s
i
t
i
o
n2
.
4
]
.
)
直既約な RG表現加群 Lのヴァーテックスが Qであ
り
, Lの Q
s
o
u
r
c
eの階数が pで割り切れないとする.このとき, S
c
(
Q
)が L@L*の直既約
因子として現れる.
S
c
(
Q
)の a
l
m
o
s
ts
p
l
i
ts
e
q
u
e
n
c
e叫 S
c
(
Q
)
)とRG
表 現 加 群 V のテンサー積 VRd(Sc(Q)):
0→ VRTSc(Q)→ VRm(Sc(Q))
→ VRSc(Q)→ 0
について考える.注意 2
.
1から最終項 VRS
c
(
Q
)の直既約分解において V が直既約因子と
して現れるが,次が成り立つ.
18
命題 2
.
3
.
Q は Gの正規 p一部分郡であるとする. RG-表現加群 V が Q射影的であれば
V ⑳ 飢S
c
(
Q
)
)= t
f
f
(
V
)① 分 裂 列
ここで,び (
V
)は次のような形の (TVから始まり V で終わる)短完全列である:
0→ TV→
ヨ V'→ V → 0 (V'はある RG表現加群).
この節の残りで,命題 2
.
3の証明をする.まずモジュラー表現 (R=k
) の場合を考える.
Q が正規部分群なので, Q をヴァーテックスに持つ S
c
o
t
tkG-加群 S(Q)は k(G/Q)ー加群と
eadと QS(Q)の s
o
c
l
eは共に知である.
して杞の射影被覆である.そのため, S(Q)の h
s
:S(Q)→ S(Q)/Rad(S(Q))=柘を自然な全射とし,]: kc=Soc(DS(Q))→ Q5(Q)を
osEHomkcほ(
Q
)
,DS(Q)) とおくと次が成り立つ.
埋込とする.¢ =J
補題 2
.
4
.¢は a
l
m
o
s
tp
r
o
j
e
c
t
i
v
eであり, “(S(Q))は射影被覆 P
n
s
(
Q
)→ DS(Q) とのの
p
u
l
l
b
a
c
kとして構成される:
s
A(S(Q)):o+
炉 (
Q
)+m(S(
Q
)
)+
』
pull-back
0証明
s
(
Q
) +o
ト
Q芍 (
Q
)+ P⑯ (Q) -------+⑮ (Q) +0
.
のが射影的でないことを示す:実際, Q は G の正規 p部分群なので,百 (
Q
)↓Q
(
r
e
s
p
. ⑯( Q) 匂 ) は い く つ か の 切 (
r
e
s
p
.
n
幻)の直和である.よって
kQ-準同型写像
↓Q→ OS(Q)匂は射影的ではなく,従ってりは射影的ではない.
蜘 : S(Q)
Q
)の任意の kG-自己準同型写像で同型ではないとしよう. I
m
μ
<
;
;
;Rad(百(
Q
)
)=
μを百 (
K
e
r
¢ なので¢ 0 µは
0—写像となる.このことは¢が almost
p
r
o
j
e
c
t
i
v
eであることを意味
ロ
する.
注意 2
.
5
.
M を Q射影的 kG—加群とする. Q は G の正規 p- 部分群なので S(Q) ↓Q は
いくつかの知の直和であり, k
Q-準同型写像 s
l
Q
:S(Q)↓Q→ 灼 は 分 裂 す る . し た が っ て
kG-準同型写像 idM@s:M @S(Q)→ M @知は分裂して,次を得る:
idM◎ : M鐸 (
Q
)i
虹翌 M ⑳ 杞 = M i竺翠"JM@ ⑮ (Q).
短完全列 M@d(S(Q))は M R P
⑮ (
Q
)→ M @ ⑯(
Q
) と idM紅 に よ る p
u
l
l
b
a
c
kとして
“心(Q))は「 M で終わるような短完全列 0→ M” → M
’→M→O
構成されるので, M ⑳
(ここで M',M” はある k
G-加群)」と「ある分裂列」との直和であると分かる.
19
また, Q が正規部分群なので,百(
Q
)の s
o
c
l
eと n-1百(
Q
)の headは共に知である. t
:
o
c
(
S
(
Q
))→
n-1s(Q)→ n-1S(Q)/Rad(n-1S(Q))=知を自然な全射とし, I: 知 = S
5(Q)を埋込とする.({)=tO
fEHomkG(n-1S(Q),S(Q))とおくと次が成り立っ.
補題 2
.
6
.ゃは a
l
m
o
s
tp
r
o
j
e
c
t
i
v
eであり,“( n-1s(Q))は 5(Q)の射影被覆 P百(
Q
)とr
.
p
のp
u
l
l
b
a
c
kとして構成される.
注意 2
.
7
. W を Q射影的な kG-とする,如: kQ→ 百(
Q
)匂が分裂するので, kG-準
Q
)は分裂する.よって idw@'P:W @n-1百(
Q
)→
同型写像 idw@t:W @柘 → W R百(
w鐸
wRJZ1(n-1s(Q)) は
WRPs(Q)→ W 忍5
(
Q
)とidw@戸の p
u
l
l
b
a
c
kとして構成されるので, wRJ
Z
1
(
n
1
s
(
Q
)
)
(
Q
)の像は W@S(Q)の直和因子 W R柘に一致する.今,
は「 Q Wで始まるような短完全列 0→ N W→ W'→ W
” → O (ここで W',W” はある kG加群)」と「ある分裂列」の直和と分かる.
注意 2
.
8
.(
1
)短完全列汐: 0→ A-4B→ C → 0と直和分解 A =A1① A2について,
次の条件(i
)と (
i
i
)は同値である.
(
i
)A2はびから “
s
p
l
i
t
’
'する:すなわち, B=B1① 恥 (
A
2竺恥)と直和分解されて
O→ ふ → B1→ C→ 0
)① (
0→ A2→ 恥 → 0→ 0
)
.
な:= (
(
i
i
) ある r
_
p
:
B→ A2が存在してゃ O J
I
A
2=i
d
A
2かつ f
(
A
1
)C Ker<
p
.
(
2
)短完全列汐: 0→ A → B 』 パ フ → 0と直和分解 C= C1① ら に つ い て , 次 の 条 件
(
i
i
i
)と (
i
v
)は同値である.
(
i
i
i
)ら は ぶ か ら ‘
‘
s
p
l
i
t
" する:すなわち, B=B1① 恥 (
B
2竺 C
2
) と直和分解されて
g:
=(
0→ A → B1→ C1→ 0
)E
B(
0→ 0→ B2→ C2→ 0
)
.
(
i
v
) あるゅ: C2→ B が存在して go心= i
d
c
2
.
(
3
)ぷ
: 0→ A → B → C → 0と直和分解 A=A1① A
2
,C = C直 Q について, A2が
汐から s
p
l
i
tし , 一 方 で ら が 汐 か ら s
p
l
i
tするとする.このとき, A2と ら は 汐 か ら 同 時 に
s
p
l
i
tする.
証明
(
1
)(
i
i
)
=
=
=
=
}
(
i
)B1=Kerc
p
,B2=f
(
A
2
)とおけば良い.
(
2
)(
i
v
)⇒ (
i
i
i
)B1=g―1
(
C
1
)
,B2=Im心とおけば良い.
(
3
) まず A2を s
p
l
i
to
u
tしてから,心: C2→ B → B/A2を考えれば良い.
ロ
20
注意 2
.
5
,2
.
7および 2
.
8から次が言える:
補題 2
.
9
.Q は G の正規 p-部分群であるとする.もし kG-加群 M が
Q射影的であれ
ば
, MR“(5(Q))は分裂列と次のような(炉 M から始まり M で終わるような)短完全列
0→ 炉 M → M
’ → M → 0 (ここで M'はある kG-加群)との直和である.
次に,整数表現 (R=O) の場合を考える. Qが G の正規部分群であるという仮定を続
ける. Q は S(Q)に自明に作用していることに注意する。 S(Q)は O(G/Q)ー表現加群とみな
:S(Q)→ 0Gで あ り ひ 入 射 包 絡 i:0G→ S(Q)でもある.
したときには 0Gの射影被覆 s
p=io1r―1
1
Q
l
i
d
o
aosEEndoa(S(Q))とおくと,次が成り立つ.
補題 2
.
l
O
(
[
K
l
,Lemma2
.
3
]
)
. pは a
l
m
o
s
tp
r
o
j
e
c
t
i
v
eである特に, a
l
m
o
s
ts
p
l
i
ts
e
q
u
e
n
c
e
d(S(Q))は射影被覆 P
s
(
Q
)→ S(Q)と pの p
u
l
l
b
a
c
kとして構成される:
A(S(Q)):0 +DS(Q) +m(S(Q)) + S(Q) +0
。
一
』
p
u
l
l
b
a
c
k
』
P
HS(Q) + P
s
(
Q
) + S(Q) +0
.
Lを Q射 影 的 な O G
表 現 加 群 と す る 制 限 S(Q)い は OQのいくつかの直和であり (Qが自
i
Q
:S(Q)↓Q→ OQは OQ-分裂全射なので,
明に作用しており)制限された OQ-準同型写像 s
id£@s
: L @S(Q)→ L@叩 = L は OG-分裂全射であると分かるまた,制限された OQ準同型写像 i
l
Q
:OQ → S(Q) 匂は OQ—分裂単射であるので, idL@i: L@Oa→ L @S(Q)
は OG—分裂単射である.従って, idL@P は次のように分解される:
i
d尋 p: L@S(Q) i疇
s
L @叩 = L :宣idL L=L@Oa i鱈
i L@S(Q).
L⑧ “(S(Q))は L@Ps(Q)→ L@S(Q) と idL@Pの ap
u
l
l
b
a
c
kとして構成されるので,
次の主張が成り立つ.
補題 2
.
1
1
.
Q は G の正規 p—部分群であるとし,
OG- 表現加群 L は Q射影的であると
する.このとき, L@JZl(S(Q))は分裂列と短完全列びとの直和となる:ここでぷは,射影
21
被覆 PL→L と 7f-1I
Q
l
i
山のp
u
l
l
b
a
c
kL
'として構成された短完全列である:
ぷ: O
〉
Q L )L ' )L )
0
一
。 一一一
↓
p
u
l
l
b
a
c
k
OL
3
1r-11QlidL
L
0
.
ロ
命題 2
.
3の証明
PL
』
補題 2
.
9と 2
.
1
1から主張が従う.
Almosts
p
l
i
tsequences とテンサー積
.
3の結果を踏まえて,少し一般的に次のような設定を考えてみたい.
この節では,命題 2
直既約 RG
表現加群 U
,V
, W と “(U):0+rU+m(U)~ U +0が次の条件
(*)を満たすとする:
(
*
) V ⑳ “(U)= 忍 (W)④ 分 裂 列
ただし t
'(W)は次のような形の (TWから始まり W で終わる)短完全列である:
0→ T W→
ヨ W’
→
W
→
0 (
V
'はある RG
表視加群).
上記の設定のもとで、次の可換図式
HomRc(W, V@m(U))
~竺~ HomRc(W, V @U)
I
I
HomRc(W@V
*
, m(U))
二~
HomRc(W@V
*
, U)
にまつわる A
u
s
l
a
n
d
e
r
C
a
rI
s
o
nの議論 [
A
C
,S
e
c
t
i
o
n
s3and4
]を活用すれば,次の命題が成
り立つことが分かる.
命題 3
.
l
(
[
K
2
,P
r
o
p
o
s
i
t
i
o
n2
.
4
]
)
.
U
,V
, W は直既約 RG
表現加群で,上の条件(*)を
満たすとする.このとき次は同値となる.
(
i
)ぷ(W)=d(W).
(
i
i
)W 1
8
1V*の直既約分解において, U が重複度 1で現れる.
Q (#{恥})を Gの p
s
u
b
g
r
o
u
pとし, N =N瓜Q)とおく.
対応とする.
fを (G,Q,N)に関する
Green
22
補題 3
.
2
. 直既約 RG-表現加群 U
,V
,W は Q をヴァーテックスにもつとする.また,こ
U
,J
V
, JWが上の条件(*)を満たすとする.すなわち JVRJ
Z
l
(
J
U
)
れらの Green対応子 J
は分裂列列と次の形の短完全列との直和となっているとする:
ぷ
: 0→TJW→B →J W→0 (Bはある R N
表現加群).
i
)
,(
i
i
)は同値である.
このとき,次の (
(
i
)汐=“( JW).
(
i
i
) VRJ
Z
l
(
U
)= J
Z
l
(
W
)E
B(
as
p
l
i
ts
e
q
u
e
n
c
e
)
.
証明
Green対応から次の直和分解
V↓N=JV 〶(臼江)
(
各Y
tは (
Q
Y
inN)射 影 的 (
y
iEG¥N))
を得るが,“( JU)↓Q叩 w は分裂するので XR“(fU)は分裂列であることに注意する.
(
i
)⇒ (
i
i
):各 Y虚 “(JU)は分裂するので,( V↓NR“(fU)) や は “(W) と分裂列
の直和となる.“( JU)
や は “(U) と分裂列の直和であるので,( V↓N@d(JU))
↑G 竺
VR“(fU)↑G に注意すれば (
i
i
)が成り立つことが分かる.
(
i
i
)⇒ (
i
):(V⑭ “(U))詠は “(JW) とある Q
s
p
l
i
t短完全列ダとの直和となる一方
で,“( U
)詠 は “(JU) とある Q
s
p
l
i
ts
e
q
u
e
n
c
eの直和となることが知られているので,
V↓N⑭ “(U)詠 は ぶ と あ る Q
s
p
l
i
t短完全列クとの直和として書ける. V@d(U)の N
への制限を 2通りの方法で考えることで,“( JW)①ダ=汐①グを得る.ここでまず忍は
分裂しないことを主張しておく:実際,仮に汐が分裂すると仮定してみると(汐①グ)↓Q は分
裂することになるが,しかし “(JW)いは分裂しないので矛盾である.さて, V↓N@U
↓N
は (V⑭ “(U)
↓
)N (=ぷ①グ)の最終項であるので
V↓N@U↓N = Y① T
と直和分解できる.ただし,ぷは Y (
竺 JW)で終わり,クは T で終わるとする.一方で
V↓N⑳ U↓N = Z① S
と直和分解することもできる.ここで,“( JW)は Z (~JW) で終わり,グは S で終わる
とする.今,ゆ: J W→Y を同型ではない任意の R N
ー自己準同型写像とする. c
p
:J W二
→
YYY ⑤ T~Z ① S を考えて, 'Pl:
J W→Z と四: J W→S は c
p='Pl+'P2を満たす
P
lは同型ではないので,四は “(JW)の中間項を経由する. J Wは Q射影的
ものとする. '
で あ り グ は Q射影的なので,四はダの中間項を経由する.ゆえにゅはぶの中間項 B を経
由するので汐=“( JW)と分かる.
ロ
23
さらに, A
u
s
l
a
n
d
e
r
C
a
r
l
s
o
nの議論 [
A
C
,P
r
o
p
o
s
i
t
i
o
n2
.
4
]を利用すれば次の事実を得る.
U
,V
, W は直既約 RG
表現加群で次が成り立つと
命題 3
.
4
(
[
K
2
,P
r
o
p
o
s
i
t
i
o
n2
.
5
]
)
.
する:
V ⑳ “(U)=JZl(W) 〶分裂列.
このとき,直既約 RG-加群 X について
uIX@V*
•
x~w.
命題 3
.
1において U=Sc(Q),V = Wとおくと,次が言える.
命題 3
.
5
. 命題 2
.
3において,さらに次が同値となる:
(
i
) 汐(
V
)は a
l
m
o
s
ts
p
l
i
ts
e
q
u
e
n
c
eである.
(
i
i
) V @V*の直既約分解において Sc(Q)が重複度 1で現れる.
4
Knorr格子 (Virtuallyi
r
r
e
d
u
c
i
b
l
eOG—表現加群)とテンサー積
O G表 現 加 群 Lに対して, t
r
:End0(L)→0 をトレース写像とし
。
={fE AItrf= O}
A =Endoc(L), A
とお <.Knorrは O G
表現加群において, “
v
i
r
t
u
a
l
l
yi
r
r
e
d
u
c
i
b
l
e
"という概念を提唱した [
K
n
]
.
定 義 (Knorr)
OG
表 現 加 群 Lが v
i
r
t
u
a
l
l
yi
r
r
e
d
u
c
i
b
l
e (Kno
汀格子)とは
A
=
(
'
.
)•idL
①
。かつ
A
。 ...