リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

リケラボ 全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索するならリケラボ論文検索大学・研究所にある論文を検索できる

リケラボ 全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索するならリケラボ論文検索大学・研究所にある論文を検索できる

大学・研究所にある論文を検索できる 「13族元素含有有機金属錯体の特異な光学特性の機構解明」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

コピーが完了しました

URLをコピーしました

論文の公開元へ論文の公開元へ
書き出し

13族元素含有有機金属錯体の特異な光学特性の機構解明

伊藤, 峻一郎 京都大学

2023.03

概要

令和4年度

京都大学化学研究所 スーパーコンピュータシステム 利用報告書
13 族元素含有有機金属錯体の特異な光学特性の機構解明

Investigation of optical properties of organometallic complexes containing group 13 elements
京都大学 大学院地球環境学堂 地球親和技術学廊

伊藤 峻一郎

研究成果概要

本研究では、京都大学化学研究所スーパーコンピュータシステムを利用し、13 族元素を含
有する金属錯体の光学特性について、量子化学計算を用いた解析を行ってきた。当研究室
ではこれまでに、13 族元素であるホウ素やアルミニウム、ガリウムなどを中心元素とする種々の
錯体を合成し、それらの吸収・発光特性に関する評価を行ってきた。特に、ホウ素錯体を含有
する共役系高分子のフィルム状態における発光色が、溶媒蒸気アニーリングによって変化す
るという特徴的な現象を見出した。また、この現象が発現するかどうかが、高分子ユニットの連
結方法の規則性、すなわちレジオレギュラリティーの違いに依存することがわかった。今回、こ
の原因を調査するため、Gaussian 16 を用い、密度汎関数理論(DFT)計算並びに時間依存
DFT 計算を行って化合物の電子状態を評価した。
対象とする分子は Fig. 1 に示した高分子
であり、計算のためのモデルとして、3つの
繰り返しユニットからなる低分子に対して
DFT 計算を実施した。計算には、汎函数
および基底関数として B3LYP/6-31G(d,p)
を採用した。得られた最適化構造は、振動
計算によって対応するポテンシャルエネル
ギー曲面上の極小構造であることを確かめ
た。最適化構造に対して時間依存 DFT 計
算を行うことで、吸収・発光挙動の違いを
考察した。結果として、レジオシンメトリック

Fig. 1 Chemical structures of conjugated polymers

な構造(Fig. 1 下)に特徴的な head-to-

containing a boron diiminate complex. Top,

head–tail-to-tail という三連子構造が存在

regioregular;

すると、安定な励起状態が形成され、刺激

regiosymmetric.

middle,

regiorandom;

bottom,

応答性が失われることが示唆された。この
構造を持たないレジオレギュラーな高分子(Fig. 1 上)では鋭敏な応答性が得られたと結論づ
けた 1。
発表論文(謝辞あり)
1. Ito, S.; Fukuyama, M.; Tanaka, K.; Chujo, Y. Macromol. Chem. Phys. 2022, 223 (9),
2100504, DOI: 10.1002/macp.202100504. ...

全国の大学の
卒論・修論・学位論文

一発検索!

この論文の関連論文を見る