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大学・研究所にある論文を検索できる 「日本人集団におけるTNFAIP3の遺伝子多型と尋常性乾癬, 関節症性乾癬における関連解析 (第137回成医会総会一般演題)」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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日本人集団におけるTNFAIP3の遺伝子多型と尋常性乾癬, 関節症性乾癬における関連解析 (第137回成医会総会一般演題)

廣田, 朝光 百瀬, まみ 菊池, 荘太 梅澤, 慶紀 中川, 秀己 佐伯, 秀久 井上, なつき 玉利, 真由美 朝比奈, 昭彦 東京慈恵会医科大学

2020.11.15

概要

【背景】
 乾癬は環境要因と遺伝要因が複雑に関与する皮膚の慢性炎症疾患である.尋常性乾癬が最も頻度が高い病型であるが,そのおよそ10%で関節炎を合併する関節症性乾癬を発症することが知られている.NF-κB シグナルのネガティブフィードバックに関与するTNF alpha induced protein3 (TNFAIP3) は,尋常性乾癬においての関連がGenome-wide association study(GWAS)をはじめとして数多く報告されているが,関節症性乾癬との詳細な関連解析の報告は国内外を問わず限られている.

【目的】
 本研究は,尋常性乾癬,関節症性乾癬の発症及びその重症度とTNFAIP3 の遺伝子多型との関連について検討を行うことを目的とした.

【方法】
 計244名の乾癬患者(日本医科大学,東京慈恵会医科大学)の末梢血よりゲノムDNAの抽出を行った.NBDC(National Bioscience Database Center)より日本人934名のgenotypingdata を取得し,対照群として用いた.GWAScatalog において報告のあるTNFAIP3 の7遺伝子多型を関連解析の対象とした.乾癬の重症度はPASI(psoriasis area and severity index)score により評価した.

【結果】
 症例対照関連解析の結果,TNFAIP3 のイントロンに存在するrs610604,rs643177において,乾癬の発症との有意な関連を認めた(P value < 0.01).rs610604, rs643177は,尋常性乾癬に比べ関節症性乾癬の発症において,より強い関連をそれぞれ示した.また,乾癬患者の種々の臨床情報とこれらの遺伝子多型との関連,相関を検討したところ,rs610604のgenotype と尋常性乾癬の重症度(PASI score)と間に有意な相関を認めた.HaploRegv4.1によるin silico 解析の結果,関連の認められた遺伝子多型及びそれらと連鎖不平衡の強い遺伝子多型は,ヒストン修飾の情報,DNase I の感受性などから,様々な細胞,組織においてエンハンサーとして機能するゲノム領域内に存在することが示唆された.

【結論】
 本研究により日本人集団における尋常性乾癬,関節症性乾癬の疾患感受性,また,尋常性乾癬の重症度においてTNFAIP3の遺伝子多型との関連が示された.今後,より多くのサンプルにおける遺伝解析,及び機能的な解析は必要である.

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