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大学・研究所にある論文を検索できる 「弱型Burkholder不等式の成り立つ関数空間 (関数空間論とその周辺)」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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弱型Burkholder不等式の成り立つ関数空間 (関数空間論とその周辺)

菊池, 万里 京都大学

2023.05

概要

22
弱型 B
u
r
k
h
o
l
d
e
r不等式の成り立つ関数空間
富山大学学術研究部理学系
菊池万里

1 導入
本稿を通して

(
0
,:E,P)

を非原子的確率空間とする. E の部分 a—代数の広義増大列げ=(況n)nEZ+

:
J
'
=(訊砂 El
Fに対し
:
J
'
)で表し,一様可積分な f= U
n
)
n
E
Z
+EM の
て,びと Pに関するマルチンゲールの全体を M (
'
.
J
'
E
I
F
M
(
:
J
'
)
, Mu=u
'
.
J
'
E
F
M
U(のと置く.すなわち, M 及
全体を Muぽ)で表す.更に M = u
び Muは,それぞれ何らかのフィルトレーションに関するマルチンゲール及び一様可積分なマルチ
を Q のフィルトレーションと呼び,フィルトレーションの全体を l
Fで表す.

ンゲールの全体を表す.

L
1でノルム有界なマルチンゲールは概収束する.特に f=Un)E Mu
f= (
f
n
)は概収束する.本稿ではその概収束極限を f
O
Oで表す.
f=Un)E Mに対し,その極大関数 M f及び二次変分 Sfをそれぞれ
よく知られているように,

であれば,

o
o
71/2
Mf= s
u
p│
f
』, S f =[tun-fn-1戸
+f
t
]
n
E
Z
+
n=l
のように定義する.マルチンゲールの極大関数と二次変分は,いずれもマルチンゲール理論を展開す
る上で欠くことのできない概念であり,取り分け,それらに関するノルム不等式は,マルチンゲール
理論を支える骨格になっている.極大関数に関する不等式で最もよく知られたものは,
式であろう.

f=Un)EMuに対する

(
2つの)

Doobの不等

Doobの不等式は,

IIMJIIL, さ ~llfoollL,

‘‘j)
1
.2

1
‘、,'‘ 1

I
I
M
J
l
l
w
L
,:
;l
l
f
o
o
l
l
L
,
'

l
l
x
l
l
w
L
p:
=S
U
p入>〇入P
{
l
x
l>入} 1
/
p<00 であるような確率変
w
L
pは L
o
r
e
n
t
z空間 L
p
,
o
oと一致する.( 1
.
1
)はすべ
n)EMuとすべての pE[l,oo]に対して成立し,( 1
.
2
)はすべての f= Un)EMuと
ての f= U
すべての pE(
l
,
o
o
]に対して成立する.これらの不等式は, Doobがマルチンゲールの概念を嘩入し
た直後から知られていたのではないかと思われる.実際, D
oobの 1953年の著作 [
4
]にこれらの不等
u
r
k
h
o
l
d
e
rの不等式は
式が記載されている.他方,二次変分に関する B
のように記述される.但し,

W -ら



数 xの全体を表す.よく知られているように

I
I
S
f
l
l
w
L
pSC
p
l
l
f
o
o
l
l
L
P
'
c
;
1
I
I
S
J
I
I
L
p:
;l
l
f
o
o
l
l
L
p:
;C
p
l
l
S
f

│ら

(
1
.
3
)
(
1
.
4
)

23
f=Un)EMuとすべての pE [
1
,o
o
)に対して成立し,
f=(
i
n
)EMuとすべての pE(
1
,o
o
)に対して成立する.ここに Cpは pのみに

のように記述される.( 1
.
3
)はすべての

(
1
.
4
)はすべての

u
r
k
h
o
l
d
e
rのよく知られた
依存する(不等式ごとに値の異なり得る)定数である.これらの不等式は B
論文 [
2
]の中に述べられている.

.
1
)
上記の不等式が Lp以外の空間でも成立するか否かを調べることは極めて自然である.実際,( 1
と同様の不等式が成立する Banach関数空間(定義 2
.
1参照)の特徴付けは [
7
]で確立され,( 1
.
2
)と
同様の不等式が成立する Banach関数空間の特徴付けは [
5
]で確立されている.更に,( 1
.
4
)と同様の

6
]で確立されている.しかしながら (
1
.
3
)と同様
不等式が成立する Banach関数空間の特徴付けは [
の不等式が成立する Banach関数空間の特徴付けは,他の 3つの不等式と比較して難しく,長らく解

9
]
,[
1
0
]などがある.
決の糸口が見えない状況が続いた.尚,この問題と関連する研究結果として [
1
.
3
)と同様の不等式が成立する Banach関数空間の特徴付けについて議
本稿では,最近得られた (
論する.

2 定義と表記法
Q 上の殆ど至ることろ有限な値を取る確率変数(可測関数)の全体を L。で表す. xEL
。と入 EJ
R

に対し,例えば集合 {wEn:x(w)>入}を {x>入}のように略記する.また,集合 AEI:に対し,

A の指示関数をいで表す.
確率変数から成る線形位相空間 X, y に対し, X Y Yと書いて, X が Y に連続的に埋め込ま
れていることを表す. X, y が(準)ノルム空間であれば, X Y Yであることと, X c Yかつ

l
l
x恥::::: C

1吋x (
xEX)であるような定数 C>Oが存在することは同値である.
定義 2
.
1
.n上の確率変数(の同値類)から成る Banach空間 X は,次の条件を満たすとき, Banach
関数空間と呼ばれる:

(
B
l
) L=<
+X <
+L
1
.



(
B
2
)l
x
l: │
Y
Ia
.
s
.かつ yEXであれば, xEXであり l
l
x
l
l
x: I
I
Y

(
B
3
) Xn E X (
nE I
N
)
, 0:::::% ↑xa
.
s
. かつ s
u
p
n
E
I
N│

%


x < OO であれば, X EX であり
l
l
x
l
l
x=s
u
p
n
E
I
Nllxnllx•
但し, xEL
。¥Xであれば l
l
x
l
l
x=00 と約束する.
勿論 L
ebesgue空間ら( 1: p: o
o
)は B皿 邸h関数空間であり'

0出⑰空間 ’L⑳血位空間など

も Banach関数空間である.その他, (適当な可積分性を持つ荷重をもつ)荷重 L
ebesgue空間や荷重

O
r
l
i
c
z空間なども Banach関数空間である.更に,変動指数を持つ Lebesgue空間も Banach関数空
間となる.

24
定義 2
.
2
.X を Banach関数空間とする.各 xEL。に対して

l
l
x
l
l
x
,= s
u
pE
[
l
x
y
l
]
yEB(X)

と置き, l
l
x
l
l
x
,< CX) であるような xEL。の全体を X'で表す.但し, B(X)は X の閉単位球を
表す.

Banach関数空間 X に対して,上記のように定義される空間 X'も Banach関数空間になる (
[
I
,
C
h
a
p
.1
]).例えば,各 pE[l,oo]に対し p
'を pの共役指数とすれば,(Lp)'=L
p
'となる.特に
(
L
o
o
)
'
=L
1である.このことから分かる通り, X'は必ずしも X の双対空間と一致しない.
定義 2
.
3
.X を Banach関数空間とする.各 xEXに対し

l
l
x
l
l
w
X=S
U
p

│恥│
x
│>入} l
l
x
入> O

と置き, l
l
x
l
l
w
Xく

CX)

であるような xEL
oの全体を w-Xで表す.本稿では w-Xを X の弱空間と

呼ぶ
前述のように w
-LP=L
p
,
o
oとなる.定義から明らかなように 1・
1l
l
w
L
pはノルムにはならない(が,

l p
,
O
Oには 1・
1l
l
w
L
pと同値なノルムが定義される).一般に 1・
1l
l
w
Xはノルムで
はなく,準ノルムである.実際, 1・
1l
l
w
Xは三角不等式を満たさないが,準三角不等式
l
l
x+Y
l
l
w
X:
S2
(
l
l
x
l
l
w
X+I
I
Y
l
l
w
x
)
を満たす.このとき,


{ llx││し

: m ElN,XnEw-X,~喜1 Xn=xa.s.}2

l
l
x
l
l
:
x=i
n
f

と置けば, 1・
11
1
:
xは 1・
1l
l
w
Xと同値な w-X上の準ノルムになり, I


│;芯2 は三角不等式を満たす
(
[
1
1
,p
.4
7
]).これにより w-X上の距離関数 d
(
x
,y
)= l
l
x-y

│;累が定義できる. w-Xはこの距
anach空間になる.
離に関して完備であり,その意味で準 B

Banach関数空間 X が与えられたとき,その上基本関数 '
P
x
(
t
),下基本関数竺 x
(
t
)をそれぞれ
戸x
(
t
)=s
u
p{
l
l
]
A
l
l
x
:AEE,P
(
A
)=t
}
,

'
f
!
.
.
x
(
t
)=s
u
p
{

│い ││x=AEE,P(A)=t},

(
tE [
0
,1
]
)
,

のように定義する.例えば,

互(
t
)=
'

.
.
L
P(
t
)=t
l
/
p

(
1
:
:
;p o
)
,

1 (
0 ;1
)

馴 t
)=笠 L
=
(
t
)= { 0 (
t=0
)
となる.豆xは [
0
,
1
]上の準凹関数である

(
[
7
,Lemma1
]).但し,関数 1.p: [
O
,1
]→R が準凹関数で

あるとは,次の 3条件を満たすことである:

25
(
1
) 叫t
)= 0となるのは t=Oのときのみである.
(
2
)r
.
p
(
t
)は [
O
,1
]上で非減少である.

(
3
)叫t
)
/
tは (
0
,1
]上で非増加である.
r
.
p
:[
O
,1
]→R を準凹関数とするとき, M (
r
.
p
:0
)を
l
l
x
l
l
M
(
r
p
:n
)=
゜雰

叫)

t

<
p
-fo'x*(s)dx< oo

であるような xEL
。の全体と定義すれば, M
(
c
p
:D:)は Banach関数空間になる* 1
. これを¢に

*は xの非増加再配列を表す.すなわち
よって生成される Marcinkiewicz空間と呼ぶ.ここに x
x
*は
が(
t
)= i
n
f{入> 0
:P{lxl>入
} :
:
;
t
}

(O
のように定義される (
0
,1
]上の関数である. M(cp心)は Banach関数空間であるから, w-M(cp心)を

*
(
c
p
:D
)で表すことにする.このとき, M*(cp:D
)= w-M(cp:D
)
考えることができる.この空間を M
の準ノルムは

l

l
l
x
l
l
M
*(中 Q) = sup [
c
p
(
t
)が (
t
)
O
<
t
:
c
;
l

で与えられる. X が Banach関数空間であれば豆x は準凹関数であるから, X に付随して M (
豆X:D
)
及び M*(
五x:D)が定義できる.

Banach関数空間 X は
, XEX のノルムの値が xの分布のみに依存して定まるとき,再配列不
,yEL。が同分布かつ yEX

* 2であるといわれる.より正確には, X が再配列不変であるとは, x
のとき, xEXか つ 肱 l
l
x= I
I
Y
l
l
xとなることである.
再配列不変空間には Boyd指標が定義されていて,殊に補間定理の考察において重要な役割を演ず

. しかしながら, Boyd指標は本稿の課題である不等式の考察には十分ではない.本稿では, Boyd
指標の代わりになる別の指標を禅入して, 目的の不等式の考察に利用する.

→R に対し,関数 m'P:(
0
,o
o
)→(
0
,o
o
)を

準凹関数 c
p
:[
O
,1
]

叩 (
s
)=

訓s
t
)

sup 叫)
s
u
p
0
<
t
<(1
/
s
)
I
¥
1
'
P
(
t
) 。
<t
三S
I
¥
1
'
P(
t
/
s
)

(
0 o
)

て定義し,指標 p
'
P
,q
'
Pをそれぞれ

l
o
g
m
'
P
(
s
)_ "- l
o
g
m
'
P
(
s
)
三 l
i
m
p
'
P= sup
→0+ logs
0
<
s
<
1 l
o
g
s
s
釦=

l
o
g
m
'
P
(
s
)_ "

-l
o
g
m
'
P
(
s
)
=s
l
i
m
i
n
f
1
<
sく oo l
o
g
s
→oo l
o
g
s

*
1本稿の主定理(定理 3.1)を記述するためには,

M
(
'
P:
!
1
)における「 0」の記述は不要であり,単に M
(
'
P)と記述すれば
(
'
P:Q)と記述する.
それで十分であるるが,関連する結果を述べるにあたり, 0 への言及が必要になるため,敢えて M
*2岩波の数学辞典では再配分不変と表現されている.

26
のように定める. X が B
anach関数空間であれば,戸x は準凹関数であるから, P- ,q_ を定義す
'
P
x

笠x

ることができる.本稿ではこれらを単に P
x
,qxと記すことにする(但し本稿の結果を記述する上で

, qxは不要である).通常, Boyd指標が再配列不変な B
anach関数空間のみに対して定義される

x
,qxは任意の Banach関数空間に対して定義される. X が如何なる Banach閲数空間
のに対し, P
であっても


:
:
;Px::;qx::;1
となる.例えば, pLp = qLp =1
/
p(
1
:
:
;p
:
:
;o
o
)となる.その意味で P
x
,qxは ら の 指 数 pの役割
を拡張するものである.

anach関数空間のとき,その上 Boyd指標,下 Boyd指標をそれぞれ
因みに X が再配列不変な B
(3x,axとすれば, axさP
x
:
:
;q
x
:
:
;
(
3
xとなる.更に [
9
,P
r
o
p
o
s
i
t
i
o
n
s3
.
2
,3
.
5
]によれば, P
x
,qx
について次の事実が知られている:

(
i
)Px>0であるための必要十分条件は
豆x
(At)
l
i
m
i
n
f~ >1
t
→0十 豆x
(
t
)

(
2
.
1
)

であるような定数 A>lが存在することである.

(
i
i
)qx<1であるための必要十分条件は
一ー屁x
(
A
t
)

l
i
m~ < A

t
→0十豆x
(
t
)

であるような定数 A>lが存在することである.
本稿の結果を記述するためには, Pxに加え次のように定義される X の指標 k
x
,£xが必要である:

u
p
kx= s

豆x
(
t
)

0 (
t
)
'

豆x
(
t
)ちx
,
(
t
)
Ex= s
u
p~ .
O t

勿論 kx oであるということは,

戸x
(
t
)
:
:
;k
'
f
!
_
x
(
t
)

(
0 :
:
;1
)

(
2
.
2
)

となる有限な定数 Kが存在することを意味し, fx oということは,

戸x
(
t
)戸x
,
(
t
)
:
:
;
e
t

(
O
<
t
:
:
;
I
)

(
2
.
3
)

となる有限な定数 tが存在することを意味する. X が再配列不変であれば明らかに kx=1であり,

[
1
,Theorem5
.
2
,p
.6
6
]
)
.
更 に な = 1でもある (

27

3 結果
本稿で解決を図りたい間題は,( 1
.
3
)と同様の不等式が成り立つような Banach関数空間 X の特徴

.
3
)と同様の不等式が成り立っために X が満
付け (LPを Banach関数空間 X に置き換えたとき,( 1
.
3
)の不
たすべき必要十分条件)の導出にある.この間題に対する完全な解答は得られていないが,( 1
等式と Sfと f
o
oを入れ替えた不等式が共に成り立つ Banach関数空間の特徴付けが得られた.
定理 3
.
1
. Banach関数空間 X に対し,次の (
i
)
(
i
i
i
)は互いに同値である:

(
i
)任意の f=Un)EMuに対して
I
I
S
J
l
l
w
X: c
刈リ←』 x ヵり

l
l
f
o
o
l
l
w
X: CxI
I
S
J
l
l
x

(
3り

であるような X のみに依存する定数 Cx>0が存在する.

(
i
i
)Px>0かつ kx o
.
(
i
i
i
)Px>0かつ fx o
.
上記の Px> 0は,「( 2
.
1
)が成り立つような定数 A>lが存在する」という条件に懺き換えることが

o及 び 依 く
できる.また, kx
00 はそれぞれ,「( 2
.
2
)が成り立つような定数

k>Oが存在する」

2
.
3
)が成り立つような定数 tが存在する」という条件に置き換えることができる.
及び「 (
豆x:O)と一致し,双方の準ノルムは互
更に,上記の(同値な)条件が成り立つとき, w-Xは M*(
いに同値である.
上述のように, Banach関数空間 X が再配列不変であれば, kx=fx=1となる.従ってこの場

.
1の (
i
)が成り立っための必要十分条件は, Px>0という条件のみということになる.
合,定理 3
.
1の各条件から他の条件を導くためには,いずれも少々煩雑な計算が必要になる.その詳細
定理 3
な記述は,他の機会に譲ることとして,本稿の以下の部分では,定理 3
.
1の証明のために得られた副
産物的な結果について述べる.副産物的ではあるものの.それ自体,十分意味のある結果であると思

.
1の(i
)が成立するときに, Px>0であることを示すために
われる.この副産物的な結果は,定理 3
利用される.

0
,1
]を表し, Iには確率測度として L
e
b
e
s
g
u
e測度が与えられているものと
以下, Iで半開区間 (
する(従って I上の L
e
b
e
s
g
u
e可測関数は,確率変数とみなされる).勿論 Iも確率空間であるから,

I上の可測関数(確率変数)から成る Banach関数空間を考えることができる.今後, 9上の確率変数
から成る Banach関数空間を 0 上の Banach関数空間と呼び, I上の可測関数から成る Banach関
数空間を I上の Banach関数空間と呼ぶ

c
p
:[
O
,1
]→R を準疇数するとき, A
(
c
p
:
I
)を

1

l
l
r
J
I
I
A(
亨x:J) :=

が(
s
)d
c
p
(
s
) o

28
であるような I上の可測関数 nの全体と定義すれば, A(
'
P
x
:
I
)は準 Banach空間となる.これを¢
によって生成される Lorentz空間と呼ぶ.但し,かは可測関数 nの非増加再配列を表す.すなわ

ebesgue測度をμで表せば,がは

, I上の L
T
/
*(
t
)= i
n
f{入>
のように定義される.更に

o
:μ{IT/I>入
} :
S
t
}

(O
nを Q 上の確率変数 xに罹き換えて考えることにより, 9 上の Lorentz

空間 A
(
c
p
:
n
)を定義することができる. A(
c
p
:I
)は I
I
.I
I
A
(
<
p
:I
) と同値的にノルム付け可能であり,そ

(
c
p
:
n
)についても同様である.
のノルムに関して再配列不変な I上の Banach関数空間にできる. A
L
o
r
e
n
t
z空間に加え, M
a
r
c
i
n
k
i
e
w
i
c
z空間やその弱空間に対しても, Q 上の空間と I上の空間が定義
される.

X を Q 上の Banach関数空間とするとき戸x は準佃関数であるから, X に付随して M 停x:n),

)
,M 噂 x:n),M*(応: I),A(五: n
)
,A停x:I)などが定義される. Y が I上の Banach
M (五: I
関数空間の場合もその上基本関数訥r が Q 上の Banach関数空間の上基本関数と同様に定義され,
準凹関数になる.よって M (西: n),M(西: I
)などが定義される.

X が再配列不変でない場合でも, M (五: n
)
,M (
戸x:I),A(応: n
)
,A(応: I
)はいずれも再配列
不変な Banach関数空間になることに注意を要する.
特に Y が I上の再配列不変な Banach閲数空間であるときには

A(西: I
)→Y →M (西: I
)
であり, '
P
A(五: I)='PM(石: I
)=石となる. M (
戸x:I)はそのような再配列不変 Banach関数空
間で最大のものであり, A(
豆x
:
I
)は最小のものである (Semenov[
1
2
]
)
.

D を各 tEIに対して区間 (
t
,1
]上で積分可能な I上の関数の全体とし, D 上の線形作用素 Q を

J

陶 (t
)=

n(s)ds (
tEI)

で定義する.この作用素の有界性について, Boydの定理 (
[
3
])を用いることにより,次の結果を導

[
1
0
,P
r
o
p
o
s
i
t
i
o
n2
.
2
]
)
.
くことができる (

→R を準凹関数とする.このとき次の (i)-(iv)は互いに同値である:

命題 3
.
2
.c
p
:[
O
,1
]

(
i
) Qの M(cp:I)への制限は, M (

:I
)からそれ自身への有界線形作用素である.
(
i
i
) Qの M
(
c
p
:I
)への制限は, M
(
c
p
:I
)から M
*
(
c
p
:I
)への有界線形作用素である.
(
i
i
i
) Qの A
(
c
p
:I
)への制限は, A(

:I
)からそれ自身への有界線形作用素である.
(
i
v
)p
'
P>0
.
特に, X が Q 上の Banach関数空間であれば, Px>0であることと Qが M (
戸x:I)からそれ自
身への有界作用素となることは同値である.更に, Qの定義域 D が M*(
戸x:I)に含まれ,尚かっ Q
が M*(五: I
)からそれ自身への有界作用素になれば, Px>Oとなることも命題 3
.
2から導かれる.

29
この事実を用いて,例えば [
9
]では,不等式

sIISfllw-XsCxllfcollw-X

C
x
1
l
l
f
c
o
l
l
w
X

(
3
.
2
)

が成り立つとき, Px>0 となることが示されている.その手順は次の通りである:

(
1
)(
3
.
2
)が成り立つとき, w-X=M*(
ちx心)となることを示す.
(
2
)w-Xと M*(
'
P
x
:n
)のノルムが同値であることから (
3
. ...

参考文献

]C

.BennettandR

.S

,I

no

fo

.PureandAppliedMathematics,1

,AcademicP

,B

,1

,M

et

,Ann.Math.S

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ff

ns

sandt

rr

pt

oi

.Canad.J

.Math.21

,1

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.Doob,S

cp

,JohnWiley& S

,I

,NewY

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]J

] M.K

,A remarkonDoob'si

yi

nBanachf

ns

,Math.J

.ToyamaU

.21

,1

] M.K

,C

no

fBanachf

ns

st

tp

et

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ni

,I

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,8

] M.K

, Uniformb

so

fc

le

no

sonaBanachf

ns

Math.Ineq叫 A

.16(

,4

] M.k

, Onsomem

ei

sf

rmeano

si

nweaks

,R

.Mat.64

,1

] M.K

, OnDoob'si

yandB

si

yi

nweaks

,C

.Math.67

,4

] M.K

, Onm

et

mi

si

nc

nquasi-Banachf

ns

,B

,4

UnioneMat.I

.12(

] H.K

,E

ed

no

fcompacto

,B

rV

,B

,1

.M.Semenov,Embeddingt

sf

rBanachs

so

fm

ef

,S

.Math.,D

]E

5(

,8

...

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