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大学・研究所にある論文を検索できる 「Global distribution characteristics of the ionospheric irregularities during geomagnetic storms based on long-term worldwide Global Navigation Satellite System (GNSS) observations」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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書き出し

Global distribution characteristics of the ionospheric irregularities during geomagnetic storms based on long-term worldwide Global Navigation Satellite System (GNSS) observations

惣宇利, 卓弥 名古屋大学

2023.06.26

概要

学位報告4

別紙4
報告番号








論文題目













Global distribution characteristics of the ionospheric

irregularities during geomagnetic storms based on long-term
worldwide Global Navigation Satellite System (GNSS) observations
(長期間かつ世界的な全球測位衛星システム(GNSS)観測に基づく磁気
嵐時における電離圏不規則構造の全球分布の特徴)


名 惣宇利 卓弥

論 文 内 容 の 要 旨
太陽が時折起こす太陽表面現象に伴う太陽風擾乱が地球に到達すると磁気嵐が発生する。これに伴
い電離圏電子密度が変動し、電離圏電子密度不規則構造が生成される。したがって、磁気嵐時におけ
る電離圏電子密度不規則構造の特徴とその生成機構を解明する必要がある。しかしながら、磁気嵐時
における電離圏電子密度不規則構造の全球分布の特徴やその不規則構造がどのような要因で発生し
ているかは未解明の点が多い。そこで本研究は、全球かつ長期間の GNSS 観測網から得られる電離
圏電子密度の観測データを中心に、イオノゾンデ、地磁気、非干渉散乱レーダーなどの他の観測デー
タを同時に用いて、磁気嵐時における電離圏電子密度不規則構造の全球分布の特徴とその不規則構造
の生成要因を事例及び統計解析から明らかにする。本研究結果として主に 5 つのテーマ(3 つの事例研
究と 2 つの統計研究)について解析を行い、それぞれに対して結論を得た。一つ目は、2013 年 3 月 1
日に発生した磁気嵐において GNSS とイオノゾンデ観測データを用いた事例解析により、磁気嵐時
のプラズマバブルが磁気共役性をもって両半球の中緯度域まで拡大することと、片半球側の背景電離
圏電子密度が急速に消滅することで中緯度まで拡大したプラズマバブルはその消滅時に南北半球間
で非対称になりうることが分かった。二つ目は、2017 年 5 月 27-28 日に発生した磁気嵐において
GNSS や Super Dual Auroral Radar Network (SuperDARN)レーダー、イオノゾンデの観測データ
を用いた事例解析により、磁気嵐時に発生したプラズマバブルが北米大陸の中・高緯度域まで拡大し
た結果 SuperDARN レーダーがその不規則構造によるレーダーエコーを初めて観測したことを報告
した。SuperDARN レーダーデータの詳細な解析から、プラズマバブルによるレーダーエコーは type
3 エコーに似た特徴を持っていることが明らかになった。この二つの事例解析から、磁気嵐発生に伴
う東向きの対流電場の赤道域への侵入が磁気嵐時におけるプラズマバブルの発生に重要であること
が示唆された。三つ目は、2014 年 12 月 21-22 日に発生した磁気嵐において GNSS、非干渉散乱レー

学位関係

ダー、地磁気観測データなどを複合的に用いた事例解析により、これまで磁気嵐時におけるプ
ラズマバブルの発生要因として知られていた擾乱ダイナモ電場や侵入電場だけでなく、サブス
トームによる過遮蔽電場も発生要因として考慮する必要があるという結論を得た。四つ目は、
初めて 19 年間の GNSS 観測データを用い、磁気嵐の相に分けた統計解析を行った結果、磁気
嵐の主相と回復相でプラズマバブルが発生しやすい領域が異なることが示された。磁気嵐主相
時において夕方側で見られるプラズマバブルは東向き対流電場の赤道域への侵入によって引き
起こされ、磁気嵐回復相時においては西向き擾乱ダイナモ電場によって発生が抑えられること
が分かった。一方、真夜中過ぎから朝側の領域においては、プラズマバブルが東向きの擾乱ダ
イナモ電場によって引き起こされており、この特徴が 12 時間程度継続することが明らかにな
った。五つ目は、四つ目と同様に 19 年間の GNSS 観測データを用いて、磁気嵐時におけるプ
ラズマバブル及びオーロラオーバルの時空間変動がこれまで知られていた夕方向き惑星間空間
電場に依存するだけでなく、太陽風動圧にも依存することが統計的に示された。この統計解析
結果から、磁気圏対流電場、高緯度の電離圏対流電場、赤道域に侵入する対流電場、そして擾
乱ダイナモ電場が太陽風動圧依存性を持つことが示唆された。以上から、磁気嵐時における電
離圏不規則構造の時空間変動及びその発生は磁気嵐時の電場によって引き起こされることを明
らかにした。これは逆に、GNSS を用いた本研究結果から磁気嵐時の電離圏電場分布を推測で
きる可能性を有している。全球 GNSS 観測データと電場の情報を得られる他の観測データを組
み合わせることで、磁気嵐時における電離圏不規則構造の全球分布の特徴を解明することがで
きると結論付けられる。したがって、GNSS 観測データは磁気嵐時における高・低緯度電離圏
電場の時空間変動を理解することに役立つと推測される。

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