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新型コロナウイルス感染症の蔓延および対策の前後における長野県の死亡数の比較

横山, 伸 杉山, 英子 信州大学

2023.08.22

概要

Shinshu Journal of Public Health Vol. 18 No. 1, August 2023

   新型コロナウイルス感染症の蔓延および対策の前後における
06-6
新型コロナウイルス感染症の蔓長野県の死亡数の比較
延および対策の前後における長野県の死亡数の比較
横山伸(長野赤十字病院精神科)、杉山英子(長野県立大学健康発達学部 食健康学科)
横山伸(長野赤十字病院精神科)、杉山英子(長野県立大学健康発達学部 食健康学科)

キーワード: 死亡統計、自粛、医療逼迫、mRNA ワクチン、後遺症
キーワード: 死亡統計、自粛、医療逼迫、mRNA ワクチン、後遺症

要旨:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)前後での県内の月別死亡数および年代別死者数の
要旨:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)前後での県内の月別死亡数および年代別死者数の増
増減を、長野県の統計情報に基づいて比較した。COVID-19 蔓延前(R 元年)から初年(R2 年)に
減を、長野県の統計情報に基づいて比較した。COVID-19 蔓延前(R 元年)から初年(R2 年)にか
かけて減少してきた県内の死亡数は、2
年目(R3 年)冬から 3 年目(R4 年)にかけて顕著に増加し
けて減少してきた県内の死亡数は、2 年目(R3 年)冬から 3 年目(R4 年)にかけて顕著に増加した。

た。死亡数増加はほとんどが
90 代の高齢者であった。死亡数増加には
COVID-19
との時間
死亡数増加はほとんどが 80 代80
90代
代の高齢者であった。死亡数増加には
COVID-19
との時間的前後関
的前後関係が疑われるが、死亡数増加がまだ収束しているとは言い難い中、COVID-19
そのものの
係が疑われるが、死亡数増加がまだ収束しているとは言い難い中、COVID-19 そのものの影響や同疾
患の後遺症の影響、行動制限やワクチンなどの同疾患対策の影響の可能性を考察した。
影響や同疾患の後遺症の影響、行動制限やワクチンなどの同疾患対策の影響の可能性を考察した。

A.目的
A.目的
1)
1) は、
は、
その時間
 近年の全国の死亡数の増加
近年の全国の死亡数の増加
その時間的な

的後
な関
前後
新コ
型ロ
コロ
ルス
ス感
感染

係関
か係
らか新ら型
ナナ
ウウ
イイル
染症

(COVID-19)そのもの及びその対策や間接的影
(COVID-19)そのもの及びその対策や間接的影
2)3)
響に関連づけて議論されている 2)
3)。ここでは令
響に関連づけて議論されている
。ここでは令
和になってからの長野県における死亡数の増減
和になってからの長野県における死亡数の増減
について調査・考察した。
について調査・考察した。

B.方法
B.方法
 長野県の統計情報 44)
より、平成 31 年(令和元
長野県の統計情報 )より、平成 31 年(令和元
年)1 月から令和 5 年 2 月までの長野県全体およ
年)1 月から令和 5 年 2 月までの長野県全体およ
び県内市町村別の毎月の死亡数を引用し、3 ヶ月
び県内市町村別の毎月の死亡数を引用し、3 ヶ月
移動平均をかけた内容を比較した。また、同統計
移動平均をかけた内容を比較した。また、同統計
情報より平成 31 年(令和元年)から令和 4 年の
情報より平成 31 年(令和元年)から令和 4 年の
毎年の長野県内の年代別死亡数を引用し、上記と
毎年の長野県内の年代別死亡数を引用し、
上記と
併せて検討した。

長野県内の年代別死者数
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000

併せて検討した。
C.結果
C.結果
 令和元年から令和 3 年にかけては、冬季に多

2,000
0

令和元年から令和 3 年にかけては、冬季に多く
く夏季に少ない例年の死亡数変動以外に大きな

0〜9 10〜19 20〜29 30〜39 40〜49 50〜59 60〜69 70〜79 80〜89 90〜

R1

夏季に少ない例年の死亡数変動以外に大きな変
変化はなかったが、令和 3 年の暮れから前年を

R2

R3

R4

D.考察
D.考察
 令和
年の全国の超過死亡数の増加1)1)
は、
令和 3 3年年・4
・4 年の全国の超過死亡数の増加
は、

明らかに上回る死亡数の増加があった。そして
化はなかったが、
令和 3 年の暮れから前年を明ら
令和 4 年はほぼ通年にわたり明らかに死者数の4
かに上回る死亡数の増加があった。そして令和

にかけて死亡数が増加する変化はおよそ共通し
はあるものの、令和
3 年から令和 4 年にかけて
ており、市部・郡部による差はなかった。また、
死亡数が増加する変化はおよそ共通しており、市
年代別の年次死亡数からは、死亡数増加は主と
部・郡部による差はなかった。また、年代別の年
して 80 代 90 代の高齢者の死によるものであった。
次死亡数からは、死亡数増加は主として 80 代 90

COVID-19 そのもの及びその対策や間接的影響に
COVID-19
そのもの及びその対策や間接的影響
3)
関連づけて議論されている 2)2)
。本調査では令和
に関連づけて議論されている 3)。本調査では令
元年から令和 4 年にかけての長野県における死
和元年から令和 4 年にかけての長野県における
亡数の増減について調査・考察した。
死亡数の増減について調査・考察した。
 全国と同様に長野県においても、R2 年にはむ
全国と同様に長野県においても、R2 年にはむ
しろ 200 人程減った死亡数が R3 年に約 300 人増
しろ 200 人程減った死亡数が R3 年に約 300 人

代の高齢者の死によるものであった。

増加し R4 年に約 2000 人増加したように、令和

増加を認めた。変化のパターンは地域により若
年はほぼ通年にわたり明らかに死者数の増加を
干の差異はあるものの、令和
3 年から令和 4 年
認めた。
変化のパターンは地域により若干の差異

94

信州公衆衛生雑誌 Vol. 18 No. 1, August 2023

Shinshu Journal of Public Health Vol. 18 No. 1, August 2023

加し R4 年に約 2000 人増加したように、令和 3

のワクチン後遺症と同様のスパイク蛋白の毒性、

年から 4 年にかけての死亡数の増加を認めた。要

mRNA を 包 む LNP(Lipid Nanoparticle) に よ

因の特定は困難であるが、時間的な因果関係に

る免疫系の撹乱、混入が話題となった SV40 関連

基づき令和 2 年から現在に至るまで国内の医療

遺伝子などにより、数ヶ月単位から年単位の後

保健事情を大きく変えている COVID-19 との関

遺症が生ずる可能性もあるだろう。

係について考察したい。

E.まとめ

 COVID-19 療養中に死亡した者の数は報道され

 全国と同じく、長野県内の死亡者も R4 年に急増

ているとおり全国 74,728 人、長野県 899 人(R5

した。これが一過性の現象であるか否か、今後の

年 5 月 8 日時点)である。オミクロン型以降で

注視が重要であると共に、死亡者の COVID-19 感

の重症化率は著しく低く 、R4 年になってから

染歴やワクチン接種歴についての調査が可能になる

の著しい県内死亡数の増加は、COVID-19 が重

ことが望ましい。

症化して死に至る経過を直接示しているとは考

F.利益相反

え難い。いわゆる COVID-19 後遺症の可能性は

 利益相反なし。

十分にあり得るが、それには R4 年に死亡した高

G.文献

齢者の COVID-19 感染の既往を知る必要がある。

1)
厚生労働省 各種統計調査(月報公表・提供)

5)

なお、SARS-CoV-2 のスパイク蛋白の血管系への

より、月々の「人口動態統計速報」[internet].

毒性を考えれば COVID-19 の後遺症として循環

https://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/

器系の疾患が増えていると推測できるが、西浦ら

toukei/ [accessed 2023-5-6]

2)

が指摘しているように死亡率の増加をこれに帰

2)
西浦博:第 110 回新型コロナウイルス感染症対

する証明は困難である。なおこの後遺症がスパ

策アドバイザリーボード資料 3-3-2 [internet].

イク蛋白を主たる要因とするならば、後述のワ

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/

クチン接種者にも同様の後遺症が生じている可

001024252.pdf [accessed 2023-5-6]

能性がある 3)。

3)
福島雅典,菊池貴幸,平井由里子:新型コロナ

 個人が医療機関受診を自粛したことにより死

ウイルスワクチン接種者及び全医療関係者への

亡数が増加した可能性もあるが、自粛による行

警告と要請〜新型コロナウイルスワクチン接種後

動への影響が最も大きかった R2 年に死亡数の増

5 日目に心筋の横紋筋融解症によって突然死亡

加が少なく(むしろ減少)R3 年末以降に増加し

した 28 歳健常男性の事例をもとに.臨床評価 

ている実態と矛盾する。医療逼迫は、医療機関

50(4):507-542. 2023.

により状況が異なり、また救急応需数等の定量

4)
統計ステーションながの(長野県の統計情報)

的数値に加えて提供される医療の質が大きく変

[internet]. https://tokei.pref.nagano.lg.jp

化していたと思われることを考えると、今後あ

[accessed 2023-5-6]

らためて調査を要すると思われる。

5)
厚生労働省 データからわかる - 新型コロナ

 COVID-19 対策による死亡の可能性を考える

ウイルス感染症情報 - 感染者動向 [internet].

とすれば、感染対策の悪影響としてはマスクの

https://covid19.mhlw.go.jp [accessed 2023-5-

影響や消毒液の影響、感染対策の過剰な負担に

14]

伴う過労死や社会経済的問題に伴う自殺などの
可能性は看過できない。また、ワクチンによる
ものも検討を要するであろう。接種直後のアナ
フィラキシーや数日後にかけてのサイトカイン
ストーム・心筋炎が注目されている 3) が、前述
95

信州公衆衛生雑誌 Vol. 18 No. ...

この論文で使われている画像

参考文献

齢者の COVID-19 感染の既往を知る必要がある。

1)

厚生労働省 各種統計調査(月報公表・提供)

5)

なお、SARS-CoV-2 のスパイク蛋白の血管系への

より、月々の「人口動態統計速報」[internet]. 毒性を考えれば COVID-19 の後遺症として循環

https://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/

器系の疾患が増えていると推測できるが、西浦ら

toukei/ [accessed 2023-5-6]

2) が指摘しているように死亡率の増加をこれに帰

2)

西浦博:第 110 回新型コロナウイルス感染症対

する証明は困難である。なおこの後遺症がスパ

策アドバイザリーボード資料 3-3-2 [internet].

イク蛋白を主たる要因とするならば、後述のワ

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/

クチン接種者にも同様の後遺症が生じている可

001024252.pdf [accessed 2023-5-6]

能性がある 3)。

3)

福島雅典,菊池貴幸,平井由里子:新型コロナ

個人が医療機関受診を自粛したことにより死

ウイルスワクチン接種者及び全医療関係者への

亡数が増加した可能性もあるが、自粛による行

警告と要請〜新型コロナウイルスワクチン接種後

動への影響が最も大きかった R2 年に死亡数の増

5 日目に心筋の横紋筋融解症によって突然死亡

加が少なく(むしろ減少)R3 年末以降に増加し

した 28 歳健常男性の事例をもとに.臨床評価 ている実態と矛盾する。医療逼迫は、医療機関

50(4):507-542. 2023.

により状況が異なり、また救急応需数等の定量

4)

統計ステーションながの(長野県の統計情報)

的数値に加えて提供される医療の質が大きく変

[internet]. https://tokei.pref.nagano.lg.jp

化していたと思われることを考えると、今後あ

[accessed 2023-5-6]

らためて調査を要すると思われる。

5)

厚生労働省 データからわかる - 新型コロナ

COVID-19 対策による死亡の可能性を考える

ウイルス感染症情報 - 感染者動向 [internet]. とすれば、感染対策の悪影響としてはマスクの

https://covid19.mhlw.go.jp [accessed 2023-5-

影響や消毒液の影響、感染対策の過剰な負担に

14]

伴う過労死や社会経済的問題に伴う自殺などの

可能性は看過できない。また、ワクチンによる

ものも検討を要するであろう。接種直後のアナ

フィラキシーや数日後にかけてのサイトカイン

ストーム・心筋炎が注目されている 3) が、前述

95

信州公衆衛生雑誌 Vol. 18 No. 1, August 2023

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