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この春に育休から復帰されたワーキングマザーも多いかと思いますが、3か月ほどたち、引き続き育児に仕事に張り切っていらっしゃる方も多い一方、先々の不安を感じていらっしゃる方も少なからずいらっしゃるようです。今回は、WEB制作会社で活躍中のワーキングマザーによる、育休復帰者が知っておきたい復帰後の心得3箇条を、ご本人の同意を得てご紹介いたします。
育休復帰後の心得3箇条
1、仕事と育児は長距離走
育休復帰直後は、社会と再び接点が持てる喜び、今まで休ませてもらった会社に対して貢献したい気持ちなどで仕事に対するモチベーションが非常に高くなる時期です。しかし、数か月経ち、子どもの病気や時間制限のある中での働き方を経験していく中で、「こんなはずじゃなかったのに」と思う時期が誰しも来ます。今まで自分のペースで思い通りにコントロールできていたことができなくなることでモチベーションが下がることもありますが、そこで「やっぱり私には両立が向いてない」と諦めないでください。子どもも1歳半~2歳ぐらいになればそこまで病気をしなくなりますし、仕事のスタイルも必ず慣れてきます。育児をしていると目の前のことに精いっぱいで、どうしても短期目線で物事をとらえがちになってしまいますが、仕事も育児も長距離走です。スタートダッシュで息切れしないよう、初めは気負い過ぎないように徐々にペースを掴んでいってくださいね。
2、共感のネットワークづくり
職場によると思いますが、恐らく多くの企業では、ワーキングマザーはまだまだ少数派なのではないでしょうか。職場でワーキングマザーは一人だったり、いたとしても職種や子どもの年齢が近い、同じような境遇の人はいなかったり、とにかく孤独になりやすい状況だと思います。1人だけ働き方が違う、会議に参加できない、自分がいない間でも仕事が進んでいる状況などを目の当たりにすると、置いていかれている感覚、1人前として職場に貢献できていない後ろめたさなど、複雑な思いを感じやすくなります。職場のメンバーのささいな一言に敏感になりやすい時期ですが、ぜひ、感じた違和感は誰でもいいので口に出して下さい。職場にいなければ、友人・家族、ママ友でもいいと思います。同じような違和感を感じてきた人は必ずいますし、どう上手く乗り越えてきたかを知れるととても心強いです。私もワーキングマザーが私1人という環境でずっと働いてきたので、職場以外に共感してくれる人たちとのネットワークをいかに作っておけるかが両立を支える重要なポイントだと実感しています。
3、子育ては立派な人材育成
これは長年、企業の人材育成の仕事にも携わってきた私の持論になってしまいますが、子育ても20年後、30年後の社会を担う人材の育成という観点で、企業の人材育成と同様、立派な仕事だと信じています。特に、各社が新入社員研修に力を入れているのと同様、子どもが小さいうちに家庭で生きるための基礎力をしっかり身に付けさせるのは非常に重要なことだと思っています。なので、会社で組織貢献、利益貢献をすることももちろん重要ですが、それ以外に未来の人材育成という重要なミッションを担っていることをぜひ誇りに思ってください。仕事で上手くいかないことがあっても、そこで諦めずに試行錯誤する姿こそが、子どもへ社会で生き抜く力を教える生きた教科書になるのではと思います。今の社会も、未来の社会もよくするために必死でがんばるお母さんの背中を、きっと子どもは見てくれているはずです。
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経営ジャンプ
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