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「身近な科学を楽しもう!」をテーマに、リケラボ編集部はこれまでたくさんの科学実験を紹介してきました。今回はその中でも、自由研究のテーマ選びで参考にしてもらいたい25種類の実験をご紹介します。【身近なモノで実験】【お料理実験】【植物実験】など、たくさんのバリエーションの中から、興味のあるテーマを決めてみてください。
目次
- 【身近なモノで実験①】「牛乳」で強力な接着剤をつくろう!
- 【身近なモノで実験②】「うがい薬」でビタミンCを検出しよう
- 【身近なモノで実験③】「エタノール」でD N Aを抽出!
- 【身近なモノで実験④】「クエン酸」で水垢を撃退しよう
- 【身近なモノで実験⑤】「キッチンにあるモノ」でつくるカラフルタワー
- 【お料理実験①】時短でおいしい自家製アイス
- 【お料理実験②】二酸化炭素がポイント!爽やかなサイダーを
- 【お料理実験③】科学の力で肉通もうなるローストビーフを!
- 【お料理実験④】おいしいパンづくりは発酵を知ることから
- 【お料理実験⑤】にがり×豆乳で、「豆腐」をつくろう!
- 【植物の実験①】香りを上手に抽出しよう!
- 【植物の実験②】色を上手に抽出しよう!
- 【植物の実験③】きれいな葉脈標本をつくろう
- 【天気の実験①】夏の雨をつかまえよう
- 【天気の実験②】近未来の天気がわかるストームグラス
- 【天気の実験③】天気図を書いてみよう
- 【顕微鏡実験】身の回りのものを顕微鏡で見てみよう
【身近なモノで実験①】「牛乳」で強力な接着剤をつくろう!
牛乳に含まれる乳タンパク質「カゼイン」を使って、長持ちかつ強力な接着剤をつくる実験です。「カゼイン」を分離させる過程で、バチバチと泡が弾ける化学反応の音を聞くこともできます。「カゼイン接着剤」は30年経っても接着強度が低下しないため、割れた陶磁器の修復などにも使えます。
【身近なモノで実験②】「うがい薬」でビタミンCを検出しよう
日やけによるシミ、ソバカスを防ぐとされるビタミンCを、うがい薬で検出する実験です。実験方法も簡単!オレンジジュース、お茶、レモン、キウイなど冷蔵庫にあるものを、うがい薬を溶かした水に入れるだけ。レモンなど酸っぱいものにはビタミンCが多く含まれている!と思っている方はぜひチャレンジしてみてください。ビタミンCって意外なものに多く含まれていることもあるんです。
【身近なモノで実験③】「エタノール」でDNAを抽出!
消毒液などに使用されているアルコール濃度が高い「無水エタノール」を使って、さまざまなモノからDNAを抽出できます。遺伝子工学の実験などでも利用される「エタノール沈殿」といわれる方法で、冷蔵にある食品や飲料からDNAを抽出してみてください。
【身近なモノで実験④】「クエン酸」で水垢を撃退しよう
トイレ、お風呂、キッチンなどにこびりつく、いやな汚れの代表格といえば水垢。この水垢を科学の力で撃退する「クエン酸スプレー」をつくる実験です。そもそも、水垢って何なのか?その原理を理解しながら取り組むことで、科学をより身近に感じられます。
「クエン酸」で消臭スプレーも作れます
カビ、生ゴミ、アンモニア臭、汗など、匂いの原因となる種類はさまざま。しかし、これらの匂いも大きく分けると、「酸性」と「塩基性」の2種類に分けられます。クエン酸は塩基性臭を中和できるため、消臭スプレーとして活用できます。
【身近なモノで実験⑤】「キッチンにあるモノ」でつくるカラフルタワー
牛乳、オリーブオイル、はちみつ、食器用洗剤など、キッチンまわりにあるモノで簡単につくれてしまうカラフルタワー。密度の違う液体や個体を順番に入れることでいくつもの層ができます。今すぐできる密度に関する実験です。
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自由研究にオススメ!平均15分で終わるおもしろ科学実験5選【小学生〜中学生向け】実験③
【お料理実験①】時短でおいしい自家製アイス
暑い夏にピッタリなアイスをすぐに作れる実験です。アイスの材料を入れた袋と、氷と塩をよく混ぜて入れた袋を、フリーザーバッグに入れて10分間ただふり続けるだけ。氷と塩の凝固点効果を活用して楽しくアイスをつくってみてはいかがでしょうか?
フリーザーバッグがないときは…
フリーザーバッグがないときは自宅にあるTシャツを活用してみましょう。三角筋や上腕二頭筋のあたりにじわじわ乳酸も溜まってきますが、フリーザーバッグと同様の方法でアイスをつくることができます。この実験の詳細はこちら!
最短5分!手軽にできるおもしろ科学実験10選(前編)夏休み自由研究にもオススメ!No.2
【お料理実験②】二酸化炭素がポイント!爽やかなサイダーを
クエン酸、香料、重曹を用意すればオリジナルのサイダーがつくれます。クエン酸と重曹を混ぜることで二酸化炭素が発生し、シュワシュワ感の強いサイダーに。甘い味が好きな方はガムシロップやグラニュー糖を調整してくださいね。
二酸化炭素でエアインチョコもつくれる
不思議な食感でおいしいエアインチョコをつくるポイントも二酸化炭素です。クエン酸を含むレモン汁と重曹を混ぜることで、チョコの中で二酸化炭素を発生させます。スピード感も大切ですが、手順を守ればサクホロのエアインチョコが完成します。
二酸化炭素でシュワシュワラムネもつくれる
ラムネのシュワッとする食感は、サイダーやエアインチョコと同じようにクエン酸と重曹(炭酸水素ナトリウム)の反応によるものです。口に入れたときにクエン酸と炭酸水素ナトリウムが混ざり合い、炭酸ガスが発生してしゅわしゅわした味わいに。
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最短5分!手軽にできるおもしろ科学実験10選(後編)夏休み自由研究にもオススメ!No.7
【お料理実験③】科学の力で肉通もうなるローストビーフを!
ローストビーフの手順を大きく分けると、①室温に戻す、②塩コショウを擦り付ける、③表面を焼く、④余熱、の4ステップ。温度の目安、塩コショウを擦り付ける理由など、科学の視点を踏まえて各工程の注意すべきポイントをおさえれば、おいしいローストビーフが完成します。家族のお祝いのときなどにチャレンジしてみてください。
科学的視点でベーコンもおいしく!
ベーコンは豚肉を燻製したもの。燻製は難しいと感じている方も大丈夫!科学的視点で失敗しないコツを学べます。その中でも重要なのが「浸透圧」を理解して、塩や砂糖で上手にお肉の水分を抜くことです。燻製専用のグッズがなくても、家庭にある道具で応用する方法も紹介しています。
【お料理実験④】おいしいパンづくりは発酵を知ることから
おいしいパンをつくるポイントのひとつ、発酵に関する実験です。どう発酵すればふわふわとしたパンになるのか?発酵温度をいろいろ試して検証してみましょう。上手に温度管理をする方法も紹介しています。
【お料理実験⑤】にがり×豆乳で、「豆腐」をつくろう!
暑い日にはさっぱりした味の豆腐を。植物性タンパク質を含む豆乳と、「塩化マグネシウム」を含むにがりを混ぜて加熱すれば、豆腐が出来上がります。なぜ豆乳が固まったのか?その変化にも科学的ポイントがいっぱい。
【植物の実験①】香りを上手に抽出しよう!
ジャスミン、ラベンダー、バラなどを代表とする香料植物を使って香水をつくる実験です。植物性香料の抽出方法として、最もよく用いられる「水蒸気蒸留法」で香りの素となる精油成分を取り出すことができます。
「水蒸気蒸留法」の仕組み
大掛かりな装置がなくても、「水蒸気蒸留法」の仕組みを理解すれば、お家でも精油成分を取り出すことができます。そして、植物の香りがぎゅっと濃縮された精油を使って、リラックスタイムやバスタイムを満喫してみては?
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親子で楽しもう、身の回りのサイエンス 第7話「植物のかおりをとりだしてみよう」
【植物の実験②】色を上手に抽出しよう!
「植物染料」「動物染料」「鉱物染料」の3種類に分かれる天然染料ですが、その中で最も使われているのが植物染料です。公園に生えている草や花、お家にある野菜などを使って草木染め体験をしてみると、また新しい発見が見つかるはずです。
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親子で楽しもう、身の回りのサイエンス 第6話「植物の色素で染めてみよう」
豆知識:なぜアジサイの花はバラバラなのか?
梅雨になると、赤色や青色など色とりどりな花を咲かせるアジサイ。その花の色を決めるのは土の「酸性度」です。アジサイが持つ色素「アントシアニン」が反応し、花の色を決めます。オリジナルのリトマス試験紙を作って、身近なものの「酸性度」を測ってみる実験もおすすめです。
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親子で楽しもう、身の回りのサイエンス ー第5話「酸性・アルカリ性をしらべるオリジナル試験紙を作ろう」
【植物の実験③】きれいな葉脈標本をつくろう
葉っぱ全体にある葉脈と言われる道菅(水を運ぶ)・師菅(有機物を運ぶ)を取り出す実験です。水酸化ナトリウム水溶液を使って、上手に葉肉を溶かすことで、きれいな葉脈標本ができます。上手にできた葉脈標本は、本のしおりなどに使うのがおすすめです。
【天気の実験①】夏の雨をつかまえよう
小麦粉を使って雨をつかまえる実験です。固まる雨粒は、大きくなるほど空気抵抗を受けて平たく楕円形になります。雨粒の大きさによって形やサイズが変わるため、小雨のとき、土砂降りのときに計測してみるのがおすすめ。
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まだ間に合う夏休み宿題対策! 子どもに教えてあげたい理系の自由研究おすすめ9選 No.5
【天気の実験②】近未来の天気がわかるストームグラス
容器の中にある溶液や沈殿の状態によって近未来の天気がわかる「ストームグラス」をつくるDIY実験です。硝酸カリウムやエタノールなど、事前に準備しておく必要はあるが、作り方はシンプル。理科が大好きな人におすすめです。
【天気の実験③】天気図を書いてみよう
市販されている「ラジオ用天気図用紙」をつかって、天気図を書く実験です。ラジオの気象通報からながれる、北緯、東経、風向、風力、天気、気圧などを書き止め、地図に反映していきます。
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親子で楽しもう、身の回りのサイエンス 第8話「天気図を書こう」
【顕微鏡実験】身の回りのものを顕微鏡で見てみよう
身の回りにあるモノを顕微鏡で観察すると全く違う一面が見えてきます。キラキラ光るものやボコボコしたものなど、さまざまな倍率で観察することがポイントです。
アイシャドー、砂、マスク…を覗く
イチゴ、バナナ、パイナップル…を覗く
以上、自由研究に使える科学実験25選でした。
学年によっては難しいものもあるかもしれません。おうちの方と一緒に取り組んでみてくださいね。
楽しい夏をお過ごしください!
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